2019年2月15日 公開

「1日3分!頭がよくなる子どもとの遊びかた」やってみました!

『1日3分!頭がよくなる子どもとの遊びかた』には、2歳から小3頃まで、小学校の勉強の前倒しにつながる遊びが58種類紹介されています。全て家庭でできる、手軽で楽しいものばかりです。気になる育児書や教育関連本を紹介する連載【話題の育児書】2回目です。

『1日3分!頭がよくなる子どもとの遊びかた』

タイトル:1日3分! 頭がよくなる子どもとの遊びかた
著者:小川大介
出版社:大和書房
今回ご紹介するのは、 2017年11月に発売された『1日3分!頭がよくなる子どもとの遊びかた』。

著者の小川大介さんは、中受験専門のプロ個別指導教室SS-1[エスエスワン]を設立し、現在は中学受験情報局「かしこい塾の使い方」の主任相談員のほか、子育てや教育に関する講演、執筆活動、テレビなどのメディアでも活躍されています。子育てや教育に関する著書も多数あり、『もう悩まない中学受験』『頭がいい子の家のリビングには『辞書』『地図』『図鑑』がある』などが知られています。受験のための学習のほか、幼児の頃からの子どもの能力の伸ばし方の提案も、主張が明快でわかりやすく、すぐに実践しやすいものが多いです。

ちなみに、2018年10月に発売された、共働き子育て家庭に寄り添う『親も子もハッピーになる最強の子育て』も、とても参考になる内容でした。

子どもの力を最大限に伸ばすためには、遊びと学びを区別しない!?

こちらの本で一番惹かれたのは、表紙の見返しにも抜粋されて掲載されているこちらの文章です。
頭のいい子に育ってほしいなら、与えて伸ばすことに必死になる必要はありません。「子どもと一緒に遊ぶ」これだけで十分です。
via 『1日3分! 頭がよくなる子どもとの遊びかた』
子どもが秘めている能力を伸ばそうと必死で、ついいろいろと与え過ぎてしまうこと。真面目な親ほど陥りがちな悩みではないでしょうか。そして、子どもが器用に”暗記”やペーパーワークをこなしていたとしても、その後もし、結局”あと伸び”せずに挫折してしまうとしたら……という悩み。

そんな、教育熱心な親の恐れや悩みをあざ笑ったり、警鐘を鳴らしたり、叱り飛ばしたりする訳ではなく、優しく寄り添いつつ、さまざまなアイディアを通して楽しい解決策を紹介してくれるのがこちらの本です。

具体的には、子どもが本来持っている主体的な学びの力を、毎日の生活の中で自然に伸ばしてくれる「遊び方」を58種類も提案。また、それぞれバラバラではなく、2〜4ステップで理解度や発達に応じて深めていけるのが特徴です。

全て、小学校からの勉強につながる前段階の原体験ともいえるもの。好奇心や関心をうまく育ててくれますが、家庭で気軽にできるものばかりです。「1日3分!」という通り、忙しい親でもすき間時間に取り入れられるものがほとんどです。

つまり、移動時間や待ち時間にも可能。さらに、大抵の家にはあるような身近なものを利用している遊びが多いのも嬉しいところです。

日常生活の遊びや学びを見出す工夫

大事なのは、子どもが外の世界で見つけた好奇心の種を親がしっかりキャッチすることだそう。
via photo by author

「遊び方」といっても、昔ながらの手遊びや、鬼ごっこやかくれんぼなどの方法が紹介されているわけではありません。生活の中で、どこにどう、子どもにとっての学びがあるのかを明確にし、毎日の生活をより、楽しく工夫できるような遊び方を提案してくれているのです。

