2016年12月6日 公開

イルミネーションからボクシングデーまで、イギリスのクリスマス事情

クリスマスはイエス・キリストが生まれた日。キリスト教国であるイギリスでは、1年で一番盛り上がるイベントです。日本でもお馴染みになってきたイルミネーションやクリスマスマーケットから、ボクシングデーといったイギリスならではの行事まで、イギリスのクリスマスの様子をお届けします。

街は11月からクリスマスムード!

イギリスのクリスマスシーズンは、ハロウィンが終わった11月から。蜘蛛の巣の飾り付けがコットンの雪に変わり、街がクリスマスムードに包まれます。

イルミネーション

日本でもすっかり年末の風物詩となったイルミネーション。イギリスでは主に繁華街の目抜き通りで見ることができます。ロンドンではリージェンツ・ストリートやオックスフォード・ストリート、コヴェント・ガーデンのイルミネーションが有名。12月のイギリスは4時には暗くなるため、日本よりも早い時間から楽しむことができます。

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クリスマスマーケットも充実

Christine Matthews
ドイツ発祥のクリスマスマーケットですが、最近はイギリスでも盛んに開かれています。2012年に始まったロンドンのハイド・パークで開かれる「ウィンター・ワンダーランド」は国内最大規模。露店に加え、移動遊園地やスケートリンクなども設置される、期間限定のテーマパークになっています。

一方、教会や町内会などが行う小規模のマーケットもおすすめ。手作りの雑貨やホットワインなど、ヨーロッパらしいクリスマスの雰囲気が味わえます。

クリスマスの準備

街がクリスマス一色になる頃、おうちでもクリスマスの準備が始まります。

クリスマスツリーは毎年買い替え!

イギリスでは、クリスマスツリーといえば本物の木を使うのが当たり前。毎年新しいモミの木を買って飾り付けます。特にオーナメントには力を入れていて、手作りしたり、家族の記念品として買ったものをぶら下げたり、単なる飾り付け以上の思い入れがあるようです。また、高級ブランドやセレクトショップも、ロゴ入りのものを売り出しています。

クリスマスカードを送ろう

James Petts Christmas cards At home
12月に入ると、家族や親戚、友人などからクリスマスカードが次々と送られてきます。ちょうど日本の年賀状に当たる習慣で、クリスマスのお祝いと年末・新年の挨拶を兼ねている形です。この時期には、シンプルなものから切り絵や飛び出すしかけのついた凝ったものまで、スーパーや文具店にはカードがずらり。多くのカードは、買うと値段の一部がチャリティーに寄付される仕組みになっています。

イブと当日は伝統的な過ごし方を

街ではお祭りムードのクリスマスですが、当日は打って変わって伝統的。イギリスではクリスマスは祝日となっており、家族でゆっくりと過ごすのが主流です。

クリスマス・イブは厳かに

Jim, the Photographer Christmas Mass 2009 at St. Jude R. C. Church (SSPX)
イブを盛大に祝う日本と違い、イギリスのクリスマスはあくまで当日が主役。イブはクリスマスディナーの支度や買い物などに追われます。また、キリスト教徒は教会で大きなミサがあります。ミサではクリスマスキャロルを歌い、ろうそくを灯してイエス・キリストの誕生をお祝いします。もちろん、夜はくつ下を吊るして寝ます。

クリスマスディナーは昼から

クリスマス当日はまず、ツリーの下にあるプレゼントを開けることから始まります。これは日本と同じですね。

一方、ディナーと名がついていますが、クリスマスディナーはお昼頃から食べ始めます。伝統的な料理は七面鳥のローストに付け合わせの野菜とポテト、ひき肉とナッツの入ったミンスパイ、デザートにはシナモンやドライフルーツのたっぷり入ったクリスマスプディングが主流です。家族みんなで用意した食事をゆっくりと味わい、1年の終わりを感じるひと時です。

イギリスのクリスマスに欠かせないのがクリスマスクラッカー。キャンディ型のクラッカーの両端を引っ張ると、音とともに中からおもちゃや格言のかいてあるカードが出てきます。ディナーの始まりに、みんなでポンッと鳴らします。

イギリスならではのクリスマス行事って?

伝統的なクリスマスを大事にするイギリス。日本でも目にするイベントや過ごし方が多いですね。ここからは、イギリスならではのクリスマス行事をいくつかご紹介します。

ナティビティー

ThatsABigIf Creche Joy to the world.
幼稚園や小学校に欠かせないイベントがクリスマス劇のナティビティー。聖母マリアが天使のお告げを聞き、馬小屋でイエスを産み、三人の賢者が贈り物を届けるというクリスマスの由来となった出来事をお芝居で演じます。

やり方は学校ごとに異なりますが、台本や衣装、音楽などを自分たちで作り、保護者などを招いて披露するのが通例。日本の学芸会に近いかもしれません。

雰囲気を知りたい方には、「マーティン・フリーマンのスクール・オブ・ミュージカル」がオススメ。イギリスの小学校やクリスマスの様子がたっぷりと詰まった、お子さんと楽しめる作品です。

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(c)2009 Mirrorball Films (Nativity) Limited.All Rights Reserved.

ブラックフライデーとボクシングデー

Olivier Bruchez At Harrods At Harrods, in London, UK.
クリスマスに忘れてはならないのがショッピング!お子さんへのプレゼントはもちろんですが、セールも日本以上に白熱しています。

イギリスのクリスマス商戦の始まりは11月の最終金曜日に当たる「ブラックフライデー」。元はアメリカの風習で、この日から本格的にクリスマスセールが始まります。当日は朝からお店に長蛇の列ができ、テレビや家電といった大型商品が次々と売れていきます。

一方、クリスマスセールの終わりは12月26日の「ボクシングデー」。名前はクリスマスプレゼントの箱(Box)を開けることから来ており、クリスマスの翌日、クリスマスに働いてくれた使用人たちに主人がプレゼントを贈る習慣からとも、教会が貧しい人たちにプレゼントを施したからとも言われています。プレゼントとの繋がりが強いボクシングデー。この日は祝日でもあるので、家族揃って出かけるのが主流となっています。

クリスマスは家族で過ごす大切な日

クリスマスミサからクリスマスディナー、ボクシングデーまで、イギリス人にとってのクリスマスは家族で過ごす大切なイベント。お子さんと祝う日本の家庭でも、取り入れられるトピックがあったのではないでしょうか。また、最近では信徒でなくても気軽に参加できるミサを開催している教会もあるので、本場らしいクリスマスを体験してみるのも面白いかもしれません。
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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Sakiko Sakiko  在英5年目の経済・教育ライター。東京都港区育ち。幼稚園より雙葉学園に通い、慶應義塾大学法学部に進学。大学卒業後は出版関連企業に3年従事した後、渡英。ロンドンの大学院にて出版ビジネスを学び、現在もロンドンで暮らしています。紅茶とバラの国から、お子さんの明日につながる記事をお届けします!