2018年06月06日 公開

干さずに作れる梅干しレシピ♪家族の味を伝えよう

90歳の祖母から教わった梅干しは、子どもたちの大好物!季節を味わうこと、日本伝統の保存食を手作りすること、家族の味を伝えることなど、知育要素いっぱいの梅干し作りのススメです。干さずに作るお手軽レシピなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

90歳の祖母から教わった梅干しは、子どもたちの大好物!季節を味わうこと、日本伝統の保存食を手作りすること、家族の味を伝えることなど、知育要素いっぱいの梅干し作りのススメです。干さずに作るお手軽レシピなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「ばあちゃんの梅干し」を子どもと一緒に手作り!

photo by author (100243)

via photo by author
毎年6月に我が家で漬けている梅干しは、夫の90歳の祖母から教わったレシピです。夫が小さい頃から食べていて好きだったので、結婚後に自分たちでも漬けるようになりました。祖母は子どもの頃から、祖母の母の手伝いをして漬けていたそうです。

はちみつ入りの甘い梅干しも人気ですが、4歳の息子はばあちゃんの酸っぱい梅干しが大好き。今年はそんな息子と、梅干しがようやく食べられるようになってきた2歳娘と一緒に作りました。いたずら盛りの子どもたち、どうなることやらと思いつつ、レッツトライ!

【材料】
梅 2kg
粗塩 400g
焼酎 適量
梅干し用赤しそ 500g
容器(漬物用、内蓋付き)
 ※お好みで、別途、本漬け用容器
重石 2kg(漬ける梅の約半分~同程度の重さのもの)
ポリ袋(またはジップロック) 2枚程度(梅が入る枚数)
竹串または楊枝 作業する人数分
キッチンペーパーまたはふきん
霧吹き(あれば)

上記は基本量。我が家では、今年は家族に分けるためLサイズの梅3kg、子ども用に小梅2kgを漬けました。我が家は若干塩分を控えめにして、梅2kgに対して粗塩360gで漬けています。ただ、塩を減らすとカビやすくなるので要注意。最初は基本量で漬けて、翌年から減塩に挑戦していくのもいいでしょう。

梅を買うときは、梅シロップや梅酒の場合は青みの強いもの、梅干しでは青みが薄くなって黄色みを帯びたものを選びます。やわらかい梅干しが好きな方は、より黄色く熟したものを選んでください。

まずは下漬け。焼酎でこまめに殺菌するのがポイント

photo by author (100246)

via photo by author
まず、梅を流水でよく洗い、キッチンペーパーかふきんで拭きます。少し熟した梅だと、この時点でもうほんのりいい香り。「梅、かわいい~」と、娘も喜んで手伝ってくれました。

次に、竹串か爪楊枝で、梅のヘタを取ります。このとき、竹串を梅の身に刺して傷つけないように。作業しながら、すでに傷や傷みのある梅は除きましょう。ヘタ取り作業が意外と上手にできたのは息子。小梅を担当し、「梅マスターだぞ!」と言いながら次々とヘタ取りをしていました。

photo by author (100248)

via photo by author
梅の下準備ができたら、ポリ袋に焼酎を少量入れ、袋の内部全体に行きわたらせます。焼酎で頻繁に消毒することになるので、霧吹きがあると便利です。袋の大きさに合わせて梅を等分し(今回は1袋につき梅40個でした)、粗塩も袋の枚数に合わせて等分します。梅は子どもたちと一緒に数えると、数の勉強にもなりますね。
photo by author (100250)

via photo by author
ポリ袋に等分した梅を入れ、袋の口を抑えて軽く振り、まず梅に焼酎を行きわたらせます。さらに、粗塩を加え、梅一つ一つに塩が行きわたるよう軽く揉みこみます。

下漬けは約1週間。水分がしっかり出れば完了!

