2018年7月10日 公開

野菜嫌いを小学校入学までに克服するには【ベジトレ】が必要!?

学校給食の残食率が増え、特に野菜の食べ残しが多いこと、また『10年前と比べて子どもの偏食が増えている』と感じる教員が約80%いることが、トレンド総研の調査で判明しました。学校だけでなく、家庭で野菜好きにする訓練「ベジトレ」の必要性や、その方法についてもご紹介します。

【調査①】小学校の「給食残し」に関して

Monkey Business Images / Shutterstock.com
世の中のトレンドに関する情報発信などを行っているトレンド総研は、小学校教員を対象に「給食残し」の実態を探るために、インターネットを通して調査を行いました。

【調査対象】
20~60代の小学校教員(給食のある学校において担任・副担任を務めている方 )
【回答者数】
300名
【調査期間】
2018年4月20日~23日

90%以上の児童に偏食あり!

Dmytro Zinkevych / Shutterstock.com
近年、学校における給食の「残食率」の高さが、社会問題になっているようです。聞き慣れない「残食率」という言葉ですが、環境省によると、以下のように定義されています。
「残食率」は、出席した人数分の学校給食の提供量に対する、食べられずに残された給食の量の割合。
その「残食率」について、アンケートを取ったところ、「学校やクラスで、給食の残食率が気になることはあるか」の質問に対し、86%の教員が「ある」と回答しました。 また、「現在クラスの中に偏食の児童はいるか」については、「多数いる」が31%、「いる」が66%となり、合わせて97%の児童に偏食があることがわかりました。

「10年前と比べて、給食の残食率は増えていると思う」と答えた教員は66%、「10年前と比べて、偏食の児童は増えていると思う」 と答えた教員も79%にもおよびました。

昔と比べると残食率も偏食も増えており、極めて深刻な事態であることが浮き彫りになりました。

食べ残しの多いメニューは「野菜」が断トツ!

「学校給食において食べ残しが多い献立・食材」を質問したところ、トップは「野菜のメニュー」で85%という結果になりました。次いで、「魚のメニュー」「海藻のメニュー」と続きました。

「野菜が食べられない/苦手な児童の特性」を質問したところ、「集中力が低い」「忘れ物が多い」 「勉強が不得意である」などの声が多く、偏食は生活態度や学習能力と関連性があることがうかがえました。

「近年は、家庭での食育が不足していると思うか」という質問に対し、92%の教員が「ある」と回答。野菜が苦手な児童に対しては、「頑張って残さず食べさせるように指導している」という教員が68%いるものの、「給食に関する指導は現場に任されている」ケースが多いのが現状です。

また、「小学校入学のタイミングで、野菜が嫌いな子どもは、その後の克服が難しいと思う」と考える教員も多く、野菜の克服を含めた食育については、学校だけではなく家庭でのトレーニングを望んでいる教員が多いことがわかりました。

そこで、いま注目されているのが、子どもを野菜好きにするためのトレーニング=「ベジトレ」です。特に、小学校入学前後の家庭における「ベジトレ」は、子どもの食事傾向、さらにはその後の人格形成にも大きな影響をおよぼすという見解もあるようです。

【調査②】家庭におけるママたちの「ベジトレ」事情

Oksana Kuzmina / Shutterstock.com
家庭での「ベジトレ」の必要性がある一方、ママたちは、家庭において子どもの野菜嫌いとどのように向き合っているのでしょうか。

トレンド総研は、家庭におけるママたちの「ベジトレ」事情を調査するために、アンケートを行いました。

【調査対象】
20~40代のママ、小学校入学前(3~5歳)の子どもがいる方
【回答者数】
300名
【調査期間】
2018年4月20日~23日

野菜嫌いの克服法がわからないママ多数!

Africa Studio / Shutterstock.com
「現在、子どもには嫌いな野菜があるか?」を聞いたところ、全員が「ある」と回答し、「小学校にあがる前までには、子どもに嫌いな野菜を克服してほしいと思う」ママが92%にもおよびました。

家庭での野菜嫌いの克服法については、「細かく刻んだり、ミキサーにかけたりする」「可愛い型でくり抜いて楽しく食べられるようにする」「苦手なものを食べたらご褒美のおやつをあげる」 などの声がありました。

試行錯誤しているママがいる一方で、83%のママが「子どもの野菜嫌い克服のために、何をすれば良いかわからない」と回答しています。また、「小学校にあがる前に、子どもが嫌いな野菜を克服できそうだと思う」と答えたママは48%、「思わない」と答えたママは52%という結果に。

野菜嫌いを克服することが必要であると理解しつつも、効果的に進める具体策について悩んでいるママが多いようです。

専門家が語る「ベジトレ」のポイントとは?

