2018年04月26日 公開

親子で楽しくプログラミング教育!「自分で考える力」を身につけよう

2020年に小学校ではプログラミング教育がはじまります。学ぶのはプログラミング技術だと勘違いしている方が多いよう。じつはコードを打ち込んでシステムをつくるというものではなく「考える力」を養うための教育方法です。先駆けてまずは自宅で手軽に取り組んでみませんか?

2020年に小学校ではプログラミング教育がはじまります。学ぶのはプログラミング技術だと勘違いしている方が多いよう。じつはコードを打ち込んでシステムをつくるというものではなく「考える力」を養うための教育方法です。先駆けてまずは自宅で手軽に取り組んでみませんか?

どうして小学校でプログラミング教育がはじまるの?

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モノイズの知育アプリの体験会にて。「見て、ママ!できたよ!」
2020年から全国の小学校で全面実施となるプログラミング教育。英語教育の必修化とともに、小学校における学習指導要領改訂の目玉として注目されています。

「プログラミング教育」とは、どういったものなのでしょうか。実施まであと2年足らず。「システムをつくる授業がはじまるのかしら?」と気になっているママも多いはず。

じつは、小学校の段階では、プログラミングに必要な技術を学ぶことは今のところ考えられていません。重点は、プログラミング的思考を養う部分に置かれています。全体を俯瞰し、適切な指示を与え、モノを動かして、ゴールへと導くというプログラミング的思考=論理的思考は、課題解決力として社会に出たときに役立つスキルです。これは、活躍の現場が日本であれ海外であれ役立つポータブルスキルとして、獲得した人の一生の財産となります。

グローバルな情報社会で生き抜くための教育を。プログラミング教育のねらいは、「生きる力」を養うためのものなのです。では、幼少期から自宅で手軽にできる「プログラミング教育」にはどういったものがあるのでしょうか?

教えて、先生!親はどう向き合い、声がけすればいい?

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モノイズの知育アプリの体験会にて。「自分で考えたものがかたちになるのが面白いみたいです。何度もいろんなパターンで挑戦しています」
2020年のプログラミング教育必修化に向けて、プログラミング教室に通わせた方がいいのか、自宅でどんな学習ができるのか、気になっている方も多いようです。そこで、小中学生や障がいを持つ子どもたちへのIT教育を実施するサンダーバード株式会社代表の山根洋平さんに、幼児期のプログラミング教育についてお話をお聞きしました。
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山根洋平さん(右)が2015年に立ち上げたサンダーバード株式会社では、小中学生や、障害のある子どもたちにプログラミングを体験・学習するイベントなども開催している

――小さなうちからプログラミング教育を受ける必要性はありますか?

山根さん:
「プログラミングは学習ツール、と言えると思います。プログラミングに取り組むことで、論理的な思考力を養え、それは他の教科や実社会の中でも役立つはずです。やり直しがきくので繰り返しチャレンジすることができ、プロセスと結果の両方をとことん学ぶことで、思考のサイクルも早くなります。
小学校ではプログラム言語はまだ学べませんが、プログラミングに欠かせない“プログラミング的思考”を学ぶことができ、それはとても有意義だと感じます」

――小学生にはプログラミングはまだまだ難しい気がしますが?

山根さん:
「そんなことはありません。実際にコードを打ち込むような作業をするわけではなく、たとえばタブレッドなどを使って、パーツを組み立てていくような指示を直感的に学べる授業なら、きっと小学生でも親しみやすいと思います。具体的にどんな授業が行われるかはまだわかりませんが、五感を使った楽しい授業になると思います。
“こうしたらこうなる”“なんでこうなったんだろう”“次はこうしよう”といった成功や失敗を繰り返し、発見していくワクワク感も感じられると思います」

――家庭でできるプログラミング教育はありますか?

山根さん:
「タブレットやパソコンに触れる機会を与えることは重要だと思います。そのときに、単に映像を流して見せるだけではなく、アプリやオンラインでプログラミングをテーマにしたものも多いので、そういったものにトライしてみてはいかがでしょうか。
プログラミングは、簡単にいうと条件と命令です。“この条件で、ゴールまで進め”ということがシンプルに体現されているのが、モノイズの「ピタゴラン」や「ツクレール」だと思います。子どもも好きなピタゴラ装置や電車がテーマなので、楽しく遊んでいくうちにプログラミング的思考が自然と身についていくと思います。
ときどき、弊社の授業でもピタゴランは登場します。子どもの個性が表れるので、見ていておもしろいですね」

――親として注意する点はありますか?

