2018年05月13日 公開

初節句とは?【男女別】お祝いの仕方と内祝いのマナー

赤ちゃんの成長を祝う行事のひとつに、初節句があります。初節句とは、女の子と男の子で日程も内容も異なるもの。地域によってしきたりが違うこともあるため、家族で話し合って進めましょう。ここでは一般的な初節句の迎え方やマナーについてご紹介します。

赤ちゃんの成長を祝う行事のひとつに、初節句があります。初節句とは、女の子と男の子で日程も内容も異なるもの。地域によってしきたりが違うこともあるため、家族で話し合って進めましょう。ここでは一般的な初節句の迎え方やマナーについてご紹介します。

初節句とは?

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赤ちゃんが生まれてから「初節句」という言葉を知ったパパママも多いのではないでしょうか?年中行事には「五節句」と呼ばれる、季節の変わり目に邪気を払い、五穀豊穣や無病息災を祈る儀式があります。

なかでも、生まれた赤ちゃんがはじめて迎える節句は「初節句」といって大切にされてきました。女の子は3月3日の桃の節句(上巳の節句)、男の子は5月5日の端午の節句(菖蒲の節句)に、厄除けと赤ちゃんの健やかな成長をお祈りするのです。

地域によっては、祝詞をあげてもらうために、初節句の時期に家族で神社へお参りに行くこともあります。

生まれてから節句までの期間が短いときは?

2、3月生まれの女の子や、4、5月生まれの男の子は、生後すぐに初節句を迎えることになります。生まれた日が節句の日に近い場合は、初節句を翌年まで先延ばしにするのが一般的です。

生まれたばかりの赤ちゃんや、産後すぐのママは体調が不安定なケースも少なくありません。無理せず体調を優先し、負担が少ない方法を選びましょう。

初節句のお祝い方法

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初節句では、お祝いの飾りつけをしたり、特別な料理を食べたりします。お祝いの飾り・食事のメニューは女の子と男の子で別物。地域によってしきたりが異なる場合もあるため、家族で話し合いながら準備を進めましょう。

従来は節句の飾りものの準備を母方の祖父母が行うケースが多かったものの、最近はパパママが好きなものを選んで購入するケースや、飾りものの費用を両家が折半するなど、家庭によってさまざまです。決まりはありませんので、柔軟にお祝いしましょう。

女の子編

女の子の桃の節句は「ひな祭り」として親しんでいる方も多いでしょう。お雛様(雛人形)を飾り、女の子の健やかで美しい成長を祈る伝統的な行事です。食べ物には特別な意味が込められた縁起物を取り入れて、お祝い膳を囲みます。

【ちらしずし】
レンコンやエビ、豆を飾りに使います。レンコンは見通しの良い人生、エビは長寿、豆は健康でマメに働けることを意味する食材です。

【はまぐりのお吸い物】
はまぐりには、一生添い遂げられる人との出会いを願う意味があります。

【ひし餅】
上段からピンク・白・緑の3段になったひし形のお餅を飾り、飾ったあとは切り分けて食べましょう。ひし餅には魔よけや厄払いといった意味が込められています。

【ひなあられ】
四季を意味するピンク・緑・黄・白の4色のあられ。1年を通して健康に過ごせるようにと願いを込めて食べるお菓子です。関東はポン菓子に甘い味付けをしたもの、関西では餅で作ったしょうゆ味や塩味のあられを指します。

男の子編

5月5日に鎧兜や武者人形(五月人形)を飾り、男の子のたくましい成長を祈るのが端午の節句です。祝日としての呼び名である「こどもの日」のほうが親しみ深い方も多いかもしれません。鯉の生命力の強さにあやかり、家の外に鯉のぼりを掲げます。庭がない場合は手軽に飾れるベランダ専用の鯉のぼりが便利です。

柏餅やちまきを食べるのが一般的ですが、地域によっては笹巻や朴葉巻を食べることも少なくありません。いずれも無病息災や子孫繁栄の意味が込められています。

また、4日の夜に枕の下に菖蒲を敷いて赤ちゃんを寝かせ、その翌日、邪気を払うために菖蒲の葉をお風呂に浮かべた菖蒲湯に浸かるという風習も。ちなみに端午の節句の風習は奈良時代からありますが、広く一般に知れ渡ったのは江戸時代に入ってからだとされています。

雛人形や五月人形はいつから飾る?