浜田陽子(はまだ・ようこ)/栄養士・料理研究家・食コンサルタント

株式会社Studio coody(スタジオコーディー)代表取締役。「食育」「乳幼児栄養」「妊産婦栄養」「ダイエット」「生活習慣病」などを専門分野とし“心と体に美味しいレシピ”を提案している。
トレンド総研は、栄養士・料理研究家・食コンサルタントの浜田陽子先生に、家庭における「ベジトレ」についてインタビューを実施しました。そのインタビュー内容から一部を抜粋して、野菜を好きになるトレーニング「ベジトレ」のポイントについてご紹介します。

「ベジトレ」によって、まずはチャレンジするきっかけを!

昔から子どもたちに食べ残されている野菜は、ピーマンやニンジンなど、大きく変わってはいないものの、浜田陽子先生は「食べてもいないものを嫌がる」子どもが、多い点が現代ならではの特徴だと話します。
見た目が気持ち悪いから、色が気に入らないからといった理由で、チャレンジすらしないというケースが目立ちます。ひどい場合は、前にピーマンがダメだったから他の緑の野菜も全部ダメ、という子どももいます。

こうした状況になると、親自身もあきらめてしまいがちですが、実はちょっとした声掛けがきっかけで食べられるようになることは多いもの。また、「昨日は食べられなかったけれど、今日は大丈夫だった」、「給食では食べられなかったけれど、家では食べられた」ということも珍しくありません。野菜を好きになるトレーニング=「ベジトレ」を通じて、まずはチャレンジのきっかけをつくることが重要です。
子どもは、チャレンジと成功体験を積むことで、いろいろなことができるようになり、それが健やかで幸せな生涯を送ることにもつながると浜田先生。「ベジトレ」に限らず、「チャレンジ」いうステップこそが、人生においても重要なポイントでもあるようです。

苦手意識を持っているポイントの見極めとフォローが重要に!

また浜田先生は、子どもの野菜嫌いの克服するには、子どもが“美味しくない”と感じた要素がどこにあるのかを探すことも重要であると言います。
例えば、トマトが嫌いな子どもは、味そのものが嫌いというよりは、生トマトの食感が嫌いというケースが多いです。どこに苦手意識を持っているのかを見極めて、その要因となっているところをフォローしてあげることが大切だと思います。

生の野菜でうまくいかない場合は、野菜ジュースを使うのもおすすめです。野菜ジュースを飲ませたからおかずを一品減らそうという考え方はNGですが、「補助」としてはいろいろな使い方が可能です。

おうちで作れば甘さが調整できますし、最近は市販の野菜ジュースも格段に飲みやすくなっています。もちろん生の野菜を食べられるようになるのが本当の克服ではありますが、「口に入れた」という実感を持たせるためのファーストステップとしては有効と言えるでしょう。

もし、野菜ジュースをそのまま飲むのも難しいようであれば、料理に使ってみるという手段もあります。煮詰めてソース風にする、トマト煮やラタトゥイユに使う、カレーやシチューの水分のかわりに使う、他のゆで野菜と一緒にミキシングしてポタージュにするなど、使い方もさまざまです。
この際、「この料理に野菜ジュースが入っていたんだよ」と、子どもに伝えることが重要なポイントに。「この料理には野菜ジュースが入っていて、自分の口に入った」ことを子ども自身にまず理解させることが、成功体験へとつながり、野菜嫌い克服への第一歩になるようです。

子どもの野菜嫌い克服のために……

野菜嫌いは、小学校入学前に少しでも克服しておきたいもの。子どもの健やかな将来のために、家庭でのベジトレにこれまで以上に向き合ってみませんか?

Chiik!では、野菜嫌い克服のヒントになる記事を多数紹介しています。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

Kayoko* Kayoko*  千葉県在住。9歳と6歳の男児を持つママライター。得意ジャンルは育児、料理、ディズニー、ときどきお酒。大学では心理学を専攻。ただいま、スムージーダイエットに奮闘中!