2018年04月17日 公開

習い事の「辞め時」を見極めよう!子どもを傷つけない方法は?

親の勧めや子どもの希望ではじめた習い事。子どもが「辞めたい」と言ってきたり、親が「もう辞めさせた方が良いのでは?」と感じたりしたときは、どのように対応するべきなのでしょうか。今回は習い事の「辞め時」について、判断基準や対処法などをご紹介します。

親の勧めや子どもの希望ではじめた習い事。子どもが「辞めたい」と言ってきたり、親が「もう辞めさせた方が良いのでは?」と感じたりしたときは、どのように対応するべきなのでしょうか。今回は習い事の「辞め時」について、判断基準や対処法などをご紹介します。

習い事の「辞め時」の見極め方は?

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子どもが習い事を辞めたい、あるいは親が習い事を辞めさせたいと感じるとき、理由としては次のようなことが挙げられます。

・子どもの興味関心が薄れた
・成果が上がらない、続ける価値が見いだせなくなった
・経済面や通う手間など負担が大きい
・その他のことに時間を使いたい
・先生や教室の方針、他の生徒との相性が良くなかった

子どもは一般的に飽きやすいものですから、興味関心がはじめたころより薄れてしまうというのはよくあることです。また、幼児のときはお遊びの延長のようだった習い事が、小学生になるとレベルが上がり、子どもが思うように成果を上げられなくなるというのも、珍しいことではありません。

習い事を辞めるべきか否か迷ったら、次のような点を考えてみましょう。

・子どもは習い事を楽しめているか
・子どもは習い事を通じて自信を養えているか
・子どもの成長は、習い事にかけている時間・手間・お金に見合っているか
・他の習い事と比較しても続けたいと思えるか
・習い事を続けるための負担は、親子ともに無理のない範囲におさまっているか

NOが多いと感じるようなら、習い事をこのまま続けるかどうか、親子で一度話し合ってみる必要があるかもしれません。

子どもが習い事を辞めたいと言ったら

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子どもの方から習い事を辞めたいと言われたとき、選べる手段は「継続する」「変更する」「辞めさせる」の3つです。

継続する

親が習い事を続けて欲しい場合、子どもを説得して、とりあえず継続させるという方法を採る方は多いと思います。

気をつけておきたいのは親の対応法です。「あなたがやりたいと言ったんじゃない」と子どもを責めたり、「途中で投げ出すなんてダメよ!」と親の意見を一方的に押し付けたりすることは、子どもの心を傷つけます。

習い事を継続させたいという親の気持ちを一度横に置き、「そうか、辞めたいんだね。辞めたいと思った理由を教えてくれる?」と、子どもの話をじっくり聞きましょう。特に小さな子どもは、自分の意見をまだ上手に伝えられないことも多いですから、話を聞いている間は、「そんなことくらいで」「じゃあこうすれば?」といった親の意見を口にしないことが大切です。

子どもの話を聞いて、それでも継続させたいと思ったら、いつまで続けるのか期限を設けることをおすすめします。例えば、夏休みまでがんばろう、それでも辞めたい気持ちが変わらなかったら辞めよう、と子どもと話し合っておきます。

子どもの「辞めたい理由」の中に解消できそうなものがあれば、期限まで子どもと一緒に努力して改善を試みてみるのも良いでしょう。お互いに決めた期限まで努力はしたけれど、それでも気持ちは変わらなかったという事実があれば、納得感を持って習い事を辞めやすくなります。

変更する

先生や教室との相性が悪いという場合は、習うクラスを変えたり、教室を変えたりして、習い事自体は継続していくという方法を採ることもできます。

例えば、英会話教室は手法も雰囲気もさまざまな学校がそろっています。今行っている教室は行きたくない、けれど英語自体は嫌いではないということであれば、他の教室を検討して学習を続けていくのも良いでしょう。

一度習い事から離れてみるのもおすすめです。特に幼児~小学校低学年の子どもは成長が目覚ましく、数カ月で気持ちも、できることも、がらりと変わることがあります。

休みを取る場合は、1~3カ月ほど期間を置いたあと、再度子どもに気持ちを聞いてみましょう。

辞めさせる

辞めることにした場合は、子どもの気持ちのフォローに心を配りたいところです。

目標のレベルまで達した、あるいはやりきったと親子ともに感じている場合はいいのですが、実力が足りなくてつらくなった、人間関係になじめなかったといった理由のときは、子どもの心に挫折感が残ってしまうこともあります。

