2018年06月12日 公開

保育園看護師が常駐している保育園を選ぶメリットとは?

年々増加している、看護師の常駐する保育園。厚生労働省が私立保育園に対し、看護師を配置するよう促進していることもその背景にあります。実際に、看護師が常駐する保育園を選ぶメリットはあるのでしょうか? 保育園看護師についての基礎知識をご紹介します。

年々増加している、看護師の常駐する保育園。厚生労働省が私立保育園に対し、看護師を配置するよう促進していることもその背景にあります。実際に、看護師が常駐する保育園を選ぶメリットはあるのでしょうか? 保育園看護師についての基礎知識をご紹介します。

看護師が常駐している保育園とは?

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保育園ナースや保育園看護師という言葉を、聞いたことがあるでしょうか?保育園ナースとは、保育園に常駐して園児の健康管理に対応しながら働く看護師のこと。施設によっては、保育士と看護師の業務内容を明確に分けているところもありますが、大半の施設では保育業務と看護業務を兼務しています。

厚生労働省の働きかけにより、看護師が常駐勤務している保育園は増えていますが、現段階でその導入状況はどうなっているのでしょう。保育園看護師の現状をご説明します。

保育園に必ずいるとは限らない

看護師の設置を国が促進しているといっても、現段階ですべての保育園に常駐しているわけではありません。職業的な認知度も、まだまだ低いもの。もし子どもに持病やアレルギーがあるなどの理由で、看護師のいる保育園を希望している場合には、入園前に設置状況をあらかじめ確認しておくと安心です。

保育園看護師の配置状況

厚生労働省が看護師の設置を義務付けているのは、私立の保育園。そのため現在では、私立なら看護師が常駐していることが基本となっています。

一方、公立の保育園の場合は、各自治体が「配置に対して努力する」に留まっているのが現状です。保育園で働く看護師の給与は各自治体が負担するため、予算の問題から設置状況は各所で異なります。

私立と公立の看護師配置基準について

上述のとおり私立保育園は、保育所の規模に関わらず看護師の設置が義務付けられています。

公立保育園の場合、「零歳児保育特別対策事業」として看護師や保健師、助産師を保育園に常駐させることで、公立の保育園は補助金が受けられるという制度がありました。しかし平成18年にこの制度は廃止。現在、公立保育園の看護師設置は努力義務とされているため、看護師がいない施設もたくさんあります。

保育園看護師の基礎知識

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保育園看護師とは一体、どのような仕事をしているのでしょうか?気になる仕事内容をのぞいてみましょう。

保育士との違い

保育士は保育士資格を有しており、主に保育園内での園児のお世話をすることが仕事になります。一方で保育園看護師とは、看護師の資格を有している職員のことで、保育士の資格取得は必ずしも必要ではありません。

主な仕事内容

保育園看護師は、「看護業務」と「保育業務の補助的な役割」という2側面を併せ持っています。園児の体調を保護者から聞き取り、体調チェック、健康管理、インフルエンザほか感染率の高い病気が流行る時期に行う保健指導などが主な業務。

施設によっては0歳児から未就学児までを預かっているため、体調の変化やケがも起こりやすいものです。ケガの手当てや具合が悪くなってしまった子どものケアも、保育園看護師の仕事内容に含まれます。

保育園で働く以上、看護師とはいえ、保育の業務補助をすることも少なくありません。保育園看護師は看護だけに留まらない、幅広い対応力が求められる仕事だといえるでしょう。

雇用形態

保育園看護師を保育園の正規職員として採用している施設もありますが、時給制で働く短時間のパートや1年単位の非常勤の派遣スタッフとして働くことも可能です。病院の看護師とは異なり、夜勤もなく土日祝日に休みが取れるという点も保育園看護師のメリットでしょう。しかしその反面、病院の看護師に比べ、平均年収が低いことが挙げられます。

採用基準は施設によって異なり、求人には応募条件に小児科の経験を必須としているところもあれば、小児病棟への勤務経験がなくても子どもが好きな人を求める施設もあります。

看護師が常駐する保育園を選ぶメリット

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お子さまが持病を持っている場合に、お薬の管理をお願いしたり、万が一の際には迅速な医療行為を期待できることが、看護師常駐の保育園を選ぶ最大のメリットです。

子どもに持病がない場合でも、成長過程での悩みやアレルギーの相談ができたり、感染性の強い病気への対処などを任せられたりと、専門知識を持つ人材がいる施設を選ぶ安心感があります。

保育園看護師との上手な付き合い方

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保育園看護師が、子どもの体調の状態や変化を早期に発見してくれることも多いものです。日頃から細かな変化をパパママから伝えておくことは、保育園看護師の業務のヒントにもつながります。子どものわずかな体調の変化を見逃さないためにも、日ごろから密なコミュニケーションをとることを心がけましょう。

また保育園で働くスタッフとはいえ、職種は保育士ではなく「看護師」であることを忘れてはいけません。あくまでも保育園で働く看護師なので、保育業務に関する内容は専門の保育士へ相談することをおすすめします。

保育園看護師とうまく連携をとろう

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子どもの持病への対応など、何らかの医療行為が必要になる場合は看護師のいる保育園が安心です。あらかじめ保育園看護師が働いているかどうか、どのような雇用形態で、どのくらいの時間勤務しているかなど勤務状況を確認しておきます。

また保育園看護師に対して、保護者のほうからも積極的にコミュニケーションを取ることで、お子さまの体調変化を見逃さないようにしましょう。

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この記事のライター

コバヤシ トモコ
コバヤシ トモコ

奈良県出身/フリーライター/週末釣り部/海と釣りが好き/ 優しいダンナ君と優しい中学生の双子男子のステップファミリー