2018年1月13日 公開

子育て、日本とはここが違った!フランスに住んで驚いたこと

日本とフランスの子育ての違いというと、どのようなことを思い浮かべるでしょうか?フランス在住3年目、2人の子どもを育児中の筆者が、実際に現地で乳幼児の子育てをしてみて感じた違いや驚いたことをご紹介します。何かとメディアで称賛されがちなフランスの子育てですが、実際は…!?

【親中心】な子育て

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Soloviova Liudmyla / Shutterstock.com
フランスで子育てして何より驚いたのは、【親中心】の考え方があること。子どものために親が犠牲になるという意識はなく、親の予定に子どもを付きあわせることも多々あります。

日本で育った筆者、子育てにおいて大事なのは「親が子どものためにいかに尽くせるか」ということだと思っていました。

子どものためなら自分のしたいことを我慢し、子どもを最優先に考える……。【小さい赤ちゃんがいるから◯◯できない】【子どもがいるから◯◯しない】ということもありますよね。

しかし、フランスで子育てするとそんな考えを改めさせられることが多いです。

1人目の出産後右も左も分からないとき、助産師さんにいろいろと育児について相談しました。すると逆に質問をされ、「あなたはどうしたいの?」「あなたは何がよいと思うの?」と私の意志をよく聞かれました。フランスではさまざまな文化・宗教が存在するので、育児の価値観も多種多様。

「母乳育児が絶対よい」「3歳までママが育てるべき」といった固定観念もなく、育児の指導どうこうの前に【親がどうしたいのか】という私たちの意志をまず尊重されます。もちろん、最低限守らなければならないこと、子どもを優先させなければならないことはありますし、全部が全部親のやりたいようにできることばかりではありません。

しかし、「子どもがいるのだから◯◯してはいけない」という暗黙の世間からの重圧はありません。

私も育児中、ママが「やりやすい」「心地よい」「ストレスなく子育てできている」ことが、結果的に「赤ちゃんにとってもよい」のだということを小児科の先生や助産師さん、保健所の指導員の人から教えられました。

子どもを預けて夫婦でデートに行く、ディナーに出かけることが普通なフランス。

【自分を大切にできてこそ、子どもも大切にできる】というスタンスには、驚かされつつ学ぶことが多かったです。

泣いているのは【歯が生えてくるのがむず痒い】から⁉

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AlohaHawaii / Shutterstock.com
おっぱいもあげて、オムツも替えて、抱っこもしたのに、まだ泣きやまない……。赤ちゃんは泣くのが仕事といいますが、特に理由もないのに泣いているように思えることもありますよね。

フランスでは、何をしてあげても赤ちゃんが泣き止まないとき、「きっと歯のせいだね」「歯のはえはじめで歯茎がむずかゆいのね」とよくいわれます。

ちょっと熱が出て病院に行ったら、原因不明で、小児科の先生から「歯のせいかもね」「歯の生えはじめで熱が出たのかもね」といわれたことも……。

こればっかりは子どもに聞いてみてもわかりませんが、泣いているのは「歯(歯茎)」が生えかけていることが原因という理由が、日本に比べて、フランスではよくあげられるのには驚きました。

離乳食に関しては【咬むこと】に重点を置いていない?

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Oksana Kuzmina / Shutterstock.com
赤ちゃんの成長に合わせて、離乳食は液状から固形に移行していきますよね。

日本では【ゴックン期】【モグモグ期】【カミカミ期】といわれ、お米をあげるのにも10倍粥から徐々に普通の固さのごはんをあげていきます。

日本とフランスの離乳食の進め方の違いについて驚いたのが、フランスだと日本のゴックン期にあげるような「ドロドロ状」の離乳食をあげる期間が長いということ。

日本では、生後9〜11カ月は、ほぼ固形のものをあげる【カミカミ期】です。でも、フランスでは1歳を過ぎても、まだ【ゴックン期】【モグモグ期】であげるようなピューレ状のものを食べている子が少なくありません。

もしかしたら、パンのお国フランスでは「バゲット」という顎を鍛える主食があるからか、離乳食に関して【噛むこと】にあまり重点が置かれていないのかもしれません……。

ミルクをつくるときは【常温】の水でもOK⁉

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279photo Studio / Shutterstock.com
粉ミルクをつくるときは、一度沸騰させたお湯で温かいミルクをつくるものだと思っていたのですが、フランスでは違いました。

フランス以外にも欧米の国でもそのようですが、ミネラルウォーターなど【常温】の水を使います。市販の粉ミルクも、ちゃんと常温の水に溶けるような成分のものが主流です。

ミルクをあげるときも、特に人肌に温めないであげることが多々あります。筆者も産院で出産した際、母乳が足りずミルクを足さなくてはならなかったので、産院で支給される常温のミルクをあげました。

生後3日ぐらいの生まれて間もない赤ちゃんに常温のミルクをあげたら、「お腹が冷えるんじゃないか?」と心配でしたが、温めるよう頼んでいる人も見かけず、それが普通のようでした。

「ミルクは温めてからあげるもの」と思っていたので、筆者にとってはカルチャーショックでした。

フランスの子育ても完璧じゃない!

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Ekaterina Pokrovsky / Shutterstock.com
昨今、日本やアメリカを中心に、「フランスの子どもは夜泣きしない」「礼儀正しい」など、本やメディアを通じて「フランス式子育て」「パリ式子育て」が話題になり、称賛されているようです。

しかし、実際フランスに住んで子育てをしていると、「夜泣きするフランスの子ども」の話を聞きますし、もちろん「行儀の悪い子」もいます。自国の子育てのスタンダードに疑問を持っているフランス人ママもいます。筆者のフランス人のママ友が、「フランスの子育てがすごいっていわれているの、幻想だからね……」といって、夜寝られず疲れた顔をしているのも見てきました。

フランス、日本の子育ての違いに日々驚きつつも、魔法のような【完璧な育児】はどこの国にも存在せず、パパママはそれぞれ試行錯誤しながら子育てをしているんだなあと実感しています。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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WRITER

早野沙織 早野沙織  在仏3年目、フランス人旦那と二児(2歳と0歳男児)とアルプス地方グルノーブル市在住のママライター。慶応義塾大学法学部卒業。現地から日本ではあまり知られていないフランスの地方・育児事情をお届けします!