2018年12月03日 公開

ヤマトグループ:羽田クロノゲート見学!親子で学ぶ物流の仕組み

驚きや学びの多い工場見学。今回ご紹介するのは宅急便でおなじみのヤマトグループが運営する巨大な物流施設「羽田クロノゲート」です。 親子でイベントに参加し、内容がすばらしかったので改めて取材に伺いました。その魅力と子連れに嬉しい気遣いや見学ポイントをお伝えします!

驚きや学びの多い工場見学。今回ご紹介するのは宅急便でおなじみのヤマトグループが運営する巨大な物流施設「羽田クロノゲート」です。 親子でイベントに参加し、内容がすばらしかったので改めて取材に伺いました。その魅力と子連れに嬉しい気遣いや見学ポイントをお伝えします!

「羽田クロノゲート」ってどんなところ?

photo by author (123049)

広い敷地内には、事務棟や物流棟のほか、地域共生を目指し、スポーツ施設から保育園まで併設。さらに、障がい者雇用支援の一貫である「スワンカフェ&ベーカリー」も受付近くにあり、軽食や休憩にも便利です。
via photo by author
現代を生きる私たちにとって欠かせない存在である「宅急便」。特に小さなお子さまのいるご家庭では、かさばる日用品の多くをネットで注文、自宅まで届けてもらっている方も多いのではないでしょうか?

2013年、羽田空港に隣接する場所に建設されたヤマトグループの「羽田クロノゲート」は、宅急便の荷物を行き先別に「仕分け」などを行う巨大な施設で、毎日数えきれないほどの荷物が運び込まれています。

陸・海・空すべての輸送モードを利用できる立地にあり、ヤマトグループのさまざまな機能を集結させた最新テクノロジーが詰まった建物は、実は、見学スポットとしても見どころ満載の場所!2015年度グッドデザイン賞も受賞した、洗練されたデザインと環境に配慮された施設も大きな魅力です。

そこで開催されている「見学コース」は、なんと無料。webサイトから予約すれば気軽に参加することができ、宅急便という子どもにも身近なお仕事を通して社会の仕組みに触れられる、絶好の機会なのです。

最新物流の探検に出発!!親子に人気の見どころは?

photo by Mie.S (123053)

ヤマトホールディングス株式会社 広報戦略担当 羽田クロノゲート 見学コースアテンダントの家永菜月さん。
via photo by Mie.S
今回の取材ではヤマトホールディングス株式会社の家永さんにご案内いただき、わかりやすく丁寧なご説明と温かなホスピタリティで、楽しく見学することができました。

約90分で5つのスポットを巡る見学コースは、1日最大6回開催(日によって異なります)。「100THANKS」→「見学者ホール」→「見学者コリドー」→「集中管理室」→「展示ホール」の順で回っていきます。

いつもは、見学コース内でのカメラ、携帯電話などによる写真撮影、ビデオ撮影、録音はできませんが今回は取材ということで許可いただきました。

では、お子さまにも親しみやすくて親子で楽しめる3つの人気スポットを中心に、家永さんに教えていただいた貴重なエピソードや、見学ポイントをご紹介します!

キューブでヤマトグループの歴史を体感!「100THANKS」

photo by Mie.S (123058)

via photo by Mie.S
まずご紹介するのは、ヤマトグループがこれまで歩んできた歴史を、立体的なキューブを使い、手に取りながら学ぶことができる「100THANKS」。見学コースの最初に訪れるこちらのコーナーでは、早速、身近で印象的な逸話にたくさん触れることができます。

ヤマトグループの象徴であるクロネコマークは、実はあるお子さまの絵がもとになっているというお話や、世代を問わず人気の高い映画『魔女の宅急便』とのエピソード、荷物の「ご不在連絡票」に隠された工夫など、親も子も親しみ深く、驚きがあって興味深いお話をたくさん伺うことができました。

photo by Mie.S (123060)

「ご不在連絡票」の端にある切れ込み、何の形を表しているかわかりますか?目の不自由な方でもここを触るだけでどちらの会社からの届け物がすぐにわかる工夫です。このような人気のエピソードのキューブは、多くの方が手に取って触るため、角に丸みが……。
via photo by Mie.S

空中回廊から眺める迫力の光景!「見学者コリドー」

ヤマトホールディングス株式会社 (123062)

荷物を運ぶクロスベルトソータは全長1,070m!1時間で最大4万8千個の荷物を仕分けできる羽田クロノゲートは、ヤマトグループの中でも最大の施設。この迫力はぜひ実際に見て味わっていただきたいです!
via ヤマトホールディングス株式会社
宅急便の荷物を行き先別に「仕分け」る様子を目の当たりにできる「見学者コリドー」は、特にとても人気が高いスポット。実際に荷物が目の前を流れていく様子を、空中回廊からガラス越しに見ることができます。
 
ベルトコンベアのような「クロスベルトソータ」のセルに載せられた荷物たちが、かなりのハイスピードで次々と運ばれていく様子は迫力満点!少し薄暗いベース内は、ところどころで荷物の送り先を判別するための「スキャナー」などのライトが点滅し、なんだか近未来的な雰囲気です……!

