2019年7月10日 公開

「認める子育て」の積み重ねで子どもの自尊心を育もう【気づいたら娘が東大生】 

「褒めれば子どもはどんどん伸びる」と知っていても「褒めるのって難しい……」と悩む方も多いのでは?まずは「褒める」というより「認める」と意識を変化させることで、子どもへの言葉のかけ方ががらりと変わります。小中高・公立で東大現役合格した娘の育児を振り返る連載12回目です。

「褒める」というより「認める」という気持ちで

引っ込み思案で家の中でばかり遊んでいる娘にやきもきしたのも、今ではいい思い出です。
via photo by author

わが家の娘は、特に小さい頃は引っ込み思案なタイプでした。じーっと座って絵本やぬり絵で遊んでいることが多く、筆者はやきもきしながら子育てしていました。正直、活発に走り回るお子さんが羨ましく、「ほら、〇〇ちゃん(娘の名前)も一緒にやってごらん」と外に引っぱり出していたこともあります。

でも、子どもの個性って、親の思うようには変わらないんですよね。そう気づいてからは、できるだけ娘の行動を「認める」努力をするようになりました。

たとえば絵を描いていたら、「〇〇ちゃんは本当にお絵描きが好きだね~」というふうに、娘がやっていることを肯定的な言葉で言い表すように心がけたのです。

自分で着替えをしたら、「おっ、一人でできたんだ」
ご飯を完食したら、「全部食べられたんだね」
工作をしていたら「面白いもの作ったね~」

そんなふうに子どもに寄り添っているうちに、だんだんと「すごいね!」というような褒め言葉も出てくるようになったのです。

やる気を「はぐくむ言葉」と「つみとる言葉」

spass / Shutterstock.com

筆者には心に残っている育児書がいくつかありますが、西角けい子さん著の『子どもの成績は、お母さんの言葉で9割変わる!』(出版社:ダイヤモンド社)もそのひとつ。

この衝撃的なタイトルの本に出会ったのは、娘が小学生の頃でした。著者の西角さんは「ステージメソッド塾」という個人塾を経営しており、中学受験を目指す多くの親子と関わってきました。その経験から、「子どもを伸ばすお母さんは、子どものやる気を呼び起こす言葉がけがうまい」ことに気づいた、と話しています。

この本の中で西角さんは、子どものやる気を「はぐくむ言葉」と「つみとる言葉」の具体例をたくさん挙げています。たとえば、

・早くしなさい!
・勉強しなさい!
・いつまでテレビ見ているの!

こんな言い方は「つみとる言葉」です。
大好きなお母さんから否定的な言葉ばかりかけられたり、がんばっている姿を認めてもらえなければ、子どもはガッカリし、だんだんやる気を失います。
と西角さんは著書でも語っています。

では、子どもをやる気にさせる「はぐくむ言葉」とは、どんなものなのでしょうか。一例をあげると……

・おはよう
・ありがとう
・応援しているよ
・うれしそうだね
・大丈夫!

意外と簡単ですよね。褒めるのが苦手なパパママでも、これぐらいなら言えそうだと思いませんか?

幼いうちのほうが認めやすい!

「こんなにいっぱい、よく並べたね~」と言葉にするだけでも、子どもは「認められた!」と満足するもの。
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子どもが大きくなってくると、学校の宿題や成績など気になることも増えてきて、ついつい小言を言ってしまいがちです。中学生のお子さまが定期テストでひどい点数を取ってきたら、なかなか「はぐくむ言葉」も言えないですよね。

ですからぜひ、お子さまができるだけ小さいうちから、「はぐくむ言葉」と「つみとる言葉」を意識してみてください。赤ちゃんのときなら、ミルクを飲んだだけでも「いっぱい飲んだね~」と声かけするのです。2~3歳ぐらいのお子さまなら、「お片づけできたね!」「自分で靴を履けたんだね」「〇〇を持ってきてくれてありがとう」というように、「はぐくむ言葉」をかけるポイントもたくさんありそうです。

もちろん、場合によっては「どうしてそんなこともできないの!」などと否定的なことを言ってしまうときもあるでしょう。そんなときでも、それが「つみとる言葉」だと意識していれば、ちょっと冷静になって「ごめんね、〇〇ちゃんもがんばったんだよね」というふうにフォローすることができます。

どうして「つみとる言葉」を口にしてしまうのか

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わが子を認めてあげよう、褒めて育てようと思っているのに、子どもの言動にイライラして、つい「つみとる言葉」を言ってしまう……というパパママも多いかもしれません。西角さんはその理由として、

・「甘やかしてはダメ」という意識
・お母さん自身の不安
・わが子の可能性を信じられない気持ち

という3つの要素をあげています。
これを見て、筆者はなるほどと大いに納得しました。

たしかに、娘がテストでいい点を取っても、「ここで褒め過ぎたら、次のテストで油断しちゃうかも」と考えて、「このケアレスミスがもったいなかったね」などと言ったり、算数の文章題でつまずいている娘を見て不安になり、「このぐらいわからなかったら、中学に入ってから大変だよ!」などと脅してしまったり……。

でも、「まずは褒めることが大事!」「これは私自身が不安なだけ」と意識するようになったら、「つみとる言葉」をぐっと飲み込むことができるようになったのです。

寝る前の一言が効果的

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また、西角さんはこのようにも語っていました。
寝る前に聞いた言葉は潜在意識に残りやすいので、寝る前に『はぐくむ言葉』や『自分をささえる言葉』を言い聞かせることは、強い心を育てるために、とても効果的です。
筆者は娘が寝る前にいつも絵本を1冊読んで、読み終わったらギュッと抱きしめ、「〇〇ちゃん、大好きだよ!おやすみ」と言って寝かせていました。これは「褒めて育てる」などと意識してやっていたことではないのですが、結果的には娘の自己肯定感を高める一助となっていたのかな、と思います。

日中の忙しい最中に「はぐくむ言葉」を意識するなんて大変!というパパママでも、子どもが寝る前に「今日もよくがんばったね」「大好きだよ」などと一言声をかけるだけなら、なんだかできそうだと思いませんか。

まずはそういう些細なことから、ぜひ「認める子育て」をはじめてみてください。小さなことでも毎日積み重ねるととても大きな力になります。「パパやママに認められた、褒めてもらえた」と感じることで、きっと子どもは自分のことがもっと好きなり、自信がついてきますよ。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

fuyumi fuyumi  東京都在住。大学で心理学を学び、卒業後は出版社にて編集業務を担当。現在は編集経験をいかしてフリーランスのライター兼編集者として活動中。2018年の春、小中高公立で過ごした長女が現役で東大に合格。共働きだったため夫婦ともに教育熱心な子育てをしてきたというよりも、いつの間にか本人の努力で東大!なのが本音ですが、子育てや教育を振り返る連載をはじめました。皆さんのヒントになれば幸いです。