私たちの生活に欠かせない、お箸。子どもにはきちんとした「箸育」で、正しいマナーを教えてあげたいですよね。そこで今回は、正しい箸育の方法と、おすすめの子ども箸などをご紹介します。子どもだけでなく、パパママも一緒に家族で箸について考えてみましょう!
日本人の生活に深く根差す「箸」
そもそも、日本人はいつから箸を使うようになったのでしょうか。
諸説ありますが、遣隋使として中国に渡った小野妹子らが、日本に中国の箸を持ち帰ったのがはじまりである、という説が有力です。その後、手づかみで食事をしていた一般市民が箸を常用するようになったのは、8世紀ごろのこと。
日本には、「箸」にまつわることわざが数多く存在します。どうしようもないほど使いようがないことを「箸にも棒にもかからぬ」、裕福な家で大事に育てられ仕事を全くしたことのないたとえを「箸より重いものを持たない」などと表現したり……。
箸が日本人の食生活だけでなく、日本の文化にも深く根差している証拠といえるでしょう。
パパママの持ち方を再チェック!
まずは上側の箸を鉛筆持ちし(親指と人差し指で挟み、中指の爪の横に当てる)、下側の箸を親指と人差し指の下から通して、薬指の爪辺りで支えます。物をつかむときは、中指を起点にして上側の箸を動かしましょう。
子どもは手が小さく、指も大人ほど器用に動かないので、最初はぎこちないかもしれません。しかし、練習すれば次第に慣れてきます。
ですから、パパママは焦らずに見守ってあげてください。食事のたびに「それ違う!」などと注意していては、子どもが食事の時間を嫌いになってしまいますよ。
正しい持ち方を大人が示しながら、「ずいぶんうまくなったね」「こうすると食べやすいよ」など、前向きな声かけを心掛けましょう。
また、箸の持ち方が上達すれば、自然と鉛筆も上手に持てるようになりますよ。
子どもの手に合った箸を選ぼう
とはいえ、個人差があるので焦る必要はありません。子どもが箸に興味を持っている場合は、1歳から持たせてあげてもいいでしょう。
子どもの手は成長とともに大きくなるので、そのときの月齢や年齢に合った箸を用意してあげる必要があります。手に合う箸の長さの目安は、親指と人差し指をL字型に開いたとき、親指と人差し指の先をつなぐ直線の1.5倍程度です。
ただ、商品によっては「2歳用」「3歳用」とあらかじめ区切られていることもあるため、参考にしてみてください。
箸は食べ物を食べるための大切な道具です。お子さまが自分専用の箸を持つようになったら、「箸は大事に使うもの」ということも教えてあげましょう。
おすすめの箸
販売元:イシダ
そこでおすすめなのが、滑りにくい素材で作られ、指を置く位置にくぼみや印が付いている「イシダ子供用矯正箸 三点支持箸」。子どもの指の形に合うようにできているので、無理なく正しい持ち方が身につきます。
販売元:やまご
シンプルなデザインなので、キャラクターグッズが禁止されている園でも使用できます。また、滑りにくくて子どもの手にフィットしやすいこともポイントです。
周りの大人が模範になろう!
また、食事中は「箸をつける」や「箸をおく」など、箸の使い方にかかわる表現を積極的に使い、子どもが箸をより身近なものとして感じられるよう工夫すると良いでしょう。
ただし、家族の食卓で何よりも大事なのは、楽しく食事をいただくことです。箸育も大切ですが、あまりに口うるさく注意し過ぎて、子どもが食事を嫌いにならないよう注意してください。
食事を楽しみながら正しい箸育を!
箸を大事にすることは、食や食材に対して感謝する心を育むことにも繋がります。子どもがそれを身に付けるのにはかなりの時間がかかりますが、大人が正しい姿を示して上手に導いてあげましょう。