24時間365日休むことなく、たくさんの荷物が瞬時に仕分けされていく最新のテクノロジーには、圧倒されます。また、見学コースの床の一部にはガラス窓があり、荷物が流れて行く様子を上から覗くことができるのですが、いつまでもそこから離れたがらないお子さまもよくいらっしゃるそうです。

ヤマトホールディングス株式会社 (123064)

ゲートを通過する際に、荷物の位置をセンサーで認識し、中央へ寄せる微調整をする「リセンタリング機能」など、さまざまな驚きの仕組みを知ることができます。
via ヤマトホールディングス株式会社

お子さまが喜ぶ“おみやげ”にもステキなひと工夫!「展示ホール」

photo by Mie.S (123066)

via photo by Mie.S
ヤマトグループのサービスを象徴する、さまざまなキャッチコピーが書かれた壁が印象的な「展示ホール」。

見学コースの最後に訪れる、こちらのスペースで学ぶことができるのは、家電の修理まで一元して行うメンテンナンスサポートや国際クール宅急便など、ヤマトグループの物流が生み出す社会的な価値やサービスの仕組みについてです。

ホール全体の照明が落とされると、床にある巨大な白いスクリーンにプロジェクションマッピングで迫力の映像が映し出され、わかりやすい説明と演出に、小さな子どもも目が釘付けになります。

photo by Mie.S (123068)

via photo by Mie.S
また、壁に書かれた言葉の下には、それぞれにまつわる「知識の引き出し」があり、好きなものを引き出せます。模型を手に取ることができる引き出しや、タッチして遊べるスクリーンがある引き出しもあります。
photo by Mie.S (123070)

コンテナの中身を見ることができる展示など、お子さまが親しみやすいものも多くありました!
via photo by Mie.S
photo by Mie.S (123071)

via photo by Mie.S
ホール内を自由に見学した後は、最後にお子さまの目が一番輝くという「お仕事体験」の時間。

「FRAPS」というヤマトグループ独自のピッキングシステムを使った棚にさまざまなおみやげが並んでいます。ここで、実際にFRAPSのシステムを使ってお仕事体験をしながら、そのおみやげを持ち帰ることができます。

photo by Mie.S (123073)

via photo by Mie.S
photo by Mie.S (123074)

オリジナルグッズは、種類も豊富で可愛い!!どれをお持ち帰りできるかはFRAPS次第……!
via photo by Mie.S
他にも、ヤマトグループが進出している国や日本各地の選りすぐり木材を使って作られた「見学者ホール」、たくさんの人と機械を動かすクロノゲート全体を管理する「集中管理室」、最新のサービスである「PUDO」の展示と体験など、ツアー全体を通して見どころが多く、とても充実したコースです。
photo by Mie.S (123076)

木の良い香りが漂う「見学者ホール」のスクリーンで、宅急便に込められた思いや仕組み、羽田クロノゲートのビジョンを美しい映像で学べます。
via photo by Mie.S
photo by Mie.S (123077)

カメラのモニターは24台!あっと驚く仕掛けに圧倒される「集中管理室」。高い効率化とセキュリティ、環境に配慮された仕組みにも驚きと学びがたくさんあります。
via photo by Mie.S
photo by Mie.S (123078)

最近、街でもよく見かけるオープン型宅配便ロッカー「PUDO」。荷物の受け取り体験もでき、便利さを実感しました!
via photo by Mie.S
取材中、他の見学者の方の姿も多く見られましたが、皆さんとても興味深そうに説明に聞き入っていました。

子連れで見学しやすいと感じた理由は……

photo by author (123081)

via photo by author
私はこれまで何度か子連れであちこちの工場見学をした経験がありますが、小さな子どもと一緒でもダントツにお出かけしやすかったのがこちらの「羽田クロノゲート」でした。

