2016年8月29日 公開

幼児だって大丈夫!古典を読んで美しい日本語を学ぼう

古典文学には平家物語や枕草子など素晴らしい作品がたくさんあります。子どもが日本語の美しさを学ぶのに古典文学は最高の教材です。今回は幼児期に古典文学に触れる意味と、特にオススメしたい本3冊をご紹介します!

古典文学を声を出して読んで脳と言葉の力をきたえる!

朗読にはすごい知育効果があるんです!目で文字を追いながら声帯を動かして発生すると、脳の血流が大幅にアップし、脳細胞が活性化します。

また、古典文学には言葉の力をきたえる効果もあります。古典作品には美しい表現がたくさん登場します。それを声に出して読めば、日本語のリズムや発音の技術はもちろん、言葉の曖昧で微妙な印象(=語感)に触れることもできます。

古典文学に触れることで「種」を心にまこう

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響あり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす」

平家物語の有名な一節です。日本語にしかないリズミカルで美しい言葉ですよね。人生の大切な道理がこの短い一文にこめられています。

この一文の意味を理解できるのはずっと先のことでしょう。もしかしたら、おじいちゃんおばあちゃんになるまで理解できないかもしれませんね。でも、それでいいんです!

感性や教養は、何度も目に見えない体験を積み重ねながら、長い時間をかけて培われるもの。子ども時代に古典文学に触れるということは、いつの日か芽吹くであろう「種」を心にまくということなのです。

陰山メソッド「徹底反復 音読プリント」

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タイトル:陰山英男の徹底反復 音読プリント
著者  :陰山 英男
出版社 :小学館

ここからは幼児が古典を学びはじめる教材として特にオススメする本を3点ご紹介します。

まず、有名な「陰山メソッド」のノウハウを学ぶシリーズの一冊から。たくさんの作品が抜粋で紹介されているのが特徴です。物語、漢文、短歌、俳句、早口ことばなど、あらゆるタイプの文学作品が登場します。 

かわいらしい挿絵などはないので小さな子どもだと飽きてしまうかもしれませんが、「とにかく子どもにたくさん日本語を読ませたい!」というときにオススメしたい一冊です。

『子ども版 声に出して読みたい日本語 宮沢賢治』

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タイトル:子ども版 声に出して読みたい日本語(1)
     ―― どっどど どどうど 雨ニモマケズ/宮沢賢治
著者  :齋藤孝(編)/下田昌克(絵)
出版社 :草思社

「いきなり古い日本語を読ませるとつまずいてしまうかもしれない……」と心配するパパママにはこの本がオススメ!宮沢賢治の代表作が2つ収められたこの本は、日本語のリズムを学ぶのに最高のテキストです。

有名な「雨ニモマケズ」は、「雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ……」と流れるように続く言葉が美しい詩。大きな声を出しながら子どもと一緒に朗読してみましょう。

もうひとつの作品「風の又三郎」は、現実と幻想がいりまじるちょっと不思議な物語。
「どっどど どどうど どどうど どどう」といった擬音や、「うん。まんつ野原さ行ぐべすさ」といったユニークな東北弁がたくさん出てくるので、子どものツボにはまると笑いが止まらなくなるかも!?

『春はあけぼの (声にだすことばえほん)』

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タイトル:春はあけぼの (声にだすことばえほん)
著者  :清少納言(文)/たんじあきこ(絵)/齋藤孝(編)
出版社 :ほるぷ出版

日本語は人の心を動かす場面=情景を表現するのに適していますよね。情景が描かれている古典作品といえば「枕草子」。そのなかでも一番有名な文章が「春はあけぼの」です。

「春はあけぼの。やうやうしろくなりゆく、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる」

とても美しい文章ですよね!

本書は、子どもでも読めるようにほとんどの漢字がひらがなになっています。また情景をわかりやすく表現するイラストが大きく描かれているので、文章とイラストを見くらべながら言葉のニュアンスを説明してあげるといいですね。

古典文学は言葉の宝石箱!たくさん読ませてあげましょう

古典文学を幼児の段階で十分に理解することは難しいでしょう。でも、いずれ成長したときに、美しい言葉に触れた幼い頃の記憶がよみがえる瞬間がやってきます。ご紹介した本のほかにも、おもしろく読めるように古典をまとめた本がたくさん出ているので、ぜひ挑戦してみてくださいね!
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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takutaku takutaku  雑誌の編集を経験後、フリーライターとして活動しています。