2017年03月25日 公開

何もかもお任せでママは楽チン!台湾の産後ケア入院事情<前編>

産後は身体を休めるために、できれば赤ちゃんのお世話以外はしたくないもの。しかし、実際にはなかなかそうはいきません。何もかもお任せして産後はゆっくり過ごすことができたら……。産後ケア入院施設が普及している台湾から、前後編に分けてレポートします。

産後は身体を休めるために、できれば赤ちゃんのお世話以外はしたくないもの。しかし、実際にはなかなかそうはいきません。何もかもお任せして産後はゆっくり過ごすことができたら……。産後ケア入院施設が普及している台湾から、前後編に分けてレポートします。

日本より普及している産後ケア入院

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patarapong saraboon / Shutterstock.com
日本で産後ケア入院、または産褥入院という言葉はあまり聞き慣れないかもしれませんが、産後の養生をとても大切にする中華圏の考え方からか、台湾では月子中心(ユエズジョンシン)と呼ばれる産後ケア入院施設が充実しています。人口は日本の5分の1以下にも関わらず、2017年時点で全国に370カ所を超える施設があります。

それでも、日本と同じく、実母や姑にお世話をしてもらえる場合は、その方法を選ぶのが一般的です。台湾人の友人たちによると、入院する割合は3割前後ではないか、とのこと。台北がある北部では利用率が高く、保守的な南部では利用率が低いという地域性もあります。

普及しているとはいえ、台湾でも産後ケア入院は比較的新しいシステムなので、年々利用者と施設数が増えてきているという状況です。

どれくらいの期間産後ケア入院するの?

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THAILAND ONLY / Shutterstock.com
台湾の病院で出産した場合、母子の状態にもよりますが、基本的には産後3日で退院します。退院後、その足で産後ケア施設へ移動となります。

産後ケア施設は1日から入院できるところもありますが、だいたい10日間~1カ月入院する人が多いようです。できればゆっくり入院したいものですが、後編で述べるように費用面の問題もありますので、お財布と要相談となります。

施設の予約は出産の半年前までに取るようにするとスムーズだといわれています。人気の施設は既に満室であったり、一番高い部屋しか空いていなかったりすることがあるので、利用を希望する場合は、妊娠が分かったら即見学に行くことが多いようです。

ホテルのような入院施設とサービス

無料の写真: ホテル, ルーム, カーテン, 緑, 家具, ベッド, ホテルのお部屋 - Pixabayの無料画像 - 1979406 (46631)

台湾の産後ケア入院施設は、独立した施設と病院付属の2種類ありますが、いずれもホテルのような快適な部屋です。食事の提供はもちろん洗濯や掃除もしてくれますし、赤ちゃんは基本的に新生児室で預かり、授乳の時間になったら連れて来てくれます。夜ゆっくり寝たい場合は、夜間授乳もお任せすることができます。

その他、小児科医や漢方医の回診があって母子ともにケアしてもらえたり、スパや母親教室があったりと、施設内で全て事足りる、至れり尽くせりのサービスを提供しています。

スパは洗髪してくれるヘッドスパやボディマッサージ、母親教室は沐浴の練習からヨガ、ベビーマッサージと施設により内容はさまざまです。これらの費用が最初から含まれているかオプションかは、予約前に確認が必要です。

食事はたっぷり1日5~6食

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Humannet / Shutterstock.com
中華圏では産後の食養生を大変重視しており、入院中は「月子餐(ユエズツァン)」と呼ばれる食事が提供されます。普通の食事と何が違うかというと、漢方の食材が積極的に使われていることです。特にスープには毎食漢方が使われていますが、独特の風味が苦手な人は現代食と伝統食を選べる施設もあるので、その点も事前にチェックしておくのがよさそうです。

食事回数も多く、3食のほかに午前と午後のおやつが出るのは基本、夜食までついて1日6食出る施設もあります。経験者によると、常に食べている気分なのだとか。

ママはちゃんと休まざるをえない環境になるのが魅力!

産後、自宅に戻ったら、休みたくてもなかなか休めないもの。産後ケア入院のように休まざるをえない環境に身を置くのは理想的かもしれませんね。

後編では、気になる入院費用や独特の産後ルールをご紹介します。

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この記事のライター