2018年10月30日 公開

お受験前に考える6・9・12年後?!「『お受験』はじめました!」vol.31

秋は都内の小学校受験がいよいよスタートする時期です。来年度以降にチャレンジするご家庭では、希望する小学校だけでなく、その後の進路について予め考えておかないと大変になることもあります。vol.31では、お受験後もなかなかのんびりできない実情についてお話します。

お受験したら安心……?

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小学校受験のイメージとして、中学受験以降の受験戦争を回避できるというものがあるかもしれません。小学校の6年間をのびのびと過ごさせてあげたい、そんな希望を叶える環境が揃っており、学校案内のパンフレットでも魅力的な言葉が並んでいます。

実際パンフレットに書かれている通りです。しかし、娘のミヤピーが入学後にほかの国立・私立小学校に入学した子たちのお母さまとお話してみて、意外とのんびりできないかも?という感想を持ちました。

学校は違えど、友人たちとの会話で感じたことは、お受験をさせる家庭の共通項として教育に熱心な家庭が多いということ。入学前から塾を含めた習い事を見直し、プランを立てているという話を聞いて「もう?」と思いましたが、決して早すぎないことをすぐに実感しました。

学校による進路の違い(1)私立小学校

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中高一貫校の附属小学校の場合、多くは学校での素行や成績に大きな問題がなければ進学が可能です。

学校案内にあるような充実した施設に加え、のびのびと学べる環境、心・体・学力をバランスよく伸ばしていく教育プログラムなど、各校の特徴を活かした教育を受けながら成長していくことができます。

中学受験の準備は必要ないので、帰宅後は高学年になっても余裕を持って過ごせるでしょう。

と言いたいところですが、中学校・高校からの募集がある学校の場合、受験をして入学してくる人たちと受験をしない内部進学者との間での学力差が生まれることが想定されます。

ママミーヤもその点を心配し娘を小1から大手塾に通わせたのですが(すぐ辞めたのですが)、塾の上位クラスの半分近くが私立小学校の子どもたちで占められており、大変驚きました。しかもいわゆる「受験小学校」ではなく附属中学校がある小学校の子どもたちです。

大学受験のことも考えてみると附属の大学がある場合、そこに進学させたいと思っているか?そうでない場合はどうしたいのか?

たとえば早稲田大学の附属校に通っている場合、医者になりたいという希望を子どもが持っていても早稲田に医学部はありません。附属の大学が女子大学の場合、途中で女子大は嫌だと子どもが言うかもしれません。

知り合いのお子さまが私立の一貫校に入学したものののんびりと過ごして受験勉強から逃げてしまった結果、附属大学の希望していない学部しか行くことができず、もっと早くから勉強のことを考えておけばよかったと後悔しているという話も聞きました。これはあくまで例にすぎませんが、環境に身を任せてのんびりしすぎてしまうのも問題です。

学校による進路の違い(2)国立小学校

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国立小学校では、全員が附属中学校に進学できるわけではありません。学校によって割合は違いますが、小学校から中学校まではだいたい8割くらいが進学できます。ということは1~2割は進学できないのです。

これも学校によってさまざまですが、小学校5年生あたりから「このままだと危ない」という「警告」があり、6年生の夏頃には進学の可否が学校側から告げられることが多いようです。最終通告が遅いため、受験準備が間に合わないこともあり公立中学校に進学する生徒もいます。

学芸大学附属の小学校の場合、大泉を除いた3校(竹早・世田谷・小金井)は中学までは概ね進学できるものの、高校が1つしか無いため各校上位3割程度しか進学できません。筑波、お茶の水も全員が中学から高校に進学できるわけではありません。

しかも中学から入学した生徒たちの学力が高いため、小学校からの高校までの内部進学が厳しいという面から中学受験を志す家庭も多く存在します。

学費も安く、専門性の高い教師からの質の高いユニークな教育が受けられる反面、進学は私立よりも厳しくなります。

学校による進路の違い(3)公立小学校

公立中学校までは義務教育なので全員進学できますが、最近は中学受験率が高まっています。

受験を考えているお子さまの通塾は低学年化が進んでおり、早い子は入学前からSAPIXなどの大手塾に入塾しています。

4年生以降で入塾するお子さまが多いのですが、そのときに希望の校舎に入れない可能性があるからです。1年生クラスですでに満席の校舎もあり驚きました。

国立・私立中学校に加えて公立の中高一貫校を目指すご家庭も急増しています。

それぞれの出口戦略

小学生時代はのびのびと元気いっぱいに遊んで過ごさせたい!という気持ちを持つ保護者は多いのですが、親世代と時代が大きく変わったことを意識する必要があります。

一昔前と違い大学も全入時代と言われています。短期大学の募集停止・廃校も続いており、早いうちから小学校・中学校・高校の状況を調べて、どう育てていきたいかという情報は常に入手していかないと気づいたときには希望する学校に入れない可能性も出てきます。

慌てて子どもに勉強させるというよりは教育状況に対するアンテナを常に親が立てて、子どもと話しながら希望に沿うように動ける準備はしておくべきでしょう。

英語の重要性―東大から海外へ

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渋谷教育学園幕張・渋谷教育学園渋谷・広尾学園など既に「東大」の合格者数ではなく海外大学への進学者数にターゲットを向けている学校が増えています。

中学入試でも英語が選択できる学校も増えています。現在英語入試を実施している中学校は中堅校が多いですが、2019年度の慶応義塾湘南藤沢中等部が選択制で英語入試を開始することを発表しました。入試問題は英検2級から準1級レベルを想定しているそうです。英語の入試問題のサンプルが発表されましたが、なかなか高度な内容です。

これを皮切りに、上位校の英語選択入試も広がる可能性があります。予め英語ができる学生を積極的に入学させ、より高いレベルでの海外大学合格の実績を上げていくものと思われます。

また英検を所有している生徒への加点がある学校も多いです。今後各校は英語教育に力を入れていくところが多いことを考えると、中学受験のために小学生のうちから英語学習を進めることは有利になると予想されるでしょう。

親は子どものマネージャー!

勉強するのはあくまで子ども自身ですが、情報を集めるのは子どもだけでは無理です。親が最新の情報を常に意識し、教育プランをアップデートし続けることが大切です。

国立・私立・公立、どの小学校に通っても「あとは安心」「学校におまかせ」ということはなく、学校・親・本人が三つ巴となって作り上げていくのが教育であるという意識を忘れずにいることが大切なのではないかと思います。

子どもの進路を考えるときに、学校のイメージだけではなく現状を客観的に捉えて考えてみる必要性を最近特に強く感じるママミーヤでした。

次回もお楽しみに!
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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ママミーヤ ママミーヤ  フルタイムではたらくママ(時に数日にわたる徹夜あり)。 会社員から脱却し、フリーランスになるが前より忙しくなる誤算に悩む。 0歳から保育園に通う娘が一人。昨年、塾なしで小学校受験に挑戦して無事に入学。 0歳からの幼児教育・お受験の勉強を自宅で行うためのコツ・時間のやりくりなどをお伝えします!