私たち人間も家の中に籠りがちな寒い冬、動物たちはどうしているのでしょう。お子さまといっしょに冬眠をテーマにした絵本を読んでみませんか?冬のあいだずっと眠って過ごす生き物がいるということを教えてあげるきっかけにもなりますよ。
ねぼすけネンネの大冒険『やまねのネンネ』
著者 :どい かや(作・絵)
出版社 :BL出版
お話の主人公はやまねのネンネ。パパやママといっしょに木の洞の中で冬眠中です。あるとき夢を見ていたネンネは、洞の外へ落ちてしまいます。ぐっすり眠っているから、やまいも掘りのおじさんの籠の中に入ってしまったり、おばあさんに拾われてお手玉にされても目を覚ましません。ネンネの見ている夢は右のページに、現実は左のページにリンクするように描かれていて、とても楽しいお話です。さて、ネンネは無事にパパとママのいる洞へ帰ることができるのでしょうか?
雪の下に広がるひみつ『ゆきのうえ ゆきのした』
著者 :ケイト・メスナー(文)/クリストファー・サイラス・ニール(絵)/小梨直(訳)
出版社 :福音館書店
雪深い森の中をクロスカントリースキーで散歩をする女の子とお父さん。ふたりのまわりはしんと静まり返っていますが、よく耳を澄ませば雪の下からは動物たちの気配が……。リス、ウサギ、クマ、ウシガエルなどさまざまな動物たちが、雪の下で春の訪れを心待ちにしながら眠っています。雪の上からでは全く想像のつかない世界が雪の下には広がり、その様子が生き生きと描かれています。巻末にはこのお話に登場する動物たちの詳しい生態についての説明付きで、知識を広げるきっかけ作りにもなりますよ。
こぐまたちの見た冬は?『ふゆってどんなところなの?』
著者 :工藤 ノリコ(作・絵)
出版社 :学研
寒い冬がやってくる前に、ごはんをお腹いっぱい食べて冬眠の準備をするこぐまの3兄弟。冬ってどんなところなの?お父さんは、冬は何もないところだって言うけれど……。こぐまたちはベッドへ入って眠りにつきますが、冬眠の途中で目を覚ましてしまいます。生まれてはじめて見る冬は、とっても甘くておいしい冬だった!アイスクリーム、わたあめ、プリン、ケーキ……お腹いっぱい食べたこぐまたちはまた眠りにつくのでした。かわいらしい夢のお話です。
冬の終わりに『ぽとんぽとんは なんのおと』
著者 :神沢 利子(作) /平山 英三(絵)
出版社 :福音館書店
冬ごもり中の熊の親子。生まれてはじめての冬を過ごすふたごのこぐまたちは、外から聞こえてくるいろんな音を「なんのおと?」とお母さんに質問します。冬から春へ季節が変化すると、聞こえてくる音にも変化が……。お母さんのやさしい語り口に心が温まる絵本です。
冬も遊んでいたい!『10ぴきのかえるのふゆごもり』
著者 :間所 ひさこ(作)/仲川 道子(絵)
出版社 :PHP研究所
はじめての冬を迎える10ぴきのかえるたち。どじょうじいさんは冬ごもりの準備をすすめますが、冬も眠らずに遊んでいたいかえるたちは、ふゆごもりハウスを作ることにしたのです。まわりの生き物たちはせっせと冬ごもりの準備をしています。はたして、かえるたちは眠らずに春を迎えることができるのでしょうか。ユーモラスなかえるたちに癒される一冊です。