2018年12月18日 公開

【家事のお仕事化】で、小さい頃からお金の価値を学ぼう!

「子どものお小遣いどうする?」子どもにどのようにお金を渡し、何を学ばせるべきか……。これが絶対正解!という方法はないので、パパママの皆さんは悩むテーマですよね。わが家で取り組んだ「家事をお仕事化」し、その対価として報酬を渡す方法について、ご紹介します。

子どもは、お小遣い制と報酬制どちらがよい?

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お小遣いを「いつから」「いくらぐらい」「どのように」あげたらよいかというテーマは、常にパパママの関心が高い話題ですよね。そのなかでよく議論となっているのが、「お小遣い制と報酬制どちらがよいか」ではないでしょうか。お金のプロの方々からすると、報酬制はNGといったコメントが多いように見受けられました。

筆者の長女が小学生になったとき、お小遣いをどうしようかと考えはじめました。子どもだけで外出して買物をする機会はまだありませんが、お金の扱いについては学校で教えてくれないので、家庭で教えていく必要があります。算数がはじまるので計算の練習にもなり、自分のお金を管理する経験を早い段階からさせたいと考えました。

いろいろ悩んだ結果、わが家では「報酬制」を選択。なぜ報酬制を選択したのか、そしてその具体的な方法、メリット・デメリットなどをご紹介します。

報酬制はどうしてNGなの?

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定期的に定額のお金を渡すお小遣い制に対して、報酬制はお手伝いをしたらその対価としてお金を渡す方法です。報酬制については賛否両論があり、以下のようなポイントでNGといわれています。
(1)家族の一員としてお手伝いをすることは当然だから
(2)報酬目当てにお手伝いをするようになるから
報酬制にすると、「お金がもらえないならばお手伝いはしない」という気持ちになりかねず、家族の一員としての意識、家族を手助けたいという心が失われてしまうことが懸念されます。

確かに、家族のために進んでお手伝いをする気持ちを持ってもらいたいですよね。その気持ちは、家族以外でも困っている人がいたら助けようとする行動につながりますから。

それでも報酬制を選んだ4つの理由

賛否両論がある報酬制ですが、わが家はあえて報酬制を選択しました。それは、以下の理由からです。

(1)お金は大事なもの、簡単に得ることはできないもの、と認識して欲しいから

定期的にお金がもらえるお小遣い制に慣れてしまうと、お金は”当然もらえるもの”という認識となりやすく、そのありがたさを実感しにくいのではと考えました。当たり前にもらえるものと思っていると、使う際もあまり考えずに使ってしまうことになりかねません。

(2)働くことによって、貴重なお金を得ることができると体感して欲しいから

私たちの子ども世代においては100年時代が到来し、長く働き続ける必要があるといわれていますよね。それに備えて、働くことの重要性、働くことで対価が得られ、自分の目的が叶えられることを小さい頃から体感して欲しいと考えました。

(3)日々使っているお金は、両親が働いて得られていることを実感して欲しいから

「あれが欲しい」「あれが食べたい」「あそこに行きたい」。子どもは、常に自分の欲求を主張します。でも、何をするにもお金が必要で、そのお金は両親が働いて得られているものです。自分が働くことでそのことを実感し、感謝の気持ちをもって、大事に使って欲しいと考えました。

(4)家事力を小さい頃から身につけてほしいから

大学生になって親元を離れ、はじめてお米を炊いたという人がいると耳にしたことがあります。わが家の子育てのゴールは「自立」。そのため、早い段階から自分でできることを増やして欲しいと考えています。共働きの家庭において子どもは、家事労働の戦力ですから!
アメリカやイギリスでは、小さい頃から家庭内アルバイトをしたり、ジュースを作って道端で販売したりといったことが、よくあると聞きます。

