2018年05月03日 公開
手作り漢字カードで遊んでみた!2歳・3歳児体験レポート
手作りの石井式漢字カードをわが家の知育遊びに取り入れてみました。まだ文字を読めない2歳児・3歳児は漢字カードにどう反応し、どう遊ぶのでしょうか? 実践からわかった、2歳・3歳の子どもたちとの漢字カードでの遊び方の工夫をレポートします!
手作りの石井式漢字カードをわが家の知育遊びに取り入れてみました。まだ文字を読めない2歳児・3歳児は漢字カードにどう反応し、どう遊ぶのでしょうか? 実践からわかった、2歳・3歳の子どもたちとの漢字カードでの遊び方の工夫をレポートします!
手作り漢字カードで遊んでみた!
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ひらがな、カタカナ、漢字……もじ学習は通常この順序で進めていくことでしょう。
しかし、通常難しいとされる漢字も、子どもたちにとっては必ずしもそうではないようです。たとえば「石井式漢字学習」では、意味を表す文字(表意文字)とされる漢字は、むしろ幼児期のもじ学習に取り入れやすいと説いています。
そこで、わが家の子どもたち(2歳と3歳)も遊びやすいように、子どもが興味を持ちそうな漢字を使ったカードを手作りし、早速おもちゃとして使ってみました。そこで気づいたことをレポートしてみたいと思います。
ちなみに、漢字カードの作り方は以下の記事で紹介していますのでよかったら見てください。表面には絵と漢字を、裏面には漢字だけを記したカードです。
漢字カードを見た2歳児・3歳児の反応は?
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3歳児の反応
最近数字や時間の概念、曜日などに強く興味を示しているわが家の3歳児。街中のエレベーターやスーパーで数字を見つけては読んでいます。文字には意味があることを完全に理解しているようです。
「100円」「99円」の「円」なども読めています。しかし、文字一つ一つというよりは、表示されている文字列を絵のようにそのまま覚えているのかもしれません。
そんな3歳児に、漢字カートの裏面(漢字のみ)を見せて「〇〇って書いてあるよ」と説明すると、「これは?」「あれは?」と他のカードについても質問してきました。漢字というものに触れ、それぞれが何か意味を持っているということに興味津々の様子です。
2歳児の反応
上の子にカードの説明をしていると寄ってくる2歳児。まだ文字に意味があることや読み方があることははっきりわかっておらず、エレベーターのボタンも読めません。
そんな2歳児は、漢字だけ書かれた面には全く興味を持ちませんでしたが、絵+漢字の面は気に入ったよう。こちらから「この絵は何かな?」と聞くと、絵を見ながらその名前を答えます。そのときに漢字の部分も指をさしながら「そう、〇〇だね」と漢字にも目が行くようにしました。
カードのメリットは、自然と楽しく漢字に触れられること
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レポートするに当たって、漢字カードを2週間ほどおもちゃ箱の目につきやすい場所に置いて、子どもが手に取るように仕向けたり、こちらから働きかけてカードで遊んだりしました。
そこで気付いたのは、カードなら、絵カードと同じ感覚で楽しみながら自然と漢字を目にすることができることです。まだ2歳前後の小さな子どもの場合は、無理に漢字に興味を示させようとしてもきっとうまくいきません。それよりも、ゲーム感覚でカード遊びをする中で、自然に絵の下の漢字を目にする程度でも十分効果的なのでは、と感じました。
もちろん年齢が低いので工夫は必要ですが、わが家の子どもたちは遊んでいるうちにいくつかの漢字を覚えることができました。もっと遊び方を工夫したり、長期間慣れ親しむことで、習得する漢字数は増えていくかもという期待が湧いてきました。
2歳・3歳児の漢字カードの遊び方
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もじ学習にどんどん取り組める4.5歳児以降と比べると、年齢が低い子どもたちには遊び方や環境設定に工夫が必要でした。わが家の経験から、2歳児・3歳児が漢字カードで楽しく遊べるコツを紹介します。
【楽しく遊ぶコツ1】枚数を厳選する
カードは20枚くらい作成し、おもちゃ箱には全て入れていますが、子どもたちとカード遊びをするときには、枚数を極端に減らしました。最初は6枚からスタート。2歳児に見せるなら4枚でも十分かもしれません。4〜8枚くらいをピックアップして使っています。
【楽しく遊ぶコツ2】身近なもの・好きなものの漢字を選ぶ
たとえば、わが家の2歳児はイチゴが大好きです。カードを作成する時にも、子どもたちが知っているものや普段よく目にするものの漢字を選びましたが、苺や犬、猫、亀など、たとえ漢字の画数は多くても、絵を見て確実に興味を示しそうなカードを選んでいます。
【楽しく遊ぶコツ3】形のわかりやすい漢字を選ぶ
2歳児・3歳児が遊ぶなら、形がわかりやすい漢字もおすすめです。親としても説明がしやすいです。たとえば「雨」。わが家でも、「中にてんてん、雨が降っているね」などと説明すると、漢字の意味を素早く理解してくれました。象形文字を選ぶとわかりやすいと思います。
コツの次は、どんな風に遊んだかの実践方法を紹介します。
【実践1】フラッシュカードのように
ステップ1として、漢字カードに慣れるために、フラッシュカードのようにカードの表面(絵+漢字)を見せて、順番に読んだり説明したりする遊びからはじめました。繰り返すうちに、こちらが漢字の読みをいう前に答えてくれるようになりました。
【実践2】床に並べてクイズ大会
ステップ2として、カードを裏面(漢字のみ)にし、カルタのように床に並べてクイズ大会をしました。2歳児は苺はいつも大正解、3歳児は調子が良いと数枚正解できます。
ただ、あまりたくさんのクイズを出すと、覚えきれていない子どもたちは飽きてきて当てずっぽうにカードを取る傾向が。覚えていそうな漢字を数問トライして終わりにし、「できた!」という感覚を持ってもらえるように気を付けています。
表意文字の仲間「漢字」は、小さい子でも理解できる
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かなよりも画数が複雑になる漢字。しかし幼児期の漢字学習について、調べる過程でなるほどなと思ったのは、「漢字も表意文字だからむしろ覚えやすいのでは」という部分でした。日本語のかなは、音を意味する「表音文字」の仲間、数字は表意文字の仲間です。そう考えると漢字学習は数字を覚えるのとさほど変わらないのかもしれません。
確かに「書く」となれば話は別ですが、「読む」に限定すれば絵や記号のように覚えられるかもしれませんね。わが家では引き続き、漢字に親しめる知育玩具のひとつとして、この手作り漢字カードをおもちゃ箱に入れておきたいと思います。