2018年2月14日 公開

食育は難しくない!管理栄養士オススメの「りんごで食育」

果物は食卓で皮をむきやすいですよね。子どもの目の前で切るだけでも食育になるんですよ。切ったときの断面や種、皮の厚さなどを確認することは、果物をより深く理解することに繋がるからです。今回はりんごの豆知識や丸ごと活用レシピなど、食育に役立つ情報をお伝えします。

りんごDE食育

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Arayabandit / Shutterstock.com
手軽に食べられる果物のひとつ、りんご。今回は、このりんごを使って食育に役立つさまざまなアイデアをご紹介します。

たとえば、子どもと一緒にりんごを切るとき、輪切りにすると真ん中に星が見えるなど、切り方によっても色々な発見があります。

また、りんごの皮や種はどうしていますか?捨ててしまうことがほとんどでしょうか。実はりんごの皮や種は、料理に再利用したり遊んだりもできるんですよ。

りんごの栄養成分

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Brian A Jackson / Shutterstock.com
日本のりんごは海外でも人気が高く年々輸出も多くなってきています。

りんごには、生活習慣病に対して高い予防効果があることが近年の国際的な研究で分かってきており、多くの機関から果物の摂取拡大について推奨されています。

りんごは医者いらずと言われるくらいの万能果物

ビタミンCやミネラルはもちろん多く含まれていますが、クエン酸、リンゴ酸といった 有機酸も多く含み、胃腸の働きを促したり、殺菌作用などの効果があります。

りんごにはペクチンが多く含まれていることから、腸内の善玉菌を増加させ、便通をよくするとともに、糖やコレステロールの吸収を抑制する効果も期待できます。

また、ポリフェノールには抗酸化作用や中性脂肪を減少させる機能などがあるので、生活習慣病を予防することもできます。

りんごの豆知識

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りんごの保存方法

りんごは比較的日持ちしやすい果物ですが、少し長く保存するときは、乾燥しないようにポリエチレン袋に入れ冷蔵しましょう。りんごはエチレンガスを多く放出します。これにより、他の果物や野菜の老化を早めてしまうことがありますので、袋に入れるなどしてしっかり分けて貯蔵することをオススメします。

スーパーや八百屋で買ってきて、食べるまでの保存方法なども親子で共有できるといいですね。

りんごの皮が光っている訳

りんごの表面がべとべとしていると「農薬が残っていて、体に良くないのでは」と思われることがあるかもしれません。しかし、これはりんごが熟するにつれてリノール酸とオレイン酸が増え、皮に含まれる固形物質を溶かすことにより生じる現象なのです。これらの物質に害はなく、むしろ不飽和脂肪酸と呼ばれる栄養価の高いものです。

この現象は「油あがり」とも呼ばれるもので、よく熟していて食べころである証なんですよ。

水で洗うだけで十分ですが、気になるようであれば重曹を薄めて洗う方法もあります。

食べる時に教えること・伝えること

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食べる時にこそ、子どもはいろいろなことを学びます。

親としては、つい早く片付けたい、早く食べてほしいと思うこともあるかもしれません。でも、少しだけゆとりをもって食べているものについてお話してみてください。子どもがその食材に興味を示すはじめの一歩になるはずです。

大きさや噛むことの大切さを教える

子どもは、果物をデザートや捕食として食す機会が多いと思いますが、大きさを間違えると窒息事故につながる可能性があります。

特にりんごは大きさに注意しましょう。よく咀嚼しなければいけない理由を家族で話しあうなど、これも食育のひとつといえますね。

お手伝いで達成感を味わせる

りんごをすりおろすことも子どもができるお手伝い(食育)のひとつです。でも、おろし板の凹凸でケガをすることもあるので、大人の見守りの中でやりましょう。

金属のおろし板ではりんごの褐変が進んでしまうので、陶器やプラスチックのおろし機を使うとよいでしょう。

皮や種も活用して食育

りんごには捨てるところがありません。少しだけ遊びを交えた、子どもも喜ぶ皮や種の活用方法がありますよ。

1.りんごの皮アート

皮を複雑にカットする方法もたくさんありますが、難しいので子どもにやらせることはできませんよね。そんな時には、抜き型などを使って簡単アートを楽しむのもいいですよ!

