2018年1月22日 公開

食育にも!食事の会話を工夫して子どもの食べる意欲を引き出そう

気分や体調によって食べムラが多い子ども。好き嫌いもあって、なかなか食事が進まない、と悩んでいるパパママの話をよく聞きます。わが家の子どもも然り。そこで、楽しく、おいしく、食育にもつながるような、食事中の会話や声かけができないかを考えてみました。

なかなか食べない子どもと、それにイライラする親

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わが家には4歳と1歳の娘が2人います。長女は、離乳食が完了して幼児食を与えるようになった頃、突然好き嫌いが激しくなり、食べられる料理がほとんどなくなりました。特に野菜はほぼ全滅。一時は果物も拒否し、白いご飯としらすを振りかけたもの以外は口にしてくれなかったことも……。

今でも、苦手な野菜が多少あり、お皿にのっていると、とたんに食べるスピードが落ちます。その日によって食べる量に差が出たり、気分が乗らずに苦手なものは手を付けない、ということもあります。

次女は、今まさに食べムラが激しい時期。昨日喜んで食べていたのに、「今日はそれはいらない」と全く手を付けないことがしょっちゅうです。私が食べさせようとすると「いやいやいや」と首を振ってのけぞって抵抗します。食べたくない気分なんだろうと思いますが、せっかく用意してくれたのに全然食べてくれず、それどころかお皿をひっくり返されたりするので正直ストレスは感じます。

楽しい気持ちが食べる意欲につながる

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食べないことに対して親はイライラし、つい怒り口調で食べなさいと命令してしまうことがあるでしょう。筆者はそうでした。特に気持ちや時間に余裕がないときほど、むやみに怒ってしまっています。

食事が進まないことが心配になり、地域の保健師さんに相談したり、食育本を読んでみました。そこでよく言われたり聞いたりしたのは、「楽しい気持ちで食事をすることが大切」というフレーズ。

一緒にテーブルを囲んでいる人が、イライラしていつも怒鳴っていたら、大人だって食べる気をなくしますよね。食事時間を楽しいものにすること、そして食べる意欲を引き出してあげることが、食べムラや食わず嫌いをなくす第一歩。そのためにはきつく注意するのではなく、親も食事を一緒に楽しむことが大事ということでした。

食事中は、子どもがつい食べたくなる会話や声かけを

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「早く食べなさーい!」と言いたい気持ちをぐっと抑えて、わが家で実践している食事中の声かけについて紹介します。その前に、親の対応として、「食事中はガミガミ言わない」「無理に食べさせない」ということを筆者は意識しました。まずは一緒に楽しく食べることに集中し、その上で子どもがつい食べてみたくなるような工夫をしました。

毎回大成功!というわけにはいきませんが、残さずきれいに食べてくれる日が増えたと実感しています。「食べたくない」「嫌い」という気持ちを前向きにさせるのはなかなか大変ですが、食べることに興味を持ってもらうきっかけの参考にしてください。

1.食べてみようかなという興味を引き出す

食事中だけではなく、長女には、お手伝いや遊びを通して野菜や果物の名前、料理のことを話すようにしています。その上で、食卓に料理を出したときに、

「これ、この前●●(娘)がスーパーで選んだくれた野菜だよ、やっぱりこれおいしそうだわ~」
「さっき読んだ絵本の中のうさぎちゃんも、これ食べてたね。なんて言う野菜だっけ?」
「去年▲▲ちゃんと一緒に作ったみそのこと覚えてる?今日のおみそ汁に使っちゃったんだけどー!」

とややハイテンション気味で(笑)話しかけるようにしました。

絵本で見たり体験したことと絡めて声をかけると、「そうそう、そうだった」と目の前の料理が急によく知っているものに感じるのか、食べることへのハードルがぐっと下がるように見えました。料理や食材の名前をわざと忘れたふりをしたり間違ってみせると、子どもは「ママが間違えてる~」と楽しくなるみたいで、笑いながら自然と口に運んでくれたりもしましたよ。

