長期休暇で役立つ未就学児の自宅学習のコツやアイデア、教材をご紹介します!子どもも親も楽しく取り組むことが大事。勉強が楽しいものになれば自然と継続につながります。年長の長男のスケジュールや使っているドリル、アプリなどをまとめました。
子どもの学習時間どうしてる?
休園や休校、長期休みなども含めておうち時間を過ごすことが増えた時、みなさんはどのように過ごされていますか?
毎日子どもが飽きないように、そして発散できるように、工夫をされたり思い悩んだりされている方も多いのではないでしょうか。
学校や幼稚園などの活動時間がないと、1日のスケジュールもダラダラしたものになりがちですよね。
わが家も気づくとテレビや動画ばかり見る生活に。なので、長期休みの間は、毎日1〜2時間の学習時間を取り入れるようにしました。
今回は筆者が長男(もうすぐ6歳)と取り組んでいる自宅学習法や、おすすめグッズ、ドリルなどもご紹介させていただきます。
まず1日のスケジュールを組もう
朝起きたら、一緒にその日のスケジュールを考えます。大人が勝手に決めるのではなく、子どもの意見も取り入れながらスケジュールを組むのがポイントです。
下はある日のわが家のスケジュール。親子で話しながら決めた後、IKEAのホワイトボード&黒板イーゼルに一緒に書き込みます。時計を見る習慣がつくように、時間もしっかり書きます。
スケジュール例
学習にも取り組みたくなる声がけ
ドリルの話をした時に、「うん!やる!」と元気よく応える日もあれば「うーん……どうしよっかなぁ」と言う日ももちろんあります。
難色を示した時は無理やり「やりなさい!」と言うのではなく、「昨日もできたしやってみようよ!」「頑張ったら◯◯して遊ぼう」というように、子どものやる気が出るよう誘導します。
どうしてもやりたくない時、具合が悪い時はもちろん無理強いはしません。
大切なのは無理のないスケジュール設定。いやいやな気持ちで学習に取り組むと、一気に勉強嫌いになってしまいます。
息子が前向きな気持ちで取り組めるよう筆者がよくやる手法は、机上の学習前後にお楽しみ要素を入れること。机での勉強は、幼児は慣れておらず苦痛になりがちです。でも頑張ったご褒美を用意しておくと、やる気もアップして取り組めます。
そうやって楽しみながら毎日続けることで、小学生以降の学習姿勢も身についていくと筆者は考えています。
ルールを作ろう。わが家の自宅学習の決まり事
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息子の自宅学習では、紙のドリルやタブレットを使っています。ドリルでは、文字・数・論理的思考・文章読解をやり、タブレットでは英語・STEAM学習に取り組んでいます。それぞれ1日1時間を目安にしています。
学習を始めたばかりの頃は隣で一緒に解いていました。でも、問題を自分で読めるようになってからは、なるべく1人で解かせるようにしています。
「まずは自分で考えてみる。間違っていてもいいから、取り組む時は集中して自分の頭で考えよう」と約束をし、わからない時はすぐ解き方を教えるのではなく「もう一度問題をよく読んでごらん」など声をかけて様子をみます。
初めて解く形式の問題は最初にそのルールを説明する場合もありますが、それ以外は自分で解決する力を養って欲しいので見守る体勢をとっています。
きょうだいがいる家庭で学習に集中させるためには?