例えば「スーパーで遊ぶ」は毎日の買い物を、学びと遊びの機会にしてしまおうというものです。

スーパーでの買い物を「買い物プラン遊び」「お得をゲット遊び」「おやつはお任せ遊び」という3つに分け、子どもにお手伝いもしてもらいながら、リアルな数字センスを磨いていくというもの。日常のルーティーンも、できるだけ早く効率的に終わらせてしまおうと、焦るタスクにするのではなく、せっかくなら、楽しく遊んでしまおう!とできるのはとても良いですよね。さらにそれが学びにつながるのですから最高です。もちろん毎回でなくとも、余裕のある時、あるいは一要素だけを取り出して実践するのも良いと思います。

また、「通園で遊ぶ」は、保育園や幼稚園の送り迎えの時間を「ルール遊び」「自然観察遊び」で楽しい学び・遊びの時間にしてしまうという提案です。ルール遊びは「白線の上から落ちちゃダメ」など、誰もがやったことのあるようなシンプルなものでOK。でも子どもが自ら考えることで、創意工夫や創造の力が生まれるのです。

小川さんの提案する「遊び方」の良い点は、各家庭や親子の工夫や事情次第で、自由に発展させていけるところにもあると思います。こんな視点で、こんな働きかけをすれば、毎日がもっと楽しく、意味のある過ごし方ができるかもしれない、と思わせてくれるのです。

何でも小さな遊びにしてしまおう

おりがみグシャグシャ遊び。
via photo by author

私が最も感銘を受けたのは「おりがみグシャグシャ遊び」。紙をくしゃくしゃに丸めて開いた後にできた後の折り線から図形を探すというものです。○△□探しからはじめて、どんどんいろんな形を発見したり、そこから絵を描いたり。とても発展性のある遊びですよね。

「体重チェック遊び」も惹かれました。4歳の娘が、先日、体重計の数字に興味を持って、自分で書き写してきて「これで大きくなったことがわかるね」と得意げに見せてきました。体重が、自分のことだから子どもが興味を持ちやすい数字で、しかもどんどん変わっていくから、数字好きへの近道になると読んで納得。小学校になってから理解が難しい、小数点の存在も親しみながらわかっていきやすいとあって、さらに楽しい気持ちになりました。

親の方は、体重計を見ても暗い気持ちにしかなりませんが(笑)、最近、ダイエットのために夫婦で毎朝グラフをつけているので、ここに娘のも追加してもいいかも、と思いました。

幼稚園で、身長と体重をはかった後だからかもしれません。おりがみの裏に書いて「こんな数字だったよ」嬉しそうに報告してきました。
via photo by author

最後に

こちらの本で一つだけ引っかかるとすれば、帯に大きな目立つ文字である「ママにしかできない!!」というフレーズでしょうか。

ママだけですか?と思ってしまいますが、本をよく読むと、子どもの学びを塾や学校任せにしないという意味で、「家庭でできること」の意味だとわかります。つまり、パパでもおじいちゃんおばあちゃんでも、子どもに関わる人は誰でもできるということです。

実は、子どもと遊ぶのが苦手、何をしたらいいのかわからない、という方にもオススメの本です。「今日何しようかな?」と子どもの相手に行き詰まった時に見返すのも○。何かしらのヒントを得られます。

また、子どもは成長するに従って、できることが増えていくので、定期的に読み返した方が、その時の状況に合う遊びのヒントを得られます。常に目につくところにおく、あるいは電子版などで持ち歩くのも良いですよ。

私も、しばらく前に購入してから、常に本棚の目立つところに置いています。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

志田実恵 志田実恵  エディター/ライター。札幌出身。北海道教育大学卒業(美術工芸)。中高の美術教員免許所持。出版社でモバイル雑誌の編集を経て、様々な媒体で執筆活動後、2007年スペイン留学、2008〜2012年メキシコで旅行情報と日本文化を紹介する雑誌で編集長。帰国後は旅行ガイドブック等。2014年6月に娘を出産。現在は東京で子育てしながらメキシコ・バスクの料理本の編集のほか、食、世界の子育てなどをテーマにwebを中心に活動中です。