2016年07月16日 公開

国民の祝日「海の日」の、意外に知られていないヒストリー!

国民の祝日である「海の日」。海を記念する日だとなんとなくわかってはいても、詳細を問われると困ってしまいますよね。今回は、意外に知られていない海の日のはじまりや由来、海開きの意味、海の日に開催されるイベント情報などをご紹介します。

国民の祝日である「海の日」。海を記念する日だとなんとなくわかってはいても、詳細を問われると困ってしまいますよね。今回は、意外に知られていない海の日のはじまりや由来、海開きの意味、海の日に開催されるイベント情報などをご紹介します。

「海の日」になる前は「海の記念日」でした

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「海の日」は、もともと「海の記念日」と呼ばれていました。
海の記念日は、明治9年に東北地方を明治天皇が船に乗られて、ご巡幸されたことに由来しています。ご巡幸とは、天皇が各地を巡られることを言います。このとき天皇は軍艦ではなく、はじめて民間の蒸気船である明治丸に乗られてご巡行されました。
この出来事は海の安全性を国民に広く示すものとなり、海運と一般への船旅の普及に大きな影響を与えました。
その後、海運が日本経済の発展に大きく関わったことを考えると、この出来事は歴史的に大きな意味を持っていたと言えるでしょう。
こうして政府は昭和16年に、明治天皇が横浜に帰着された7月20日を「海の記念日」と定めたのです。
現在、明治丸は国の重要文化財として、東京海洋大学で保存されています。

海の日は「海の恩恵に感謝」する日

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海運関係者などの運動もあり、「海の記念日」から国民の祝日である「海の日」に変わったのは、1996年(平成8年)のことです。当初は7月20日に固定されていたのですが、2003年(平成15年)の法律改正により、7月の第3月曜日に変更されました。
国民の祝日に関する法律によると、海の日の趣旨は“海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う”こととなっています。
島国である日本は、海の恩恵なくしては成り立たない、まさに「海洋国」です。海を心から大切にする気持ちが「海の日」という形になって、現在へと続いているのです。

どうして「海開き」は行われるの?

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海開きは法律で定められているものではなく、個々の海水浴場などで執り行われる行事です。神主などを呼んで安全を祈願して祭事を行うことが多いようです。
日本国内でも本州では7月1日に行う場所が多く、南下するほどその日付は早くなります。温暖な沖縄では本州よりもだいぶ早い時期、3月下旬 から4月にかけて海開きを行っています。
法律で定められているわけではないので海開き以前にも海水浴は可能ですが、安全性の面から考えると、海のレジャーは海開きをしてから楽しんだ方が賢明ですね。

海の日イベント!しものせき海の日フェスタ2016

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三方を海に囲まれ、古くから海の街として栄えてきて下関市では、7月18日の「海の日」を記念して、さまざまな海に関するイベントを開催します。
イベント名は、「しものせき海の日フェスタ2016 ~海と日本プロジェクト~」
豪華客船「にっぽん丸」の寄港や子ども体験航海、フィナーレを飾る打上花火もあります。
同時開催されるのが、「しものせき維新まつり」
高杉晋作や坂本龍馬など、多くの明治維新の立役者たちの駆け抜けた「下関の夏」を堪能してください。

【開催場所】
山口県下関市あるかぽーと
岸壁芝生広場(しものせき水族館・海響館、はい!からっと横丁の側)
【開催日・時間】
平成28年7月17日(日曜日)・18日(月曜日・祝日)・午前11時~午後8時
【アクセス情報】
下関ICより約4km
JR下関駅よりバスで5分、(海響館前停留所のすぐそば)
【駐車場】
なし(近隣に有料駐車場あり)

「海の日」をきっかけにして、自然を大切にする心を育もう

約40億年前の原始の海で命は誕生しました。いわば、海はすべての命の故郷です。
三好達治の郷愁という詩に「海よ、僕らの使う文字では、お前の中に母がいる。 そして母よ、フランスの言葉では、あなたの中に海がある。」と いう有名な一節がありますが、海の日をきっかけにして、お子さまと母なる海について考えてみてはいかがでしょうか。
ぜひこの機会に、自然を大切にする優しい心を育んでくださいね。

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