小さいきょうだいがいると集中して学習する環境を整えるのが難しいですよね。
わが家は年長の長男と、2歳目前の次男の2人の息子がいます。次男はまだ「静かにしてようね」と言ったところでなかなか伝わりません。
そこで、次男がお昼寝をするタイミングに長男の学習タイムを合わせたり、普段はなかなか触らせてもらえない長男のおもちゃを次男に貸してあげて、次男も何かに集中できる時間を作ったりしています。
一度お気に入りのテレビ番組を次男に見させてみたのですが、もれなく長男もテレビに釘付けになったという失敗が……。なので、やはり学習タイム中はテレビはNGにしました。
自宅学習に必要なおすすめアイテム
鉛筆
ドリルに取り組む時に大切なのが筆記用具です。年齢によってクレヨン・クーピーなど適切なものがありますが、年長になる長男は鉛筆を使っています。
2〜3歳頃はくもんの三角鉛筆を使っていましたが、最近はディズニーランドで購入したお気に入りの六角鉛筆を使いモチベーションを上げています。
低年齢の手でも書きやすい三角鉛筆は、鉛筆の持ち方を覚えるのに適切。初めての鉛筆デビューにおすすめします。
鉛筆削り
そして必須なのが鉛筆削り。まだ鉛筆の扱いに慣れていないため、折れやすく芯もすぐに減ります。すぐ鉛筆が削れるようにしておくと少しの中断で済みます。
最初は筆箱に入る小型タイプを使っていましたが、使い方が難しく削っている最中から芯が折れることもしばしば。
そこで、ソニックの「トガリターン」という卓上の手動鉛筆削りを新たに購入しました。
手動ですが子どもの力でも扱いやすく、削り終わると自動で鉛筆が戻ってくる機能付き!鉛筆の抜き差しの時に指挟みの心配もなく便利です。
消しゴム
また消しゴムも重要です。これは毎日やっていて感じたのですが、息子は筆圧も濃く消しゴムもうまく使えないため、間違えた部分は真っ黒になってしまいました。
濃い鉛筆もきれいに、そして軽い力で消すことができる消しゴムがあるとストレスなく進められます。
わが家では、トンボの「MONO消しゴム」やサクラクレパスの「フォームイレーザー」を使っています。
特にフォームイレーザーは本当に軽い力できれいに消すことができ、消しかすもまとまるのでとても便利です。
タイマー
タイマーもぜひ用意してください。慣れるまでは時間は気にせず子どものペースで進める方が良いですが、段々と解く時間を決めて取り組むことで集中力を鍛えることもできるようになります。
またアプリ学習では、ゲーム感覚になるせいか気付くと長時間タブレットを見ていたなんてことも。アプリによってはタイマーが設定されていますが、ない場合は時間を決めると安心です。
わが家で使っているのは、ソニックの「時っ感タイマー」です。カチカチと音がしないのでプレッシャーにもならず、時間の経過が視覚的にわかるので時間感覚も掴みやすいです。
生活面(朝の支度時など)でもヘビロテしています。
学習タイム後のご褒美でゲームアプリをする時も「◯◯分間だよ」とルールを決め、息子本人にタイマーを設定させています。
最後は丸つけ!考える力を育てるための親の課題
子どもが一生懸命その日の課題を解き終えたら、次は親の出番。全問正解できたら大きな花まるを書いてあげるなど、誠意を持って丸つけをしています。
複雑な問題が解けた時は具体的に褒めて、本人の自信につなげてあげたいなと思っています。
間違えたところはもう一度解き直す時間を作ります。本人に「やっぱり間違えてたかー」と自覚がある時も。そんな時は大抵、集中力低下によるケアレスミスが多いです。
まず答えを伝えずに「どうしてここが違うかわかる?」と問いかけ、解き直してもらいます。そこですぐに正解が出せる時もありますが、困難な場合は様子を見ながら少しずつヒントを出します。
家庭学習で一番大変なのがここです。すぐに答えを教えれば簡単ですが、「考える力」を身につけてもらうためには、答えを導き出す手段を本人が見出す必要があります。
大人には当たり前のことでも、子どもにはすんなり理解ができないことも多いです。わかりやすく、そして子どもが自分のものにできるような説明をしてあげることが親の課題と感じています。
お片付けも子どもに任せてみよう!こんな便利グッズも
丸つけも終わったらお片付け。使った道具やドリルの片付けはもちろん、学習の間に出た消しゴムの消しかすのお掃除もぜひ子どもに任せてみてください。
わが家には、まだ長男専用の学習机はなく、ダイニングテーブルで学習をしています。勉強道具一式はお道具ワゴンにまとめています。出すのも片付けるのも決まった場所があると、子どもでも簡単にできます。
そして、低年齢だと特に消しかすが大量に出ます。これが部屋中に散らばってしまうのが困るところ。
100均で購入したミニチリトリを使ったり、手動の消しかすクリーナーを使ったりと試行錯誤しました。
チリトリの使い方を教える良い機会にはなりましたが、うまく使いこなせずお互いイライラする時も。また、手動消しかすクリーナーはすぐ壊れてしまいました……。
最終的にたどり着いたのが、電動のミニ卓上クリーナーです。てんとう虫やイチゴの形など子ども向けのものも多く販売されています。
子どもの手にも収まるサイズで扱いやすく、息子も進んで掃除をしてくれるようになりましたよ!