就業体験ができる施設「キッザニア」も世界中に広がり、子どもたちが幼児期から就業体験できる機会が増えています。わが家の方針は、そういった発想に近く、お手伝いをしたからお小遣いをあげるのではなく、あくまでその子が家庭内でできる仕事を見つけて労働体験をし、その対価として報酬を渡す、というものです。

報酬制(お手伝いのお仕事化)の取り組み方

わが家で取り組んだ「お手伝いのお仕事化」について、ご紹介します。

強制ではなく本人も納得して取り組むことが大事なので、長女が小学2年生になったときに、本人と相談してこの方法を決めました。

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(1)お仕事化できるお手伝いを洗い出す

まず最初に、家庭内の家事について書き出しました。家事を掃除・料理・洗濯といったカテゴリごとに、細かく書き出していきます。夫婦間での家事分担化の際にも有効な、ジョブディスクリプションと同様ですね。

この作業の有効なところは、「両親は仕事をしながらこんなにたくさんの家事をしているんだ」ということを子どもにも知ってもらえることです。さらには、「お母さんはこんなにやってくれているんだ。自分も少しはお手伝いしてあげたい」という気持ちに、自分で気付いてもらいたいという期待もあります。

(2)子どもができそうなことを自分で選ばせる

洗い出した一覧の中から、子どもが取り組めそうな家事を色分けしていきます。やらされ感は、自発的な行動につながりませんので、本人に選んでもらいました。

また、わが家のルールとして「自分のことは自分でする」というものがあり、4歳頃から取り組んでいます。食べ終わった食器は自分で運ぶ、洗い終わった洗濯物は自分で畳み、クローゼットへしまうなど。ですので、食器を運ぶ、洗濯物を畳むといったことは、お仕事化の対象からは外しました。

(3)選んだお仕事をレベル分けする

次に、選んだお仕事について、チャレンジ度(難しさ)やかかる時間などで3段階にレベル分けをしました。これも本人と相談しながら決めました。

(4)レベルに合わせて報酬額を決める

(3)で行ったレベル分けに合わせて、報酬額を決めました。

(5)細かいルールを決める

ルール化したことは2つ。

1つ目は、お金を渡すタイミングです。合計して月末に渡す、その都度渡す、どちらが良いか本人と相談しました。お仕事をしたら、その都度、目に見える形でもらえるほうがやる気になると子どもが主張し、都度払いに決定。その代わり、収入額について記録を付けることを約束しました。

2つ目は、上限額の設定です。やみくもにお仕事をして、たくさんもらいすぎることもよくないと考え、世の中のデータを鑑み、その年齢の平均お小遣い額を参考に、月の上限額を設定しました。

報酬制で気を付けるポイント

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報酬制のデメリットは、先に挙げたように「報酬目当てにお手伝いをするようになること」ですが、それを和らげるために、実際気を付けたことがあります。
(1)私を主語にして声がけをする
「お母さん、今日疲れているから、ごはん炊いて欲しいな」
「部屋のゴミが気になるんだけど、お母さんは夕食準備があるから、掃除機かけてくれたらうれしいな」

「私」を主語にし、感情を具体的な言葉にして、声をかけるようにしました。 そうすることで、報酬目当てだけでなく、ちゃんと家族の期待に応えてお仕事をした、お母さんが困っているからお仕事をした、という気持ちを本人に認識してもらうようにしました。
(2)取り組んでくれたことを言葉にして認めて、感謝の気持ちを伝える
「今日お母さん仕事で疲れていたから、○○ちゃんがご飯を炊いてくれてとても助かったよ」
「○○ちゃんが作ってくれたお味噌汁本当においしいね、おかわりしたいよね」
「○○ちゃんが掃除機かけてくれたから、部屋がきれいで気持ちいいよね。ありがとう」

お手伝いが終わったらお金をポンと渡すのでは、労働の対価はお金としか認識しません。 そこで、丁寧に声をかけることで、お仕事したことで喜んでもらえた、感謝された、1人でできた、と実感し、自己肯定感が高まるように声がけしました。

また、部屋がきれいになって自分もうれしい、自分で作ったお味噌汁はおいしいと、お仕事を前向きなものとして感じてもらいたいと考えました。

実際やってみてどうだったか?

