現代の日本の英語教育は、読む・書く・聞く・話すの「4技能」をバランス良く育てることを目的にしています。これは英検も同じです。娘が英検に挑戦して早2年、現在は小3で英検2級合格を果たしました。そんなわが家で実践してきた勉強法をご紹介します。
なぜ英語を話せない日本人が多いのか?
今の日本の大人世代の英語の取り組みについて考えてみると、中学生から英語の授業がはじまり、少なくとも3年間は英語を勉強しています。高校・大学に進学した場合は、英語の学習期間はさらに増えます。
それでも外国に行くと英語が聞き取れない・話せないという問題に多くの人がぶつかります。なぜなのでしょうか?
それは英語を聞く能力と話す能力が著しく低いことが起因しています。
そこで、日本の英語教育を抜本的に変化させるべく、それまで「読む・書く」に比重をおいていた教育から「読む・書く・聞く・話す」の4技能をバランス良く育てる英語教育に変化しています。
子どもが英検を受けてみて思うこと
娘のミヤピーが英検にトライしはじめて早2年が経ち、現在小学校3年生で英検2級を取得しました。
会場を見ると中学生や高校生、大人に混じって子どもが受験をしていますが、周囲から聞く話でも子どもの合格率は高いと感じています。
それはリスニングに圧倒的な差があるからだと断言できます。小さいうちから英語を聞いていると英語力に差がつくことは間違いありません。
1:「聞く」能力を高める!
他の技能もそうですが、「聞く」は特に長期戦となります。一朝一夕では身につきません。
しかし、机の前に座って勉強をする……というのではなく、BGMとして英語を流すだけで十分だと思います。
できれば小学校就学前からはじめることが理想ですが、小学校入学後でも十分に速いスピードで伸びます。
何を聞かせるか?
英語の音楽でももちろんいいのですが、日常会話をBGMとしてかけ流すことが一番の近道だと思います。
日本語を子どもが習得するステップを考えてみてください。まず周囲の日常会話を聞くところからスタートしているはずです。英語もそれと同じです。
おすすめのかけ流し教材は以前にこちらの記事でも紹介しているのでご覧ください。
わが家が英語のかけ流し学習を定着できた理由【小1から英検チャレンジ】Vol.8 – 知育と幼児教育が3分でわかる|Chiik(チーク)マガジン
映像を見せるのもアリ!
できれば物心が付く前に英語音声のアニメなどを見せるといいと思います。日本語版を見せてしまうとそちらが見たくなります。英語版が当たり前という状態にできれば非常にラクです。
わが家では娘が小さいうちは「ディズニーチャンネル」を有料で契約して家で見せていました。無料で見られるサービスもありますが、英語音声のみに切り替えられるサービスが無いと意味がありませんので確認が必要です。
はじめて英語に触れる幼児におすすめなのが「ミッキーマウスクラブハウス」です。
キャラクターたちはとてもゆっくりとした平易な英語で話します。途中で、ミッキーマウスが視聴者に問いかけるシーンも毎回あります。問いかけたあとは少し時間を置いて、子どもたちの回答を待ってくれています。
耳が柔軟な子どもは徐々に問いかけに答えられるようになるでしょう。
2:読む能力を育てる
英語絵本を一緒に読むことをおすすめします。親も音読できる程度の優しいものがいいでしょう。CDつきの絵本も売っていますので、CDをかけながら読むのもいいですね。親が読む場合も、CDをかけながら読む場合も、今読んでいる部分を指でなぞってあげてください。
図書館に行けば洋書のコーナーに英語絵本がある場合もあります。ママミーヤは図書館で英語絵本を借りてきて読み聞かせていました。
また、以前紹介したようにフォニックスを並行して教えれば自分で読めるようになります。
おすすめのフォニックス教材についても以前の連載で紹介しています。
英語がスラスラ読める!『フォニックス』を自宅で学ぶ【小1から英検チャレンジ】Vol.5 – 知育と幼児教育が3分でわかる|Chiik(チーク)マガジン
3:話す能力を育てる
発話する機会が少ないことが自宅での英語学習の難点です。わが家でも苦労した点です。
しかし、ミヤピーにディズニーチャンネルや海外アニメ映画のDVDを英語音声で見せていると、徐々に歌やセリフに合わせて真似をしはじめたのです。
真似をしはじめたら思い切り褒めるチャンス!たくさん褒めてあげましょう。
だんだんと話すときのイントネーションなどが身についていきます。
自宅で発話を促すためのおすすめ玩具「BRAIN QUEST」
単語や文章が聞き取れるようになっているのを感じはじめたら、こんなゲームもおすすめです。
書店で見つけて購入したカードゲームです。算数、言葉、社会などのジャンルごとに簡単なクイズが収録されています。
例えば
How much is 4 + 4 ?
この答えは”eight(8)”です。
単語だけで答えてもいいですし、”It’s eight.”と短文で答えられるようになればもっといいですね。発話するチャンスが自宅だと無いので、こうした玩具も利用するといいと思います。
4:書く能力を育てる
わが家の一番の難関は「書く」ことでした。
英検3級の試験から「ライティング(英作文)」が課されます。読む・聞く・話すに比べて大幅に遅れを取りました。
しかし、英語の勉強をはじめたばかりの頃は、誰しも英語を読むことはできません。少しずつ練習していくことが大事です。そして、だんだん読むことができるようになってから、本格的な勉強に取り組むことをおすすめします。
単語カードで語順の練習
英検5級レベルの簡単な短文をいくつかピックアップして、単語ごとに区切ったカードを作ります。その並べ替えをしながら英語の語順を意識するようにしていきました。
とくに否定文や疑問文を作るときに役に立ちました。
たくさんやるよりは、少ない単語と文章でいいので何度もやり込むことが重要です。作るのがやや面倒ではありますが、語順の理解に効果的です。
つまづいたら、日本語を覚える過程を思い出す
子どももの英語学習は、つまづきそうになることもとても多いと思います。
そんなときは自分が日本語を覚えていく過程はどうだったかを振り返りました。
みなさんも壁にぶつかったときは、ぜひ過去を振り返ってみてください。まずはたくさん言葉を聞くところからはじまり、話せるようになり、絵本を読めるようになったと思います。小学校に入ってからは文字の練習や作文の練習をたくさんしたはずです。
日本語ネイティブの環境で過ごしたって日本語習得までに何年もかかったものを、英語の非ネイティブ環境であっという間に英語習得をすることはどう考えてもできません。
地道に、少しずつ。
薄い層を少しずつ重ねていくような感覚で毎日継続できるようにしていきましょう。子どもの努力だけではなく、幼少期の英語学習では親の努力の方が大事かもしれません!
それでは次回もお楽しみに。
発話を促すおすすめ玩具はこちら