一歩先の学習へ。絶対おすすめ【ペーパードリル編】
論理力的思考・空間認知力など小学校受験対策にもなるドリル:ひとりでとっくんシリーズ|こぐま会
こぐま会は小学校受験向けの老舗幼児教室です。筆者も幼い頃こぐま会のドリルを使った記憶があり、いつか息子にもやらせてみたいと思っていました。
ドリルというと単純な計算問題やちえ問題を想像しますが、こぐま会のペーパーは少し違います。
積木やタングラム、おはじきなど具体物を使った事物体験を重ねたことを前提として進める教材です。
積木での空間認知の学習やパズルで図形学習などを進めた上で、思考力をさらに高めたい時にとってもおすすめです。
幼児教室が軸となっているので、家庭学習のみで進める場合は「ひとりでとっくん365日」という教材から進めると良いですよ。また、単元別の「ひとりでとっくん100」を使っていくと、さらに深い学習ができます。
息子はこぐま会ではないですが、幼児教室で事物体験を重ねてきました。その補助学習として、苦手な分野の「ひとりでとっくん100」を1日1ページ、5単元ずつ進めています。
おうちで事物体験をする方法がわからない場合は、「ひとりでとっくん365日 おけいこカード」を併用して使うことをおすすめします。
読書好きな子におすすめ:おはなしドリルシリーズ|学研出版
絵本など字を読むのが好きな年中後半〜年長の子どもにおすすめしたいのが「おはなしドリルシリーズ」です。
ひらがなの読み書きをマスターして自分で文章を読むようになったら、短いお話を聞かせてその内容に関する質問をしてみてください。
答えられれば、少しずつ読解力・理解力が身についている証拠。小学校受験でも「お話の記憶」という単元があるように、話を聞いて理解し、問に答える力は大切です。
小学校入学以降は、国語の読解力が算数にも大きく影響します。このドリルは小学生向けですが、低学年用は文章も短く、ふりがなもあり幼稚園生でも解けます。
お話の内容も子どもが興味をひくものばかりなので読書代わりにもなりますよ。
ひらがなの書き方を見直し、きれいな字を書くために:正しく美しいひらがなの書き方| 増進堂・受験研究社
息子はひらがなを書くようになったものの、書き順が怪しかったり文字のバランスがおかしかったりと気になる点がありました。今はそれでも良いですが、やはり美しい文字を書いて欲しいもの。
そこでひらがなをきちんと書くための練習ドリルを探し、見つけたのが「正しく美しいひらがなの書き方」です。とにかくたくさん書く練習ができます。
進めていくにつれ変なクセに気付き矯正するのは親子共々大変でしたが、本人の努力もありだいぶきれいな字が書けるようになりました。
一歩先の学習へ。絶対おすすめ【アプリ・番組編】
豊富なアクティビティで楽しく続けられる家庭英語アプリ:Rakuten ABCmouse
これからは英語学習は必須となります。家庭での英語学習はさまざまな方法がありますが、わが家では「Rakuten ABCmouse」を始めました。
1年プランの場合、月額1,070円と安価で利用できるのも決め手でした。始めてみると、アクティビティも豊富で長男も楽しく進めることができています。
元々ネイティブの子ども向け教材なので、発音もバッチリ。リスニング・リーディング・スピーキング力だけでなく、アートや思考力など幅広い力が身につきます。
英語絵本がたくさん収録されていて、絵本によっては読み聞かせ機能もついています。
