2018年3月9日 公開

PTA役員・委員の決め方は?学校によってこんなにルールが違う!

子どもが小学校に上がるとPTAへの参加が求められます。そして、もれなくついてくるのが役員・委員問題。「くじ引きで決められた」「フルタイムで働いているのに断れない」など、強制的なイメージが強いPTAの仕事ですが、一体どうやって決めるのでしょうか?

そもそも、PTAは全員参加なの?

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PTA(Parent-Teacher Association)とは、文字通り保護者と教職員によって組織された任意団体で、学校に通う子どもたちが安心・快適に学べる環境を作るために、さまざまな活動を行っています。

子どもが小学校に入学すると、どの学校でもPTAから入会のお知らせが配付され、参加を求められます。しかし、あくまで任意加入の団体なので、入会義務はありません。とはいえ、これまでの慣例から、100%に近い加入率という学校が多いようです。

参加にあたってはPTA会費を納める必要がありますが、公立の学校であれば月額数百円程度なので、それほど大きな負担はありません。だから「PTA?よくわからないけど、必要っぽいから入っておこうかな」という軽い気持ちで参加する保護者の方も多いんですね。筆者もそうでした。

役員や委員にはどんな種類があるの?

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ところが、入ってみてビックリ!PTAには実はさまざまな仕事があり、それを保護者の中で分担していかなくてはならないんです。まずは、その組織内容を見てみましょう。

・本部(執行部、総務部など):PTAの取りまとめ役。会長、副会長、書記、会計などの役職があり、10人前後で構成
・学年部:各学年ごとの行事(クラスの茶話会など)を担当。各クラス1、2名ずつの役員で構成
・専門部:会報、郊外活動、美化などの役割ごとに構成。内容は学校によってさまざま
・選考委員会:翌年の本部役員を決めるための組織

ちなみに本部など上部組織の執行役員のみを役員と区別して呼ぶ場合も、すべての委員や係を役員と呼ぶこともあり、学校によってまちまちです。

意外とたくさんありますよね。もちろん学校によってもPTAの組織構成は違いますし、仕事もいろいろです。ただ、たいていはクラスで数名、多いと10人以上の保護者が何らかの役割を引き受けることになるようです。

では、それをどうやって決めるのか。基本は立候補ですが、皆がハイ、ハイと手を挙げてスムーズに決まる……なんてことはまずありません。そこで、役員や委員などを決めるためのさまざまなルールが出てくるわけです。

パターン1 全員が役割を担う方式

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SukanPhoto / Shutterstock.com
長女が入学した小学校は、全保護者が必ず何らかの仕事をしなければいけませんでした。学年部に所属するクラス委員が各クラス2名いて、それ以外の保護者は専門部で担当するさまざまな行事などの仕事を割り振られます。

たとえば、1年生は秋に行われるPTAのお祭り、2年生は夏の児童お泊り会、3年生は広報……というように、学年ごとに担当が決まっていて、そこで必要な仕事を皆で分担して行うのです。PTAのお祭りであれば、全体の流れを決めたり進行したりする仕事、材料の買い出し、前日準備、当日の販売サポートなど、やるべきことが細分化されているので、一人一人が分担する仕事は少なくてすみます。

筆者はお祭り当日にソーセージを販売する担当になり、同じ担当のママたちと朝から家庭科室にこもり、千本ものソーセージを下茹でしました。大変な作業でしたが、皆でわいわい楽しくできましたし、何より拘束されたのはお祭り当日と事前説明会の数日間だけだったので、とても楽でした。

また、子どもの在籍中に必ず1度は役員や委員をするという学校もあります。その場合、高学年になるにつれて責任の大きい仕事が回ってきやすいので、低学年の負担の少ないうちに立候補するという保護者も多いようです。

さらに、ポイント制をとる学校もあります。本部役員、委員長などの大役は2ポイント、負担の少ない係の仕事は1ポイントなどと決まっていて、卒業までに決められたトータルポイントを獲得するという仕組みです。大役を引き受けて1年で終わらせる人もいれば、小さな仕事を何度か引き受ける人もいて、比較的スムーズに担当決めが進むようです。

パターン2 推薦方式

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長女が転校した先の小学校では、保護者の推薦によって役員を決めていました。毎年秋になると全保護者に推薦用紙が配られ、役員にふさわしいと思う人の名前を書いて、必ず全員が提出しなくてはならないのです。そして、推薦された人たちが集まって、その中から会長、副会長などの役職を決めていきます。

これは正直、かなり恐怖の方法でした。推薦で名前が挙がった保護者は、重役を引き受けなければならないというプレッシャーに加え、だれが自分の名前を書いたんだろう……と疑心暗鬼になってしまうのです。

まったく知らない人の名前は書けませんから、ある程度知っている相手ということになります。でも、親しい仲であれば、役員をやりたくないことは知ってるはず……。もしかして嫌がらせ?などと考えてしまうわけです。

もちろん「あの人は保護者会でもしっかり意見を言ってたから、役員に向いていそう」などとポジティブな理由で推薦する人が大半なのですが、推薦された側はネガティブなことも考えてしまうのでしょう。

この学校では、クラス役員や専門委員などを引き受けた翌年は本部役員免除というルールがあったので、この推薦の恐怖を逃れるために、積極的に本部役員以外に立候補する保護者もかなりいました。

パターン3 くじ引き方式

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長女が通っている高校では、立候補がなければくじ引きになります。いたってシンプルな方法ですが、働いていることや親の介護があるなどの事情は一切考慮されません。また、役員決めの保護者会に出席している保護者のみが対象となるため、不公平感もあります。「やりたくないから休んじゃおう」という保護者もいるかもしれませんよね。

こちらの方式も学校によってまちまちで、休もうが何しようが全員くじ引きという話もよく聞きます。ただ、普段からほとんど学校行事に顔を出さないという保護者もいるので、そういう人が役員に当たってしまうと、何度電話しても連絡が取れず、他の役員が大変……という問題もあるようです。

パターン4 サークル(ボランティア)方式

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次女が通っている中学校では、一部の専門委員会が「PTAサークル」という名称で、希望する保護者が集まって活動するボランティア的な組織になっています。引き受け手が誰もいなければ成り立たないので、ちょっと特殊なやり方かもしれませんが、強制的でなく、先輩パパママたちの雰囲気も楽しそうなので、毎年多くの保護者が参加しています。

さらに、このサークル活動を通して保護者同士の良いつながりが自然にでき、誘い合って本部の役員に立候補する保護者が出てくるなど、PTA活動全体もとてもスムーズに行われています。現役員が楽しく活動していると、翌年の役員も決まりやすくなりますよね。

とにかく事前の情報収集が大事!

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学校によってこれだけさまざまな決め方があるわけですから、まずは自分の子どもが行く学校のPTAの仕組みをよく知っておくことが重要です。実際「この学校では、1年生で担当するのが一番ラクだから」とはじめての保護者会でさっと立候補するママを見たこともあります。

幼稚園や近所の先輩パパママ、上の子がすでにその学校に行っているというパパママに事前に話を聞いたりして、自分の場合はどのタイミングで、どんな仕事を引き受けるのがいいのか、シミュレーションしておくといいでしょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

YUZU YUZU  フリーライター。東京都在住。出版社で書籍編集の仕事をしていましたが、夫の仕事の都合で2009年より台湾・台北へ。6年間の駐在生活中は娘二人を日本人学校に通わせながら、台湾師範大学の語学センターで中国語を勉強。帰国後はライターとして、主に台湾や子育てに関する記事を書いています。