2018年3月4日 公開

【イギリス学校便り】キックスクーターで登校?小学校もこんなに違う

イギリス在住者が現地から教育・子育て事情をお伝えする連載がスタートします。初回は一般的な公立の小学校をご紹介。イギリスでは小学校が4歳の9月からはじまります。そこから約7年間を小学校で過ごすのですが、教育のスタートとなる小学校でも、制服や持ち物など日本とはずいぶん違うのです。

連載【英国式知育】スタート

イギリスに住んで10年になるaimeiです。夫と私と娘2人の4人家族でイギリス南部で生活しています。この連載では、イギリスで生活している中で気づいた日本との相違点、教育や育児についてお伝えしていく予定です。

第1回目は、公立の小学校の制服や持ち物、登下校スタイルについて、主に日本と異なる点をご紹介します。

公立小学校の制服ってどんなもの?

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公立の小学校でも各学校で違いがありますが、筆者の子どもが通っている地域の学校を軸にお話します。

各学校にはスクールカラーが決められています(イメージカラーのようなもの)。制服で一番目立つ部分であるトップスには、スクールカラーのトレーナーやカーディガンを着ます。近隣地区の他の学校とスクールカラーがかぶらないようになっているので、色を見ればどの学校なのかがすぐにわかります。

トレーナーやカーディガンの中には半袖のポロシャツを着用、下は制服のズボンやスカートをはきます。いずれも学校指定色のものを着用します。

髪型の決まりはなく、髪飾りに関する校則もありません。リボンやキャラクターものの髪留めをしていても大丈夫です。

靴下は特に指定の物はなく、白・黒・グレーのもの、またはスクールカラーであれば問題ないようです。女子は靴下やタイツを季節によって使い分けています。

靴は、色が黒で、はきやすく動きやすい物であればOK。イギリスでは子どもの足をとても大事にする考えの人が多いので、靴はサイズに合ったものをしっかり選びたいという声をよく聞きます。通学靴で人気なのは、Clarksというブランドです。

女子でもズボン!意外と自由な制服事情

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一般的な日本の制服のように、男子用・女子用と明確に分かれていず、たとえば女子が制服の半ズボンや長ズボンを着ても問題なく、兄弟のお下がりだから、動きやすいから、ズボンの方が好きだからなどの理由で、着ている子どもも多いです。

基本的に色を守っていれば、デザインは自由なので、いろいろなお店からお気に入りのものを見つけて着ることができます。ポケットがついているもの、リボンがついているものなど、素敵だなと思ったデザインがあれば「その制服のワンピース(Dress)どこで買ったの?すてきね!」なんて、保護者同士で情報交換をしたりも。

制服は、専門店以外にも大手スーパーやデパートなどで簡単に購入可能で、値段もお手頃。大手スーパーで購入すれば、トレーナーやカーディガンは4ポンド(約600円)、ズボンやスカートも5ポンド(約750円)程度と非常に安価です。

この価格なら、制服を汚したらどうしようという心配をすることなく、どんどん学校でいろんな経験をしておいで!と大らかな気持ちになれます(笑)。

衣替えの日という設定がありませんから、基本的に年中同じ組み合わせでの登校です。夏になればトレーナーやカーディガンを脱ぐだけという気軽さです。

教科書は持参不要!ブックバッグに水筒を入れて登校

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ブックバッグと呼ばれる通学カバンがあります。しかしながら、イギリスの小学校では教科書・ノート・筆記用具を各自で持っていく必要がないので、ほとんど空っぽの状態で登下校します。ときどき学校からのプリントや図書室で借りた本を入れて持って帰ってきたりするときに、やっと存在感が出ます。

ところで、学校にもっていくバッグはブックバッグ以外のものでも使用可能で、中・高学年になると多くの生徒がお気に入りのバックパックを使っているのを見かけます。色やデザインは自由で、中には日本からランドセルを買ってきて、イギリスの学校で使っているという方もいるんですよ。

その他、毎日持参するもので欠かせないのが水筒です。これも好きなデザインや機能のものを使ってOK。ほとんどの子どもがプラスチック製(BPAフリー)の保温機能などがない、シンプルな水筒を使っています。

学校にはキックスクーター置き場を用意

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学校への登校は、徒歩・車での送迎のどちらかが主流です。スクールバスなどはありません。

徒歩の場合、低学年から中学年位の生徒たちに人気なのは、キックスクーターで登校すること。最初見たときは、学校へキックスクーターで行っていいの!?とビックリしました。ですが、歩くよりも早く進めますし、何より楽しく通えそうです。それに、キックスクーターに乗っている他の子どもや歩行者とぶつからないように、マナーや交通ルールを考えながら乗る必要があること、自分のキックスクーターを専用置場にきちんと並べるという責任やルールを守るということも学べます。

ところで、子どもを学校へ送った後に、そのスクーターに今度は保護者の方が乗って家まで帰る姿もチラホラ見かけます。理由を聞いたところ「スクーターの方が、断然早いのよ!」だそう。こんな自由な考えがイギリス人の素敵なところだなと感じます。

小学校から制服ってどうなの?

制服のない、日本の公立小学校出身だった私は「制服って、動きにくくないのかな?」「年齢的に汚しやすいので、お手入れは大丈夫だろうか?」などど考えたりしました。

しかし、実際に通いはじめた今は、「毎日私服のコーディネートで悩まなくてすむし、お気に入りの洋服が汚れることも気にしなくていい。洗いやすい素材だし、買い足しやすい手頃な値段だから、イギリスの制服システムって意外といい!」と思っています。

持ち物も最初は驚きでしたが、慣れていくと「なるほど」と納得できることも。少しずつ、視野が広がった気がしています。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

いしこがわ理恵 いしこがわ理恵  (ペンネームがaimeiから、いしこがわ理恵に変更になりました。) 在英10年目ハンドメイド好きの2児の母。武蔵野美術大学卒業。現在は教育に携わる仕事の他に、日本にルーツのある子どもたちを対象とした日本語子ども会活動・児童文庫活動の運営も行っています。興味の範囲が幅広いので、常にいろいろな方向にアンテナをはりつつ情報収集が日課です。ハッピー子育てに役立つ情報をみなさまにお届けできれば嬉しいです。