果物は、おやつにあげたい食材のひとつ。おやつタイムをより楽しくするために、こんな型抜きを楽しみながら、食べてみてはいかがでしょうか。

また、切ったりんごは表面に薄い食塩水やレモン水を付けると変色防止になりますので、お弁当などにいれるときには気をつけてあげたいですね。
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2.りんごの皮を使って天然酵母を作る

パンを作るときの元になる酵母が、りんごの皮からも作れることを体感してみてもいいでしょう。おいしく食べた後も余すところなく楽しむことを教えられますね。むいた皮と種を使った天然酵母は、1週間位でできあがります。

<材料>
りんごの皮と種 ・・・りんご1個分
はちみつ または 砂糖・・・小さじ1~2
水・・・皮や種がかぶるくらい(目安300cc位)

<作り方>
1.材料を煮沸した瓶に入れて、冬なら常温に置いておく。1日に1回少しだけ瓶をくるくると回します。

2.2~3日目位には、回すと中からシューと音がして泡が出てきます。これを1週間~9日位(目安は音がしなくなるまで)繰り返します。種と皮を出したら酵母液の完成です!

できた酵母を使ってパンを作るのもいいですが、作らなくても瓶の中でシュワシュワと発酵する様子を見るだけでも、楽しい食育になりますね。
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3.皮ごと食べるおいしいレシピ

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りんごは加熱することでとても甘くなります。子どもも喜ぶ簡単時短おやつレシピがありますよ。

<作り方>
1.中央部分の芯をスプーンや包丁などでくり抜きます(貫通しなくても大丈夫です)。りんごの皮に楊枝で穴を10カ所ほど開けておきます。

2.レンジ(500W)で5分あたためたあと、焼き目を付けるためにトースターで5分ほど焼けばできあがりです。

3.大人用にはくり抜いた中にバターやシナモン、ウイスキーなどを入れると、さらにおいしくなります。
他にも、余った皮や種などをお風呂に入れる「香り風呂」や、りんごの皮を干したり、種を乾燥させたりして、お絵かきのアイテムに使っても楽しいですね。

食べるときの声かけや、食べ方、皮や種を活用したレシピなど、いろいろ工夫することで、子どもはりんごに興味を持ってくれるはず。もちろん、りんごだけじゃなく、いろんな果物、野菜でも試してみてください。今回ご紹介したことが、おうちでの食育のきっかけになれば嬉しいです。
参考文献
消費者庁消費者安全課参考文献は消費者庁「食品による子供の窒息事故に御注意ください!」
中央果実協会
中央果実協会ニュースレター
中央果実協会 うるおいのある食生活推進協議会

(監修/一般社団法人 母子栄養協会)

中央果実協会

公益財団法人 中央果実協会

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「毎日くだもの200グラム運動」は、1人1日200g以上の果物摂取を推進する運動です。おいしくて優れた栄養素が豊富な果物は、肥満防止、生活習慣病予防のほか、便秘、美肌にも効果があります。1人1日200g以上の果物を食べて、健康で豊かな生活を送りましょう。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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シライカヨコ シライカヨコ  管理栄養士。4歳児の母。母子栄養指導士・離乳食アドバイザー・妊産婦食アドバイザー・幼児食アドバイザー 学童食アドバイザー。食品メーカーなどに20年携わったのち、現在はレシピ執筆/企業向け教育・衛生指導/妊産婦食・離乳食・幼児食・学童食の講演/OEM商品開発の提案などを行う。テレビ東京『所さんの学校ではおしえてくれないそこんトコロ』出演ほか