2.ごっこ遊びの延長で楽しい雰囲気を作る

これは次女の食べムラ対策としてよくやるものです。お気に入りのぬいぐるみをテーブルに並べ、「さぁー今日はお友だちも一緒にごはんだー!」と場を盛り上げます。ぬいぐるみに順番に「あーん」「もぐもぐ、おいしい」を声色を変えて食べさせるふりをし、最後に次女の口に「あーん」と持っていくと、ぱくっと食べてくれるのです。

「お友だちもみんなおいしいって」
「●●ちゃんも一緒に食べよう、って言ってるよ」

まだ言葉をきちんと理解できない次女ですが、にこにこ楽しく、まるでおままごとをしているような雰囲気を作ってあげるようにしています。すると、気分が盛り上ってくるのか、もっともっと、とせがんできて気付いたら完食していた、ということも。

テーブルではなく、マットなどをひいてバンボに座らせ、ピクニックのような雰囲気を作ることも。遊びながらの食事になってしまうことに最初は抵抗がありましたが、それよりもまず食べてくれることを優先。結果として、食べてくれることが増えたので筆者としては大満足です。

3.とにかくほめる、ひたすらほめる

長女も次女も、上手に食べたときは、ひたすら褒めます。オーバーに驚いてみせます。「いいいこいいこー!」となでまくります。娘たちはその反応が欲しくて、もう一口、もう一口とモグモグ食べてくれます。

そうやって気分のよいところに、
「これ、苦手なんだっけ?食べられるかなー」
と仕向けると、
「食べられるよ!見ててねー」
と得意気に食べてくれたり。食べてくれたらほめる、を繰り返して完食に導いたこともあります。

余談ですが失敗例も……

競争心をあおってみようかなと思い、「どっちが早く食べられるかな~!?」と声かけしたところ、ものすごいスピードで食べ出して、飲みこめないくらい頬張ってしまったことがありました。「早く食べた方が勝ちね!」と娘から提案されることもあり、食べてくれるならいいかとこっちも誘いに乗ってみたのですが、よく噛まずに飲みこんでいたことも。これはよくないな、ということで「早食い競争は禁止」にしました。

その代りですが、「食べ終わったあとのお皿がきれいなのはどっち!?選手権」や「いただきますとごちそうさまが上手に言える子誰だ?」ということはときどきやっています。ちょっとゲーム感覚を取り入れると、食事の時間が楽しくなりますよ。やり過ぎると食べることを忘れてしまうので、ほどほどに取り入れています。

無理強いはせずに、まずは食べたい気持ちを盛り上げて

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残さないで、こぼさないで、よく噛んで食べて、姿勢よくね。ついつい食事中は注意ごとばかりで、パパママの眉間にもしかしたら縦ジワができているかもしれません。筆者は、自分自身も食事を楽しもうと心を入れ替え(それくらいのレベルで取り組まないとつい怒ってしまう……)、楽しく食べてもらうような声かけをするようになってから、自分自身も気持ちよく食事ができていることに気付きました。

きっとこれまでと比べて、自然と表情も和らいでいたことでしょう。そのことだけでも、子どもにとって、もしかしたら食事が楽しい時間だと思えるきっかけになっているのかも、と思いました。子どもはママが笑顔だとそれだけで喜んでくれますものね。

食べたい!食べてみたい!そんな気持ちになってもらえるような食事タイムがみなさんも過ごせるといいですね。楽しい食事はそれだけで十分な食育とも言えます。上記の3つのポイントを、会話や声かけの参考にしてください。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

Akari Itoi Akari Itoi  出版社、料理企画会社を経て独立。ライター/webコンテンツディレクター/エディターとして活動中。得意ジャンルはグルメ/クッキング/子育て/幼児教育。東京在住。石川県出身。2児の母。調理師/JHBS講師/パンコーディネーター取得。