2018年03月16日 公開

PTA活動って大変?経験者が語るメリット&デメリットと対処法

とにかく面倒で大変というイメージが強いPTA役員・委員ですが、思わぬメリットや楽しさがあることも事実です。また、「フルタイムで働いてるから手伝えない」という保護者でも、工夫次第で上手に参加することも可能。実際に経験してみてわかったPTA活動の実態をお伝えします。

とにかく面倒で大変というイメージが強いPTA役員・委員ですが、思わぬメリットや楽しさがあることも事実です。また、「フルタイムで働いてるから手伝えない」という保護者でも、工夫次第で上手に参加することも可能。実際に経験してみてわかったPTA活動の実態をお伝えします。

メリット1 保護者の情報ネットワークができる

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筆者は、本部役員こそやっていませんが、娘二人が通った学校で、専門委員などさまざまな役目を引き受けてきました。PTAの仕事をやってみて一番よかったのは、何といっても保護者のネットワークができることです。

子どもが大きくなってくると、親が学校に行く機会も減りますし、子どももあまり話さなくなったりして、学校の様子がわからなくなってきます。特に男の子の場合、「学校からの手紙も出してくれない」と嘆くママも多く、保護者同士のLINEで「今日、〇〇のプリントが配られたよ」などとやりとりをするのが重要な情報源になっていました。

また、中学生ぐらいになると、誰と誰が付き合っている……なんて話もちらほら出てきます。役員や委員の中には情報通のママもいて、そういう恋バナをこっそり教えてもらったりもしました。

ときには肝心の当事者のママが付き合っていることを知らなくて、「ええっ、そうなの!?」なんて笑えない事態になることもありますが……(笑)

メリット2 受験情報がわかる

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中学から大学まで、特にはじめての受験では、親はいつ、何をすればいいのかと戸惑うもの。役員や委員をやっていると上級生の保護者ともつながりができるので、リアルな情報を教えてもらえます。

「学校説明会より文化祭のほうが生徒たち本来の姿がわかるから、子どもに合った学校を選びやすい」「中学3年生は受験勉強で忙しいから、英検などの資格試験は中学1、2年のうちに受けるべし」など、雑談の中で具体的なアドバイスを聞けて、とても役に立ちました。

また、中学3年生の保護者の話を聞いていると、いつ頃受験校を決定するのか、推薦、私立、公立の試験がいつ頃あるのかなども大体わかってくるので、わが子が受験生になったときの心積もりができます。

ただ一般的に中学受験に関しては、全員が受験するわけではないことがほとんどですし、受験すること自体を内緒にしている保護者もいるので、ちょっと話題にしにくい面もあるかもしれません。

メリット3 先生方とのパイプができる

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先生方と話す機会が増えるのも、大きなメリットです。特に中学生になると、個人面談を三者(先生、子ども、親)でやる学校が多くなります。でも、子どもの前では聞きにくいことも多いですよね?かといって、わざわざ先生に個別に相談に行くほどのことではないという相談事も……。

そんなとき、PTAの仕事で学校に行ったついでに、ちょっと担任の先生を呼び止めて、「最近、うちの子、家であまり話さなくなったんですけど、学校ではどうしていますか」などと聞いてみれば、先生も気軽に答えてくれます。

また、本部役員などの重役は学校運営側との会合も多いので、校長先生や副校長先生ともパイプができます。とあるPTA会合のとき、校長先生が「この間、卒業生が高校の文化祭で使いたいと学校の備品を借りに来たんですが、ずっと役員をしてくださっていた方のお子さんだったので、貸し出したんですよ」なんて冗談交じりに話していたこともありました。

メリット4 役員・委員のみの特典がある場合も

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これは学校にもよると思いますが、文字通り「おいしい」思いができることも! 

次女の中学校では年に一度、PTAサークルに参加している保護者の会合で、特別に給食をいただくことができるんです。子どもたちがどんなものを食べているかもわかるし、何よりおいしいので、人気の企画です。

また、サークル担当の先生を囲んでの茶話会もあり、ちょっとしたお菓子をつまみながら、先生や他の保護者の話を聞くこともできます。先生もこういう場ではちょっと気が緩むのか、クラスの保護者会などでは聞けない暴露話も飛び出したりして、とても楽しいひとときです。

デメリット1 拘束時間が多い

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もちろん、メリットがあればデメリットもあります。

PTAの活動をするために何度も学校に足を運ばなければならないのは、仕事をもつ保護者にとってはもちろん、専業主婦であっても何かと面倒で、時間のやりくりも大変です。

ただ、最近は働いている人も多いので、「できるときに、できる人が、できることをやろう」というフレキシブルな活動スタイルが多くなっています。長女の高校では、土日のほうが動きやすいフルタイム保護者と平日OKの保護者で2つのグループに分かれ、委員会の仕事を分担していました。これならいろいろな立場の人が参加しやすいですよね。

また、次女の中学で防災行事の担当をしたときは、イベント当日に用事があるという人が何人かいたのですが、「私は当日参加できないので、事前告知の手紙を準備します」などと積極的にできる仕事を引き受けてくれて、とてもスムーズに進みました。

「働いているから無理です」などと、できないことを主張するのではなく、「平日の会合は参加できないので、家でできるパソコン作業をやります」というように、自分ができることを上手に引き受ければ、角も立たないし、仕事とPTA活動の両立もできそうです。

デメリット2 人間関係がうまくいかないとストレス倍増

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煩雑なPTAの仕事をこなしていくのももちろん大変ですが、よく聞くトラブルはやっぱり人間関係です。「会長がワンマンで他の役員が振り回される」「文句ばかりつける人がいて、仕事が進まない」などなど、気の合わない人と一緒に仕事をしていくのは大きなストレスですよね。

そこで、どうせ役員や委員を引き受けるなら、知り合いのママ友にも声をかけて、一緒に立候補するというのもオススメです。お互いによく知っている相手と一緒なら心強いし、おしゃべりしながら楽しく仕事ができそうです。

そうやって役員同士でいい関係が築けると、卒業後もずっと連絡を取り合うような密な関係が生まれたりもします。一年間、一緒に仕事をこなしてきたという達成感が、絆を深めてくれるのでしょう。

自分なりのやり方で、楽しくPTA活動を

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この記事で「PTA活動って意外と楽しそうかも!」と思っていただけたら、とてもうれしいです。

子どもが大きくなってくると、夜、PTA活動の打ち上げで保護者だけの飲み会があることも。みんなでワイワイ盛り上がるのが好きな人なら、大いに楽しめますよね。

PTAをうまく活用して、子どもを支えるだけでなく、自分自身の人生も充実させることができたら、とても素敵だと思いませんか。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

YUZU
YUZU

フリーライター。東京都在住。出版社で書籍編集の仕事をしていましたが、夫の仕事の都合で2009年より台湾・台北へ。6年間の駐在生活中は娘二人を日本人学校に通わせながら、台湾師範大学の語学センターで中国語を勉強。帰国後はライターとして、主に台湾や子育てに関する記事を書いています。