目的は答えることではなく、考えること!思考力UPが狙えるハイブリッド教育アプリ:WONDERBOX
息子が今、ゲームアプリよりもハマっているのがこちらです。「なぞぺ〜」で有名な花まる学習会が提供する教育アプリで、思考力育成にはもってこいのアプリです。
元々、「シンクシンク」というアプリがありそちらにハマっていて、さらに発展した内容が「WONDERBOX(ワンダーボックス)」です。
プログラミングやパズルを始め、中学受験に繋がるような算数問題、算数オリンピックレベルの問題と、とにかく頭を使います。
毎月ワーク・知育玩具といったキットも届くので、自分の手を使って創作・解答ができるのも特徴です。
ハイレベル問題は、大人も頭を悩ませるほど。子どもと共にゲーム感覚で頭を柔らかくできる超おすすめアプリです。
算数・国語・理科・社会・英語なんでも学べる最強ツール:NHK for School
ご存知の方も多いと思いますが、NHK for Schoolは自宅学習に最適なコンテンツです。学年別に教科ごとの動画や、デジタル図鑑もあります。
その中でも「基礎英語0」のラジオは英語初心者の子どもにおすすめです。1レッスン10分ほどなので聞き流しにも使っています。
英語で数の仕組みを学ぶ動画:Numberblocks(YouTube)
YouTubeでも優良な学習動画が増えていますね。特に家庭での英語学習にはすごく使えます。こちらのNumberblocksは英語で簡単な算数を学べる動画です。
不思議なキャラクターが登場し、足し算や引き算の物語が進みます。驚いたのは、30分ほど見ていた息子が「Three plus Three equal Six」と言い出したことです。
数が苦手な息子が英語で聞き取りをして、すんなりアウトプットできました。ぜひチェックしてみてください。
スマートスピーカーを使って隙間時間も学習に
もしお家にスマートスピーカーがあれば、なんでもない時間も学習に繋げることができますよ。わが家ではGoogle Home Miniを使っています。
最初は時計やラジオ代わりになればいいかな程度に思っていたのですが、思いの外子どもが喜ぶコンテンツや学びに繋がる使い方ができ、重宝しています。
例えば、言語設定を英語に変更すれば英会話のアウトプット・インプットができます。
その他にNHKの「えいごであそぼ with Orton」の発音当てゲーム「オートンクイズ」や、英語のヒントを聞いて何かを当てる「もの当てクイズ」に挑戦できます。
なぞなぞを出してくれたり、四則計算を答えてくれたりする他にも、「◯◯の鳴き声を聞かせて」と問いかけると生き物の鳴き声が聞けたり、「◯◯について教えて」と聞くとその意味について教えてくれます。
息子は音の出る図鑑代わりに使っていて、ひたすら生き物について問いかけています。かなり専門的な答えが返ってくるのですが博士になったような気分で満足そうです。
親子で負担にならず楽しく進められる家庭学習を
家庭で子どもの学習指導をするのはとても難しいです。予定通り進められないことも多いです。
うまくいかないと親も子もイライラしたり、気分が落ち込んだりしますが、そうなるとせっかく始めた家庭学習も続かなくなります。それはとてももったいないこと。あまり気負わず、負担にならないよう取り組むことが大事だと思います。
長期休みではない場合も、ドリルの量を調整して毎日の日課として家庭学習を続けられるといいですね。自然と勉強が自分のものになることを目標に、楽しく進めていってくださいね!