子どもの感性をもっと育てたい!自然や宇宙の美や不思議さに感動し、未知や神秘的との出会いに驚きと発見をもち続けてほしい。そんな願いを持つ子育て中の親によりそい、心を揺さぶり、励ましてくれる素敵なベストセラーをご紹介します。
子育て中の宝物、教科書になる本を探して
著者 :レイチェル・カールソン(著)/上遠恵子(訳)
出版社 :新潮社
先日、子育ての先輩で尊敬している方に「私たち夫婦が、子育ての指針として選んだのはこの『センス・オブ・ワンダー』なの。迷ったり、悩んだりするたびに一緒に読んで、その度にやっぱりコレだよね、って確認できたの」と勧めていただきました。これまでも、多くのパパママに出産祝いやプレゼントとして贈り、喜ばれているそうです。
子育て中の友人も、この本を見つけて夢中になったと言っていました。世界中で愛されている歴史あるベストセラーなので、既に知っている人も多いのでは、と思いますが、改めてこの本の魅力と子育て中のパパママにお勧めの理由をご紹介しましょう。
センス・オブ・ワンダー(不思議さに驚嘆する感性)とは
すべての物事を存在から不思議に思い、驚き、感動する赤ちゃん。親や周囲の大人は、その感性を通じて、一緒に全てを一から発見し、見直す機会を授けてもらっているように感じていました。その感覚も「センス・オブ・ワンダー」ではないでしょうか。
大人にとっては、日々当たり前になっている、習慣や存在すべてが、はじめて出会うものばかりの子どもたち。
「どうして?」「あれはなあに?」の”なぜなに期”の頃はもちろん、まだ寝返りをうてない時期から、赤ちゃんは、自分の手を発見して不思議そうに眺めたり、触ってみたり、舐めてみたりして、日々驚き、時には恐れや喜びを感じながら、様々な自然の神秘を学んでいますよね。
身の回りの些細に思えることにすらそうなのですから、森や山、海で出会う自然の魅力にはもっとすごい感動と発見を味わう体験ができそうです。
では、この感覚がなぜ大事なのか、『センス・オブ・ワンダー』を読んで特に感銘を受けたことを3つ紹介します。
子どもの感性を大事にする上で親が意識したいこと3つ
自然に学ぶ理由とセンス・オブ・ワンダーを保つ意義
そういう、生命力と生き抜く精神力こそ、親が子どもに持って欲しい力ではないでしょうか。
「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではない
一緒に発見し、感動を分かち合う大人が必要
未開の森や嵐の海辺にいつでも連れて行ってあげられるわけではありませんが、日々の暮らしの中でも驚きと発見の伴奏者でありたい、という親の役割が見えたような気がしました。
たまには夜遅くまで星や月を心ゆくまで眺めたり、雨の日の発見を存分楽しんだりする、小さな冒険を一緒に付き合いたいものです。
後世に語り継ぎ続けたいメッセージ
文字量は少なく、日本語版も写真、あとがきも含めてわずか60ページほどの薄い本です。人にもよりますが、30分ほどで読めてしまいます。ですが、各ページに付箋を貼り、文章のほぼすべてに赤線を引きたくなるほど、大切にしたいメッセージが詰まっています。
読んだ後、レイチェル・カーソンの描き出す自然の迫力に魅せられて、今すぐにでも海岸や森に親子で行きたくなりました。翌日からの普段の散歩や通り道でも、いつもと違った感動を得られ、子どもにすごい機会を与えられる気がしてワクワクしたものです(実際は服の汚れ、虫刺されなどの些細なことをまだまだ気にしてしまう未熟な親なのですが…… )。