2018年07月02日 公開

超便利!イギリスの学校と家庭の連絡はアプリ・SNSを大活用!

イギリスの学校に子どもを通わせていて、便利だと感じることのひとつが、SNS・アプリなどを活用して保護者と学校で連絡を取り合っていることです。合理的なイギリスらしく、便利なものは学校活動にも取り入れている実例を、イラストとともに連載第5回目としてお届けします。

イギリスの学校に子どもを通わせていて、便利だと感じることのひとつが、SNS・アプリなどを活用して保護者と学校で連絡を取り合っていることです。合理的なイギリスらしく、便利なものは学校活動にも取り入れている実例を、イラストとともに連載第5回目としてお届けします。

担任の先生とのやりとりはアプリで!

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イギリスの学校の教室が、意外とデジタル化されているというお話は、以前の学校便りでもご紹介しましたが、学校と保護者間、保護者同士の連絡手段やレポートなどにも、アプリやSNSが使われており、デジタル化・近代化されています。

たとえば、ここ数年で筆者の子どもが通う小学校にも導入されたアプリに、「Class Dojo」というものがあります。

これは、学習や教育に特化したSNSのようなもので、たとえば今週・来週の連絡や学習予定などを教師が投稿し、保護者がその都度確認します(使い勝手は、Facebookの投稿のような雰囲気です)。

イギリスの学校は教科書がないため、いま子どもたちは何を勉強しているのか、この先何を勉強する予定なのかが保護者にはわかりません。ですから、教師から学習内容を連絡してもらえると、家庭で予習・復習がしやすくなります。

また、子どもたちの学校での活動の様子を写真・動画でアップロードしてくれるので、「こんな学校生活を送っているのか~」と知ることができます。

他にも、日ごと週ごとの生活・学習態度のレポートのセクションもあります。こちらは、どちらかというと「頑張れたこと、褒められたこと」に点数をもらえることが多く、そのレポートを見ながら「今日は(今週は)〇〇頑張れたんだね!うれしいな!」と、子どもとのコミュニケーションのきっかけにすることができるので、筆者は助かっています。

内容の例としては、「+1 Being a Kind Friend 【親切な友達でいること(ができた)1点】」、「+1 Quiet Classroom 【静かな教室(静かに先生の話を聞けた・学習できた)1点】」など。

もちろん、非常に困った態度をとったりすれば、ポイントをひかれることも……。そのときは減点され、別途先生からメッセージが届きます(教師と保護者間で個別メッセージ送信機能付き)。

写真付きでレポートが見られるサイトも利用

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「Tapestry(タペストリー)」と呼ばれるWebサイト(アプリでの使用も可)も、大変便利です。

こちらは長女が通う小学校(入学1年目のみ)と、長女が通った幼稚園や次女が通う幼稚園でも使われており、オンライン学習記録帳といった感じです。

学校や幼稚園での活動の様子を写真付きのレポートとして作成されており、普段見ることのできない登校・登園後の子どもの様子を見ることができて、とても興味深いです!

各活動中に子どもが学んだことや達成できたこと(生活態度・言語・教科など)も、専用の欄で確認することができます。

一番最後にはコメント欄がついており、保護者からコメントや質問を残したり、ページ上部の「いいね」ボタンを押して、担当の先生とコミュニケーションをとることも可能です。

幼稚園には連絡帳がありませんが、こういった方法で(しかも写真付きで!)子どもの様子を知ることができ、その上、コメント欄で先生に気になることを相談することもできます(もちろん、お迎えのときに話をすることも可能)。このシステムには、大変満足しています。

保護者面談の予約などもオンラインで

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他にも学校から使用推奨されているのが、指定のWebサイトを使ったオンライン予約・決済サービスです。

学校の保護者面談の日時を予約・変更したり、給食費や校外活動費(ファーム見学やイチゴ狩りなど)を支払うことができます。

パソコン・スマホなどの通信環境がない家庭の場合には、他の方法も用意されていますよ。

SNS利用で、保護者間も気楽な感じでストレスなし!

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学校のシステムとは直接関係がありませんが、保護者間やり取りにもSNSが便利に使われています。

毎年新学期になると、自主的にFacebookグループを立ち上げてくれるパパママがクラスには必ずいて、保護者間で連絡が取りやすい環境を作ってくれます。他のパパママと個人的につながっていなくても、このグループを使えば気楽に質問ができて非常に便利。

例えば、学校行事の確認や休校の確認、紛失物のお尋ねもあれば、「敏感肌の子どもにオススメの日焼け止めを教えて!」など。直接学校とは関係ないことも、気楽にやりとりされています。

個人的に仲良くしているかどうかに関わらず、ここでは保護者同士がかしこまらずに情報交換できるので、なにかと助かることが多いです。

イギリスの学校は、忙しいパパママに便利なシステムを多用!

各学校で使われているアプリやWebサイトに多少の違いはあれど、それでもかなり近代的なオンラインシステムを駆使しているイギリスの教育機関。

アプリだとプッシュ通知が届くように設定できるので、忙しいパパママも大切な連絡を見逃しにくく、仕事・家事の合間にサッと確認することができて便利です。

学校は、ウェブサイトの他にも、FacebookやTwitterを使った情報発信、Googleカレンダーを使って行事予定の共有などをしているので、多方面のSNSから学校と関わりを持つことができます。

これから先、世界的にもっとデジタル化が進んでいくと予想されますが、合理主義なイギリスの教育機関が、さらにどのように変化していくのか楽しみです。

取材・文・イラスト:いしこがわ理恵
在英13年目の2時の母、ライター兼イラストレーター。武蔵野美大卒。現在は英国で日本語教育・日本語子ども会活動にも従事。海外生活・育児経験を活かした記事を執筆中。

※いしこがわ理恵さんのイギリス漫画レポートの過去記事はこちら↓↓↓

イギリスの教育事情を現地発信! 英国すくすくレポ

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この記事のライター

いしこがわ理恵
いしこがわ理恵

在英12年目ハンドメイド好きの2児の母。武蔵野美術大学卒業。現在は教育に携わる仕事の他に、日本にルーツのある子どもたちを対象とした日本語子ども会活動・児童文庫活動も行っています。興味の範囲が幅広いので、常にいろいろな方向にアンテナをはりつつ情報収集が日課です。ハッピー子育てに役立つ情報をみなさまにお届けできれば嬉しいです。Instagram @rie.ishikogawa