習い事に通ったおかげでできるようになったこと、体験できたことを、前向きに子どもと共有しましょう。そして「これからも、他に習ってみたいものが出てきたら教えてね」と、声をかけておくのも良いでしょう。

嫌な気持ちを抱えたまま習い事をズルズルと続けてしまい、苦手意識が強くなったり自信をなくしてしまったりするのは残念なことです。「辞める」ということをマイナスにとらえすぎず、子どもが次のステップへ進む段階へ来たのだとポジティブにとらえたいですね。

親の都合で習い事を辞めさせたいと思ったら

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親や子の負担が増えすぎている、あるいはこれ以上続けても意味がないように感じるといった理由で、親の方が子どもの習い事を辞めさせたい場合もあるでしょう。

子ども自身が辞めたいと望んでいないのなら、親子でしっかりと話し合いをする必要があります。特に経済的事情や親の負担が大きいことなど、親の側に辞めたい理由がある場合は、その事情を子どもにわかってもらえるよう、言葉や時間を尽くさなければなりません。

習い事を続けるには手間もお金も時間もかかること、親が辞めて欲しいと考えている理由を伝えて、子どもの気持ちにも耳を傾けましょう。日本では、特に子どもに家のお金の話をするのは恥ずかしいことと考える方が多いのですが、子どもが家族の一員として、自立して生きていくために、親の事情をきちんと把握するのも大事なことです。

「自分は続けたかったけれど親の都合で辞めさせられた」という気持ちが残ってしまうと、親への信頼感が損なわれます。いきなり辞めさせるのではなく、「次の大会まで続ける」など数カ月ほどの期間を設けて、子どもが自分を納得させられる十分な時間を確保しておくのがおすすめです。

習い事の「辞め時」で迷わないために

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ゴールをイメージしておく

習い事の「辞め時」で迷わないよう、はじめるときはゴールをイメージしておくと良いでしょう。

どの程度のレベルになったら満足か、何歳くらいまで続けるつもりなのか、ゴールを決めておけば、辞めるときに納得しやすくなります。

このゴールは、親子で時々見直すようにしましょう。「いつまでに、どの程度の力を身に着けたいのか」を意識して続ければ、習い事の惰性化も予防できますよ。

期間の決まっている習い事を選ぶ

いろいろなことに興味を持つけれど飽きっぽい、という性格の子どもには、期間の決まっている習い事に挑戦させるのがおすすめです。

例えば全国にあるカルチャーセンターでは、3カ月や半年など、期間があらかじめ決まっている子ども向け講座を数多く実施しています。

もともと期間が決まっているものであれば、辞めるときも気負わずにすみますし、一度試してみて子どもが気に入ったら、改めて長く通える専門の教室を検討することもできます。

筆者は小学生のとき、毎年夏休みの間だけ水泳の短期教室に通い、一通りの泳法をマスターしました。親は水泳教室に通って欲しかったようですが、筆者は泳ぐのはそれほど好きではありませんでした。そのため間をとった形でしたが、期間が最初から決まっていると、子どもも集中して前向きに取り組みやすいので、メリットも大きいですよ。

習い事を辞める場合は1カ月前には伝えよう!

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習い事を辞めることが決まったら、なるべく早めに教室や先生に伝えることが大切です。規約などで退会期限が毎月設けられていることもあるため、あらかじめ確認しておきましょう。一般的には、遅くとも辞める1カ月前には伝えておくのがマナーです。

辞める理由を問われたら、正直に内容をお話ししてもかまいませんし、言いにくいのであれば「家庭の事情で」といった言い回しでも大丈夫です。ただ、親子でしっかりと話し合いをして、納得して決めた結果であることはお伝えする必要があります。

習い事を辞めるのは、子どもに辞め方の礼儀を教える良い機会でもあります。親子で先生に「お世話になりました」としっかりあいさつをして、けじめをつけましょう。

一度はじめたことを辞めると決意するのは、なかなか難しいことです。何か新しい習い事をはじめる際には、「辞めるとすればどんなときか」を親子で想定して、一歩を踏み出すようにしたいですね。

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この記事のライター