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節句の飾りつけを前日や当日に行うことを「一夜飾り」といい、あまり縁起が良くないとされています。立春過ぎから節句の1週間前を目安に、ひな人形を飾っておきましょう。片付けは、節句が過ぎたらなるべく早くするのがベターです。

五月人形は、春のお彼岸過ぎから節句の数日前までには飾ってください。兜や五月人形が湿気で傷んでしまわないように、梅雨入りまでには片付けるようにしましょう。

節句飾りはいつ誰が買う?

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雛人形も五月人形も、工芸品は職人さんが1つ1つ想いを込めて作っているため、毎年生産数に限りがあります。用意は早めにしておきましょう。最近では、マンションや限られたスペースでも飾れるコンパクトなタイプなども人気です。

雛人形の場合は1月から遅くとも2月中旬まで、五月人形の場合は店頭販売がスタートするひな祭り後の3月上旬から、遅くとも4月中旬までに準備しておくと安心です。

また、昔は母方の実家から父方へ贈るという風習がありましたが、最近ではパパママや両家で相談して、お金を出し合って購入するケースが増えています。地域によって風習が異なるため、事前に話し合っておくようにしましょう。

食事会は必要?招待する人は?

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初節句はお食い初めのように特別な儀式があるわけではないため、お祝いのための食事会を開くという家庭が多いようです。ただ、必ずしも食事会を開催しなければならないというわけではありません。

費用の負担も家庭によりさまざま。昔は母方の実家が節句の飾りものを贈り、代わりに父方の実家が食事会の費用を持つというケースが主流でした。現代はパパママ主催で、費用もパパママ持ちというケースが多く見られます。

食事会の内容は、ちょっとしたお祝いのお食事を囲んでお子さまの成長をお祝いするというもの。自宅で行っても、外食してもOKです。いずれの場合もママや赤ちゃんの体調を優先しましょう。自宅で行う場合は、ケータリングのお店にお祝い膳をオーダーすると後片付けの必要もなく便利です。

父方と母方の祖父母を招待するのが一般的ですが、初節句の食事会はお祝いをいただいた方へのお返しの意味合いもあります。お祝いをいただいた方がいる場合には声をかけておくと、後々トラブルになる心配がないでしょう。

初節句の内祝いを贈る際のマナー

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初節句では、押さえておきたいいくつかのマナーがあります。皆がそろって笑顔でお祝いできるようにチェックしておきましょう。

初節句祝いをもらったら、内祝いを返すのがマナー

初節句で雛人形や鯉のぼり、または現金をお祝いとして受け取ることがあります。節句のお祝いをいただいたときは、内祝いとして感謝の気持ちをお返しするのがマナーです。祖父母や親族からもらった場合は、節句をお祝いする食事会に招待するケースが多いでしょう。

贈り物でお返し。熨斗の書き方は?

内祝いの贈り物には紅白5本蝶結び、水引きの熨斗を用意します。表書きには「内祝」と記し、下に子どもの名前を書きましょう。

金額はもらった額の半分~3分の1程度

内祝いは、いただいたお祝いの金額の半分~1/3程度を返すのが相場。友人や遠い親戚には贈り物でお返しをします。品物で返すときは、お菓子やカタログギフト、タオルなどの日用品が定番です。

節句の日から1週間以内に贈るのが理想ですが、桃の節句の場合は3月中、端午の節句の場合は5月中までに贈りましょう。お礼状と一緒に子どものかわいい写真を贈ると、より喜んでもらえます。

一度きりの初節句を笑顔で迎えよう

赤ちゃんがはじめて迎える節句のお祝い「初節句」。地域によってしきたりや食事の内容など、こまかな違いがあることも多いものです。特にパパママの両親が異なる出身地の場合、その差に驚くかもしれません。

お互いの意見を聞くためにも、早めに準備に向けて動き出すことが大切。赤ちゃんの健やかな成長を祈る初節句は、家族そろって笑顔でお祝いできるように段取りしましょう。

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この記事のライター

コバヤシ トモコ
コバヤシ トモコ

奈良県出身/フリーライター/週末釣り部/海と釣りが好き/ 優しいダンナ君と優しい中学生の双子男子のステップファミリー