まずアクセスの良さ。最寄りの駅からは3歳の娘の足でも余裕で歩ける距離でした。

また、環八通りに面した前庭「和の里」は、地域貢献ゾーンで、緑が溢れるステキな場所。我が家の兄妹もすっかり魅了されたようで、到着と同時に小高い丘のような場所に向かってダッシュ!大人にとっても気持ちの良い開放感のある場所なことはもちろん、見通しが良く、危険が少ない点も子連れで伺うのにはとても魅力に感じました。

また、施設内のいろいろな場所に「クロネコ」をモチーフにしたオブジェがあり、それらを見て回るだけでも子どもたちはとても楽しかったようです。

そもそも、日々お世話になっている「クロネコヤマト」は、子どもたちにとっても身近な存在。見学中も、施設やお話に興味津々で参加していました。

小さなお子さま向けのイベントが開催されることも!

不定期で未就学児や小学生を対象(保護者同伴)としたイベントも開催されており、私も実際に6歳3歳の兄妹を連れて訪れました。参加されていたのは、同じような年代のお子さまを持つご家族ばかり。通常の見学コースとは異なる「子ども向け」に作られた内容はもちろん、お手洗い休憩などお子さまに優しい配慮があり、幼い年齢の子と一緒でも安心して楽しむことができました。

普段の見学コースは、説明内容は小学校高学年以降に特にわかりやすいものが中心ですが、ちょっとした親の声かけでサポートできますし、施設を見るだけでも充分面白く、土日を中心に小さなお子さまのいる家族連れも多いそうです。

また羽田空港から近く、観光で東京を訪れた方を案内するのにもオススメ!海外から訪れるお客様も多いそうで、幅広い層の方が楽しめるステキな場所だと感じました。

最後に

photo by Mie.S (123087)

クロネコマークの元になった、お子さまのイラストも展示されています。親猫が優しくそっと子猫を運ぶように、丁寧で暖かいサービスを行っていきたいという気持ちが込められているそうです。
via photo by Mie.S
見学の楽しさや学びの深さに加え、特に印象的だったのが、スタッフの皆さんの温かさでした。

施設内を案内していただいた貴重な時間を通して、ご自分たちが携わるお仕事に対する誇りや熱い想いを感じました。また子どもたちと参加した際も、ひとりひとりに優しく話しかけてくださったり、可能な場所では写真を撮ってくださったりと、お忙しい中でも丁寧に接していただき、最後には兄妹共にすっかり懐いて、スタッフの方に自らいろいろと話しかけているほどでした。

施設や最新の物流の仕組みのすばらしさを目の当たりにする驚きや学びと共に、その中で日々一所懸命働いている皆さんと関わることができた点もとても有意義だったと感じています。子どもたちも、たくさんの方を通して宅急便がおうちに届いているということを体感し、「お仕事のすばらしさ」「働く方への感謝と尊敬」が芽生えた様子。

また後日、自宅に荷物を届けに来てくださったヤマト運輸の方に見学の話をしたところ、とっても喜んでくださいました。

大人も子どもも、共に楽しむことができる「羽田クロノゲート」見学、興味を持たれた方はぜひ、実際に足を運んでみてくださいね!

「羽田クロノゲート見学コース」開催概要

基本的に事前のネット予約が必要です。見学日の30日前から前日までの予約が可能。当日予約は空き状況により見学できる可能性もあるので、その場合は電話でお問い合わせください。
※20名以上の団体の方は電話での予約のみです。

【電話】03-6756-7180(休館日を除く午前9:00~12:00、午後1:00~5:00)
※見学コース実施中は電話がつながらないこともあります。

【住所】東京都大田区羽田旭町11-1

【アクセス】京浜急行空港線 穴守稲荷駅から徒歩5分、東京モノレール 天空橋駅より徒歩10分
※自家用車の駐車場はないので、公共の交通機関を利用しましょう。

【料金】無料

【開催日時】1回約90分、1日最大6回開催(曜日によって時間が異なり、団体優先時間と一般優先時間も異なるので、詳細はホームページをご確認ください)1回あたり40名まで。

【休館日】月曜日・年末年始・お盆※月曜日が祝日の場合は開館、翌営業日を休館
・2019年4月28日(日)~5月2日(木)GWに伴い休館

※9歳以下のお子さまは保護者の同伴が必要です。
※車椅子、ベビーカーも利用可能。貸し出しもあります(数に限りがあります)。
※映像を見るポイントなど見学コースの一部で、音声ガイド(英語・中国語の2カ国語)も可能です。

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター