2017年11月27日 公開

日本でもブームの兆し! パーティーが盛り上がる「ピニャータ」

筆者の住むメキシコでは、子ども達が大喜びするパーティーの定番アイテムである「ピニャータ」。日本でもTV番組で取り上げられたり、日本ピニャータ協会が設立されたりとブームの兆しです。本場・メキシコでの遊び方と簡単にできるピニャータの作り方をご紹介します。

ピニャータってなに?

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Fer Gregory / Shutterstock
ピニャータは、イタリア語で土鍋を意味する「ピニャッタ」が語源といわれています。当時、イタリアでは土鍋に果物などを詰めて使用人に贈る習慣があったのだとか。イタリアからスペインに伝わったこの「ピニャッタ」が、スペイン統治時代のメキシコに伝わったのがはじまりだそうです(この他、中国起源説もあるよう)。

現在は子どもに人気のキャラクターや凝った形の入れ物の中に、おもちゃやお菓子などのプレゼントを入れるのが定番のピニャータですが、オリジナルの形は7つの突起がついた星型でした。その理由は、ピニャータがキリスト教の布教に使われていたため、といわれています。7つの突起は7つの大罪を表し、それを叩き割ることで人間を誘惑する悪魔を追い払い、追い払ったことで神の恵み(ピニャータの中身)を受けられるのだ、という意味があったのだそうです。

本場・メキシコでのピニャータってどうやって遊ぶの?

今となっては、そのような宗教的な意味合いはほとんどなくなり、お誕生日やクリスマスなどのお祝い事の定番ゲームとなっています。

ピニャータの遊び方は、くす玉とスイカ割が一緒になったゲームのようなものです。空中に吊り下げられたピニャータは、紐をつけて子どもの身長に合わせて高さを調整したり、上げたり下げたり動かせるようになっています。子どもは目隠しをし、「ピニャータの歌」に合わせて、大人が動かすピニャータを順番に叩き、割れたら中から飛び出してきたお菓子をみんなで拾います。
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ピニャータの歌
No pierdes el tino/しっかり狙って
Porque si lo pierdes/もし狙いがはずれたら
Pierdes el camino/すべて台無しになっちゃう
Ya le diste uno/1回叩いて
Ya le diste dos/2回叩いて
Ya le diste tres/3回叩いたら
Y tu tiempo se acabó/はい時間切れ!

La piñata (dale, dale, dale)

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筆者が住むメキシコシティでは棒で叩きますが、「ビニール袋を巻きつけた拳で叩きます」(ユカタン半島在住者)という話も聞いたことがあります。
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主に幼稚園年少~中学生程度の子どもたちのお誕生日パーティー向けに準備されますが、大人はやっていけない、という訳ではありません。

子どもも大人もたくさん参加するパーティーでは、子ども向け・大人向け、と中身を変えたピニャータを複数用意することもあるのだとか。「大学時代には友だちとのパーティーで、ピニャータにタバコを入れたりもしたわ」とはメキシコ人の話。

クリスマス前のピニャータは?

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またメキシコでは、クリスマス前の9日間、ポサダと呼ばれる行事が行われます。ポサダとは「宿」という意味なのですが、これはヨゼフとマリアが宿を探して歩き回った末、キリストを産み落とすことになった馬小屋を見つける、という聖書のエピソードに則ったお祭り期間です。

この時期に使われる伝統的なピニャータは陶土でできており、中身は定番の駄菓子以外にも季節もののテホコテ(サンザシ)やサトウキビ、ミカンなどのフルーツを入れる場合も。

ただし、陶土製のピニャータは割れたときに危なく、また叩くとすぐに割れてしまうことから、現在はパーティーを長く盛り上げるためにも張り子のピニャータを好む家庭が多いのだとか。

メキシコ発祥でクリスマスの時期によく飾られるポインセチアの花をかたどったデザインのピニャータも多く見かけます。
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クリスマスが近くなると、ピニャータ専門店には伝統的な星型やポインセチア型も多く出現。
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ボール紙でキュートなピニャータを作ってみよう!

マイセーナ(コーンスターチ)や小麦粉をとかして作った糊で新聞紙を幾重にも重ねて貼るのが、張り子ピニャータの伝統的で一般的な作り方ですが、これでは少々時間も手間もかかります。

そこで、乾かす時間も時短できる簡単なボール紙ピニャータの作り方をご紹介。
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1. ボール紙を好きな形に切り取る(今回は犬の形)。その際、ピニャータの「幅」を作るための細長長方形も一緒に切り取る。
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2. 犬の形の周りをぐるっと細長長方形のダンボールで囲んでいく。ボンドでもできますが、マスキングテープだとさらに簡単です。
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3. もう一方の犬の型で蓋をする。これでピニャータの土台が完成です。

4. ピニャータの周りを彩る房を作る。こちらではパペル・チーナ(中国の紙)と呼ばれているクレープ・ペーパーに切り込みを入れます。
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5. 房をボンドでピニャータに貼り付けていく。巻きつけていくような形で貼るといいそうです。
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6. 完成!
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今回は「マチ」になる幅が細かったですが、これを広く取ればもちろん中にお菓子を入れる通常のピニャータとして使えます。

その際は、上のほうに小さな切込みをいれてお菓子を投入。ダンボールは割りずらいので、壊れやすいようにいくつか切り込みを入れるか、くす玉にするのがいいでしょう。
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身近なものでも簡単に作れるピニャータたち

紙コップや紙袋、またダンボール箱をそのまま使っても簡単ピニャータが作れちゃいます!すでに形ができているものに、お花紙やマスキングテープ、折り紙などを貼っていくだけですので、これなら小さなお子さんと一緒に遊びながら作れますね。
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みんなでピニャータ!

もっと小さいお子さんが集まるパーティーでは、叩き割らせるのはちょっと大変。そんな時は、くす玉の紐のように引っ張ると割れるようにする仕掛けを作っておくといいでしょう。
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くす玉式ピニャータ
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お菓子がこぼれ落ちる瞬間の子どもたちの盛り上がりはすごいです!
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中身のお菓子にはキャンディやラムネなどの個包装のものを。クッキーやおせんべいなどの割れやすいお菓子は避けたほうが無難かもしれません。
みんなで楽しくDale dale dale(ダレ・ダレ・ダーレ)!してくださいね。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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Mariposa Torres Mariposa Torres  メキシコシティ在住9年目。メキシコ人の夫、娘、2匹の猫と一緒に暮らしています。現地日本語・スペイン語フリーペーパーの編集長を経て、現在は企業勤めのかたわら、フリーライター。タコスやテキーラ、太陽サンサン…でも世界でもっとも危険な国!?というメキシコのステレオタイプなイメージを変える、そんな楽しい現地レポートをお届けします。