2018年01月26日 公開

「ブックハウスカフェ」推薦!話題のインタラクティブ絵本5選

直に触れたり、息を吹きかけたり、絵本に対して何か行動していくことでストーリーが展開していくインタラクティブ(参加型)絵本。子どもたちが夢中になること間違いなしのそんな絵本の中から、おすすめの5冊を「ブックハウスカフェ」店長の茅野由紀さんにお聞きしました。

直に触れたり、息を吹きかけたり、絵本に対して何か行動していくことでストーリーが展開していくインタラクティブ(参加型)絵本。子どもたちが夢中になること間違いなしのそんな絵本の中から、おすすめの5冊を「ブックハウスカフェ」店長の茅野由紀さんにお聞きしました。

インタラクティブ絵本の先駆け『まるまるまるのほん』

Amazon | まるまるまるのほん | エルヴェ・テュレ, たにかわ しゅんたろう | フランス文学 (75138)

タイトル:まるまるまるのほん
著者:エルヴェ・テュレ(作) 谷川 俊太郎(訳)
出版社:ポプラ社

「赤、黄、青の丸が出てくるだけの単純な絵本ですが、本当によくできていて、思わずやってみたくなるんですよ。実際に押したり、こすったりして楽しむ絵本として最初に話題になった、革新的な本です」と茅野さん。

「きいろいまるをおして」という言葉に導かれてページをめくると、丸が増えたり、色が変わったり……と次々に変化していき、ポップな色味が目の前いっぱいに広がります。

「やってみる?」「そのちょうし!」とどんどん気持ちをのせてくれる谷川俊太郎さんの翻訳も秀逸!子どもも大人もワクワクする一冊です。

カラフルなおばけが人気『おばけとたからさがし』

Amazon | おばけとたからさがし (えほんとあそぼ) | 新井 洋行 | 絵本 (75140)

タイトル:おばけとたからさがし
著者:新井 洋行(さく)
出版社:くもん出版

かわいいおばけたちが宝探しの旅に出かけるお話です。息を吹きかけたり、絵本をゆらしたりすることで、自分も一緒に遊んでいるような楽しさを味わえます。

「ただ絵を触るだけじゃなく、絵本に向かって呼びかけたり、にらめっこしたりと、より積極的に物語に参加できる行動型の絵本なので、子どもたちも夢中になるんですよ」と茅野さん。

『おばけとかくれんぼ』『おばけとホットケーキ』『おばけとおでかけ』とシリーズになっているので、いろいろなパターンが楽しめるのも魅力的です。

小さな子も楽しめる『きをつけて おおかみだ!』

Amazon | きをつけて おおかみだ! (ポプラせかいの絵本) | セドリック ラマディエ, ヴァンサン ブルジョ, C´edric Ramadier, Vincent Bourgeau, たにかわ しゅんたろう | フランス文学 (75142)

タイトル:きをつけて おおかみだ!
著者:セドリック・ラマディエ (文),‎ ヴァンサン・ブルジョ (絵)、谷川 俊太郎(訳)
出版社:ポプラ社

「1歳ぐらいの小さなお子さんだと、あまり複雑なことはできません。でも、これはふうーっと息を吹きかけるだけなので、だれでも楽しめるんです」と茅野さんが紹介してくれたのが、3匹のこぶたが表紙に並んだこちらの絵本。

おおかみが「ふうーっ」と息を吹きかけると、屋根や壁など、いろんなものがどんどん吹き飛ばされてしまいます。でも、最後のページには意外などんでん返しが……。

微笑ましいラストに思わず笑顔になってしまう、ステキな絵本です。

ストーリーが面白い!『とらさんおねがいおきないで』

Amazon | とらさんおねがいおきないで | ブリッタ テッケントラップ, 木坂 涼 | 英米文学 (75144)

タイトル:とらさんおねがいおきないで
著者:ブリッタ・テッケントラップ(作・絵) 木坂 涼(訳)
出版社:ひさかたチャイルド

茅野さんが「参加型絵本というだけでなく、ストーリーそのものも面白いんですよ」とおすすめしてくれたこの絵本には、ねずみやかえる、きつねなど、いろいろな動物が出てきます。

ぐっすり眠っているとらさんを起こさないように、風船につかまってそーっと飛び越えようとする動物たち。途中でとらさんが片目を開けて、ハラハラドキドキ!次はどうなるのかなとワクワクしながら読み進められるので、親子で楽しめます。

思わず吹き出す『まくらのせんにん そこのあなたの巻』

Amazon | まくらのせんにん そこのあなたの巻 | かがくい ひろし | 絵本 (75146)

タイトル:まくらのせんにん そこのあなたの巻
著者:かがくいひろし(作絵)
出版社:佼成出版社

主人公はまくらのせんにんと、かけぶとんのかけさん、しきぶとんのしきさん。水戸黄門を思わせるこのキャラクター設定とちょっととぼけた絵柄を見ただけでも、なんだか面白そうと期待が膨らみますよね。

その期待通り、ストーリーも脱力系のお笑い要素が満載です。動物たちが穴にはまって抜けなくなるのですが、その解決方法がまた驚くほど斬新!親子で思わず笑っちゃうこと請け合いです。

「作者のかがくい ひろしさんは、ずっと教育の現場に携わっていた方で、子どもの心をとらえるステキな絵本を何冊も出されているんですが、若くして急逝してしまって……。本当に残念です」と茅野さん。それを聞いて、他の著書もぜひ読んでみたくなりました。

子どもの反応を楽しもう

photo by author (74141)

「ブックハウスカフェ」店長の茅野由紀さん。絵本に関する相談にも応じてくれます。
via photo by author

「こういうタイプの絵本を読み聞かせしていると、子どもがいろいろな反応を見せてくれるので、親も楽しめるんですよ」と茅野さん。

「インタラクティブ絵本って実は特別なものではないんです。どんな本でも、『頭をなでなでしてあげて』とか『がんばれって一緒に言ってみよう!』なんて声をかけながら読み聞かせすれば、子どもは絵本の世界にぐっと引き込まれますよ」

なるほど、工夫次第で絵本の楽しみ方が広がっていくんですね。皆さんもぜひ試してみてください。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

YUZU
YUZU

フリーライター。東京都在住。出版社で書籍編集の仕事をしていましたが、夫の仕事の都合で2009年より台湾・台北へ。6年間の駐在生活中は娘二人を日本人学校に通わせながら、台湾師範大学の語学センターで中国語を勉強。帰国後はライターとして、主に台湾や子育てに関する記事を書いています。