山根さん:
「大人は、間違えずにやろうとしたり、すぐに正解を求めてしまいがちです。でも、プログラミング教育で大切なのは、“自分で考えること”です。弊社の親子プログラミング教室に参加される保護者の方からは『どうすればいいんですか?』という質問をいただくことが多いのですが、それは、正解を教えてあげたいと思っているからだと思います。
プログラミングでは、大人は見守ることに徹してください。そして、プロセスをほめてください。たとえ間違えていたとしても、子ども本人がこれは間違いだ、思った通りに動いていないと気づくことが重要です。そういう意味では、子どもにタブレットなどを与えっぱなしにするのではなく、一緒に楽しむことも大切だと思います。」

――親としてもはじめてのことばかりで不安が大きいと思います。ぜひ一言アドバイスを。

山根さん:
「親子が揃って“はじめて”を体験できる貴重な機会だと考えてはいかがでしょうか?国語や算数であれば、親は家庭では教える側になりますが、プログラミングは親子でゼロからのスタートです。一緒に学ぶ、一緒に楽しむという気持ちで臨めばいいと思っています。子どもから教えてもらう、というスタンスでもいいかもしれませんね。子どもにとっては、それがよい復習となりますし、なにより楽しい!という気持ちが、子どもの好奇心や探究心を育てると思います。」

プログラミング的思考を養える、モノイズの無料知育アプリ

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先日東京有楽町の国際フォーラムで開催された「かぞくみらいフェス2018」にモノイズも出展。「ピタゴラン」の体験ブースを用意し、2日間の開催で900名近い子どもたちに体験してもらいました
山根さんのお話に出てきたように、モノイズのアプリの「ピタゴラン」「ツクレール」は、プログラミング的要素が盛り込まれています。
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「ピタゴラン」は、指先ひとつでさまざまな仕掛けのあるピタゴラ装置が作れます。画面上をドラッグしてルートを描き、指を離すとピタゴラ装置が完成。そのままボールを転がして遊んでもいいですし、直線やコーナーごとに用意された装置と取り換えて、どんどんカスタムしていってもOKです。

たとえば直線ルートの長さによってセットできる装置が変わったり、組み合わせ方によって途中でボールが飛び出してしまうことがあります。どんどん試すことで、どんなルートを描けばどんな装置を使えてゴールできるか、ということがわかってきます。

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「ツクレール」は、レールや情景パーツを組み立てて、電車が走るオリジナルの街を作ることができるアプリです。高架橋を使って立体的に、無限に街を広げていくことができます。お馴染みの電車が揃っているのも嬉しいポイント。違う新幹線同士がすれ違うルートを作るなど、自分だけの特別な電車が走る街を作ることは、子どもも大人もハマる楽しさです。

どちらもダウンロードは無料です(一部パーツは有料のものもあり)。子どもはどんなピタゴラ装置を作るか、電車が走る街を作るか。作ることそのものがプログラミングを学ぶためのいい訓練になります。ぜひ親子で試してみてはいかがでしょうか。

親子で楽しみながら考えるきっかけを得よう

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モノイズの知育アプリの体験会にて。「あれ?失敗しちゃったね。どこがダメだったんだろう?」
プログラミングって難しそう、よくわからない。それは、もしかしたら、子どもよりも親の本音かもしれません。

プログラミング教育で得られるのは、「考えるきっかけだ」とも山根さんはおっしゃっています。プログラミングのスタートは、「これってどうなっている?」という視点を持つこと。プログラミングそのものだけでなく、身の回りのことすべてに対して追求する姿勢を養うことに繋がると思うと、子どものこれからがなんだか楽しみになりませんか?

取材協力

サンダーバード株式会社 代表取締役 山根 洋平
1985年群馬県生まれ。15歳のとき祖母に買ってもらったパソコンで自身のホームページ制作をはじめたことをきっかけに、18歳で地元のIT企業に入社。20歳のときにヘッドハンティングにより転職し、本格的にプログラミングを学ぶ。 以降、様々な業種・企業のシステム開発やアプリ開発に携わっていくなかで、ICTなどのテクノロジーを活用することで障がいや病気のある人がもっと生きやすくなるのではないかと考え、2015年に起業。 現在は、法人向けにICTコンサルティングを行いながら、障がいのある子どもたちにプログラミングを教えたり、シニアにスマートフォンの使い方を教えるなど、『社会的弱者×IT』をテーマに活動を続けている。プライベートでは4歳と2歳の女の子のパパでもある。

参考資料

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター