2016年8月31日 公開

幻の3番があった!?童謡「どんぐりころころ」の秘密とは

「どんぐりころころ」といえば、日本人なら誰でも口ずさむことができる童謡ですよね。日本三大童謡の一つといわれることもあるこの名作の歌詞は2番まで。でも実は「幻の3番」があったことをご存知ですか? この歌の歴史的背景や歌詞の意味とあわせてご紹介します!

童謡「どんぐりころころ」が日本中に広まったわけ

秋になると、田舎だけでなく都会の公園などでもどんぐりを見かけますよね。小さくてかわいいどんぐりの実を拾う子どもたちの姿はなんとも微笑ましいものです。

童謡「どんぐりころころ」が普及したのは、戦後すぐに音楽の教科書に載ったことがきっかけでした。国(当時の文部省)が主導して「日本国民にふさわしい唱歌」を全国から集め、教科書に掲載したのです。「どんぐりころころ」がここまで普及したのはそういう背景があったんですね。

偉大な作詞家が再評価されたきっかけは「世間話」!?

「どんぐりころころ」は青木存義という人が作詞しました。青木存義は宮城県松島町出身の国文学者で、文部省在籍中に「どんぐりころころ」をはじめたくさんの唱歌を作詞した人物です。

青木氏は1935年(昭和10年)に亡くなっているので、自分の作詞した「どんぐりころころ」が大ヒットしたことを知りません。実は青木氏のふるさと松島町でも、長らくこの歌(の作詞家)と松島町との縁については知られていませんでした。

1983年(昭和58年)に偶然、青木氏の遺族と松島町の元職員が列車で隣同士に座り、世間話をしているなかで青木氏の偉業が話題となりました。それがきっかけで「どんぐりころころ」と松島町の縁が知れ渡るところとなり、町をあげてこの偉人を顕彰する動きが広がっていったそうです。

可愛すぎる!「1番」の歌詞のストーリー

どんぐりころころ ドンブリコ
お池にはまって さあ大変
どじょうが出て来て こんにちは
坊ちゃん一緒に 遊びましょう

1番の歌詞をこうしてよく味わってみると、なんてかわいくて微笑ましいストーリーなんでしょうか!
池にどんぐりが落ちたら、「二度と陸へは上がれない……」と絶望するかとおもいきや、「どじょうさんと遊べてハッピー!」という歌詞ですから、なんとも楽天的ですよね!

どんぐりだってホームシックになる!?

どんぐりころころ よろこんで
しばらく一緒に 遊んだが
やっぱりお山が 恋しいと
泣いてはどじょうを 困らせた

これが2番の歌詞です。案外知らない(忘れてしまった)人も多いのでは?
2番の内容は1番からストーリーが続いています。池のなかでどじょうさんと遊んでいたどんぐりでしたが、山が恋しくなって「おうちに帰りたい!」と泣いてしまうなんて、まるで人間の子どもそっくりですよね!

「幻の3番」はハッピーエンド!

「どんぐりころころ」には「幻の3番」と呼ばれた歌詞があるんです!

どんぐりころころ 泣いてたら
仲良しこりすが とんできて
落ち葉にくるんで おんぶして
急いでお山に 連れてった

ホームシックになったどんぐりの泣き声を聞いた仲良しのリスが、どんぐりを落ち葉でくるみ池から救出!無事、山に連れて帰ったというストーリーです。

この3番はオリジナルにはありませんでした。
1986年(昭和61年)にこの3番を書いた作曲家 岩河三郎氏は、「童謡らしく、親の愛情を感じさせる内容で歌を終わらせたかった」とのちに語っています。そのとおりの素敵な歌詞ですよね!
平成期になってから、上記のような幻の3番が存在するとの噂が徐々に広まり出した。坊ちゃんが泣いたまま終わってしまう2番の歌詞から一転、温かみのある大団円を迎えるこの3番は、青木の母校である松島第五小学校において「いつからか歌い継がれていた」ことも相まって、「幻の3番」としてテレビや新聞等でしばしば取り上げられ知名度を上げた。
しかし、実際にはこの3番は青木とは無関係であり、これは作曲家の岩河三郎が1986年(昭和61年)に3部合唱曲用に本作品を編曲した際に付け足したものである。岩河は作成時に権利関係の届出を行わなかったため、いつからか作者不詳扱いとなってしまっていた。

子どもが歌うときは、「幻の3番」を教えてあげよう!

「どんぐりころころ」の歌詞は、2番のままだとちょっと悲しいままで終わってしまいますよね。3番の内容が加わるととってもハッピーエンド!子どもと一緒にどんぐりころころを口ずさむときは、ぜひ3番の歌詞も教えてあげましょう!
この記事は執筆時点のものですので、最新情報は公式サイト等でご確認ください。

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takutaku takutaku  雑誌の編集を経験後、フリーライターとして活動しています。