この報酬制を取り入れて半年が過ぎました。さて、その効果や反応はどうだったしょうか?

<良かった点>

(1)金銭感覚が身についてきた
欲しいものがあったらすぐにねだる子でしたが、その値段を自分で確認し、それが高いのか安いのかを自分の報酬額と比較して考えるようになりました。その結果、「そんなに高いの?それならいらない」と自分で判断できるようになりました。

(2)お金を大事にし、目標を立てて仕事をするようになった
最初のうちは、報酬を得て自分の自由な少しお金が溜まってくると「あれ買おうかな」とすぐに言っていました。ですが、しばらくすると、すぐ使うのを我慢して、本当に欲しいものに絞り、その金額を目標額に設定してお仕事に取り組み、自分でコントロールをするようになりました。

(3)家事力が身についた
お仕事化することで、何度も経験するようになり、自然とその家事が身についてきました。母親が病気で寝込んでいたときは、進んでご飯を炊いておいてくれました。とても助かりますね。

<悪かった点>

(1)お仕事をするタイミングにムラがある  
「毎日同じお仕事をすること」いうルールは決めていないので、タイミングは本人の気分次第。宿題や遊びを優先して何もしない日もありました。強制はしたくないので、「あれ?最近お仕事してないね?」と気軽に声をかけて様子をみています。  
(2)上限額を超えるとやらなくなる  
そこまでいくことはあまりないのですが、月の上限額を超えると、やはり途端に意欲が落ちてしまうようです。上限額をあげ過ぎてもよくないですし、そのあたりは改善が必要ですね。

幼児期は、お手伝いしたい気持ちを特に大切に!

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次女はまだ3歳で、モンテッソーリ教育でいう敏感期。あれもこれもやってみたいという時期なので、キッチンでお母さんのまねごとをしたがります。そこで、危なくない環境を用意し、お米を研いでもらったり、お皿を洗ってもらったり、できる範囲でお手伝いをしてもらっています。

ママのお手伝いをしたいという気持ちがあふれ、「ママ、やってあげよっか?」とキラキラした目でキッチンに走ってくる子どもを見ると、とてもうれしい気持ちになります。さりげなくサポートし、「自分でできた!」という気持ち、「お手伝いしたらお母さんが喜んでくれた!」という気持ちと、両方を大事に育てられるよう声がけをしています。

次女にはお金ではなく、シールを貼るようにしています。シールが増えていくのがうれしいようで、「今日は何しよう?」とお手伝いを探してくれています。

各家庭でルールを決めよう

小遣い制が良いのか、報酬制が良いのか、はたまた全く別の方法がいいのか、答えはありません。わが家では、報酬制を取り入れて良かったと思っていますが、お金に関することは各家庭で考え方が異なりますので、家族間でよく話し合って方針を固めるのが良いでしょう。

他の家庭の動向が気になりますが、誰かがやっているからうちも……という横並びで行うのではなく、子どもを含めて家族全員が納得する方法を見つけましょう。子どもの性格や気質によっても、適した方法は異なるかもしれません。兄弟で同じ方法をとらなくても、その子にあったやり方を見つけられるといいですよね。

また、父親と母親で、その方針がぶれてしまってはうまくいくものもいきません。家族で決めた方針を皆で守り、途中でうまくいかない点が出てくれば、その都度話し合って見直しをする柔軟性を持つことも大事ですね。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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nanaoshio nanaoshio  2人姉妹のママ。大学卒業後IT企業に勤務しながら2人姉妹を出産。バタバタのワーママ生活をから一転、夫の海外赴任に帯同するために退職。シンガポールで子育てしながら、皆さんのお役に立てる情報を紹介していきます。