2017年01月27日 公開

できれば人間だってしてみたい?長いお休み「冬眠」とは

人は毎日寝て、朝起きて、夜になるとまた寝る、をずっと繰り返します。でも動物によっては一度に長い時間をかけて眠りにつくものもいます。なぜそんなことをするのか、どんな動物が寝るのか、「冬眠」についてみていきましょう。

人は毎日寝て、朝起きて、夜になるとまた寝る、をずっと繰り返します。でも動物によっては一度に長い時間をかけて眠りにつくものもいます。なぜそんなことをするのか、どんな動物が寝るのか、「冬眠」についてみていきましょう。

動物が寒い冬の間眠る「冬眠」って何?

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Don O'Brien/CC BY 2.0
毎日寝て起きる人間とは違って、動物によっては冬の間をずっと寝て過ごすものもいます。そうやって寒い冬の間を寝て過ごすことを「冬眠」と呼びます。ただし冬眠と言っても一度も起きないで春を迎えるのではなく、2日から15日に一度、目を覚ましておしっこやウンチをし、またすぐに眠りに戻ります。細かく言えば、たとえ寝ていなくても、寒い時期にあまり動かないようになる「冬越し」も冬眠の一種です。

どうして動物は長い間、冬眠するの?

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自然の世界に生きる動物たちは、自分たちで食べ物を探さなければなりません。しかし寒い冬は食べ物が少なくなってしまいます。でもその食べ物を探すために動き回ってもっとお腹が減ってしまうと、動物はそのまま死んでしまうかもしれません。そこで動物は冬眠をします。食べるものが少ない冬の間は、なるべくお腹が空かないように寝て過ごすことで、無事に春を迎えようとしているのです。寝ている間は体温も下がり、呼吸も減り、心臓もゆっくりと動くようになって、なるべく力を使わないようになります。

動物だったらどんな動物でも冬眠するの?

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全ての動物が冬眠するわけではありません。まず冬に食べ物が少なくなってしまう動物は冬眠します。例えば花や果肉を食べる昆虫たちは冬眠します。またリスなどの小型の動物は大きい動物に比べて寒くなりやすいので、冬眠しやすいです。
ほか、体温が外の気温によって変わるトカゲなどの爬虫類やカエルなどの両生類も冬眠します。逆に鳥は冬眠しません。クマなどの哺乳類は種類によって冬眠するものとしないものがあります。ちなみに人間は冬になっても食べるものにこまらないため、冬眠することはできません。

動物園にいる動物たちも冬眠するの?

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ここまでで、冬でも食べ物を見つけられる動物は冬眠しにくいということがわかりました。では動物園の動物はどうでしょうか。実は動物によって違います。クマは冬になってもずっと食べ物がもらえるため、体が冬眠モードに切り替わりません。しかしリスやヤマネといった小さい動物は、たとえ動物園でも屋外で飼育していると冬眠するようです。最近は研究のためだったり、より自然に近い環境で動物を飼うためにあえて寒くしたりするなど、クマたちが冬眠するようにしている動物園もあります。

うらやましい?動物が身につけた自然の知恵

冬眠は、厳しい自然の中で生き抜いていくために動物たちが考え出したすばらしい方法です。人間だったら生きていけないような環境でも、彼らは力強く、生きていくための方法を知っています。逆に私たちは冬眠しなくても生きていける環境を作ってきました。つまり動物と人間は、それぞれ違う方法で生き抜く方法を見つけたのです。とはいえ、寒い冬はずっと寝ていられる彼らのことが、ちょっとうらやましくなるかもしれません。

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