アメリカで広く大学受験に使用されている共通テスト「SAT(エスエーティー)」。アメリカへの留学や、アメリカの大学に進学したいと考えているなら、早めの対策が必要です。SATの内容や試験内容、出願方法などを解説します。
SAT(エスエーティー)とは?
Scholastic Assessment Testの略
アメリカ版のセンター試験ともいえるかもしれません。
海外からの留学生向けの試験ではなく、アメリカで教育を受けた高校生を対象にした試験なので、内容はTOEFLよりも難しいといわれています。
ACT(American College Test)との違いは?
ACTはAmerican College Testの略で、SATと同じく海外からの留学生やアメリカの高校生が、大学入試時に受検するテストです。
SATとACTの違いですが、SATは深い分析力を問われる問題が出されやすく、ACTは幅広い知識を必要とされる問題が多く出題されるといわれています。
SATのスコアで進学先の大学が決まる
合格基準は大学によって異なりますが、一流と呼ばれる大学に入るためには満点に近い点数が必要ともいわれています。
SATは2種類
「SAT」といえば、一般的にはこちらのSAT Reasoning Testのことを指します。英語の読み書き、数学、エッセイが主な試験科目です。
SAT Subject Testは科目別テストで、英語、歴史、数学、科学、語学などから任意で科目を選んで試験を受けられます。
一般的にSAT Subject Testsは、大学側が指定している科目を受けて、自分のスコアを提出したい場合などに利用します。
SATの試験内容・テスト形式は?
SAT Reasoning Test
1. Evidence-Based Reading and Writing
・ Reading Test(読解):65分
・ Writing and Language Test(ライティング):35分
2. Mathematics(数学)
・ 計算機不可:25分
・ 計算機可:55分
・ Essay (エッセイ):50分 ※オプション(任意)
テスト時間は合計で3時間(任意のエッセイを書く場合は+50分)。
問題数は全154問(エッセイを入れると155問)です。エッセイ以外は選択問題の選択肢を塗りつぶす、マークシート方式で解答します。
各セクションの得点(scores)は200点~800点で、合計得点は1,600点満点です。
エッセイの採点は、文章の読解力、分析力、作文力という3つの観点で2点~8点の評価がつけられ、合計で6点~24点となります。
以前は、
1. Critical Reading(読解)
2. Writing(ライティング)
3. Mathematics(数学)
という3つのセクションで構成されていて、Essay(エッセイ)はWriting Sectionの一部だったのですが、2016年の改訂により、上記のような形式に変更されました。
SAT Subject Test
テスト時間は各科目とも1時間で、マークシート方式です。
SATの受検料
アメリカ国外で受検をする場合は、地域別の追加料金が発生する点に注意が必要です。
SAT Reasoning Testの受検料
・ エッセイなし:49.50米ドル+地域別の追加料金(日本は53米ドル)
・ エッセイ付き:64.50米ドル+地域別の追加料金(日本は53米ドル)
SAT Subject Testsの受検料
・ 登録料:26米ドル
・ 各科目テストの受検料(リスニングをともなう言語テストを除く):1科目あたり22米ドル
・ リスニングをともなう言語テストの受検料:26米ドル
・ 地域別の追加料金:日本は53米ドル
アメリカ以外の国におけるSATのテスト日程は?
・ SAT Reasoning Test : 10月・12月・3月・5月
・ SAT Subject Tests : 10月・11月・12月・5月・6月
詳細な受検日と申し込み締め切りについては、College Boardを確認してください。
SATの申し込み方法
申し込みには、College Board Accountの作成と、受検料支払いのためのクレジットカードが必要です。
なお、小切手または郵便為替による支払いを希望する場合や、受検者が13歳未満の場合などは郵送での申し込みとなります。
また、再受検者となる方は電話でも申し込みができます。
SATを受検するならしっかりとした準備が必要!
いずれの国であっても、一流の大学になるほどSATも高得点が要求されることは変わりません。
SATで好成績をおさめるためには、時事的な単語も含めた語彙力、長文の読解力、正しい文法力など幅広い知識が必要なため、十分な勉強時間を確保しなければなりません。
SATの受検を検討している場合は、早めに対策を行うようにしたいですね。