photo by author (100255)

via photo by author
下漬け用の容器の内側にも、霧吹きで焼酎のコーティングをします。容器に袋ごと梅を入れ、内蓋を置いて重石をし、外蓋をして、3日~1週間、冷暗所においておきます。袋の口は、我が家では開けたまま入れています。

梅から水分(白梅酢)が十分に出て、全体が浸かっていれば下漬け完了なので、ときどき中身をチェックしましょう。白梅酢の出方がイマイチだなと思ったら、袋ごと取り出して塩や白梅酢が行きわたるよう中身を上下させます。2日ほど経って白梅酢がたっぷり出てきたら、袋から出したほうが余分な空気が残りません。手は洗って作業しますが、念のため作業後には容器の内部にもシュッと焼酎を吹いておきましょう。

ここまでが下漬け作業。子どもたちは、飽きたら遊び、また興味を持ったら戻る、を繰り返して、なんとか漬け終えることができました。作業に戻るたびに、しっかり手を洗うのを忘れずに!

好みで赤しそを加え、約1カ月の本漬け開始

photo by author (100258)

via photo by author
たっぷりと白梅酢が出ているのを確認したら、本漬けをします。蓋を開けたとたん、梅のいい香りが漂って、子どもたちもうっとり。
photo by author (100260)

via photo by author
本漬けの際、色付けのための赤しそを用意します。生の赤しそなら、洗って塩を揉みこんで絞り、白梅酢を加えて使うのですが、我が家ではここ数年、作業時間短縮のため既製の梅干し用赤しそを買っています。我が家の子どもたちは、梅干しと一緒に赤しそを食べるのも大好きなので必ず入れます。
photo by author (100262)

via photo by author
本漬けの容器は下漬けと同じものでもいいと思いますが、我が家では保存しやすいよう、蓋がしっかり閉められる果実酒用の瓶を使っています。まずは瓶の中を焼酎でコーティングし、梅、赤しそ、梅、と層にして入れていきます。すべて入れたら、下漬け容器に残った白梅酢を梅と赤しそがすべて浸るまで入れ、冷暗所へ。約1カ月後、おいしく食べられるようになります。

干さない梅干しでぐっと手軽に

photo by author (100265)

via photo by author
一般的な干して作る梅干しでは、本漬けの前に梅を取り出し、土用干しといわれる天日干しをします。実は私の実家でも梅干しを作っているのですが、ザルをたくさん用意して梅が重ならないように並べ、晴れた日の日中に約3日間、ベランダで干しているそうです。でもこの作業、なかなかの手間ですよね。都会だと排気ガスが気になるし、ベランダの掃除もしなきゃいけないし…。

祖母が梅干しを干さずに作るようになったのも、田舎から出て、街中のマンションで一人暮らしをするようになってからとのこと。ちなみに天日干しをする主な理由は、実をやわらかくするためのようです。

干さずに作っても、実の硬さが気になることはありませんが、干すことで実とタネが離れやすくなるそうです。タネ離れのいい梅干しが好みで、環境の許す方は干して作ってもいいと思います。

家族一緒に作って、食べたい健康食

梅干しはお弁当にもぴったりな、日本の誇る伝統食。疲労回復作用や抗酸化作用のあるクエン酸が豊富で、健康効果も期待できます。家庭なら無添加で作れますし、各家で少しずつレシピが違うので、「家の味」に仕上がるのが特徴。梅干しを作りながら、夫が息子に「この梅干し、お父さんがばあちゃんから作り方を教わったんよ」と誇らしげに話しているのは、見ていて微笑ましいです。

いつの日か、大人になった息子や娘が、その子どもたちのために作る日が来たらうれしいです。ご家庭でも、ぜひ試してみてくださいね。

(参考)「伯方の塩」の企業サイトでも干さない梅干しが紹介されていました♪
http://www.hakatanoshio.co.jp/contents/basic-pickles/page_2409.html
※梅のアク抜きはレシピによってするものとしないものがあります。我が家ではしていませんが、特に問題はないようです。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター