「家にいる時はオンラインゲームばかり。」
「友達と外で遊んでいると思ったら、携帯ゲームで遊んでいた。」
「家族がそれぞれ、自分の部屋でスマホ、携帯ゲーム、テレビゲームをしていて一緒にいても会話がない。」
ゲームやソーシャルメディアは今や、コミュニケーションを学ぶツールになっている側面もあります。とはいえ、デジタルゲーム、ソーシャルメディアに夢中になって、子ども同士、家族間でのリアルなコミュニケーションが少なくなっているご家庭は珍しくありません。あまりにハマってしまうと、家庭学習の時間も減ってしまうのも気になるところです。
もちろん、「ゲームやソーシャルメディアから強制的に離れさせる」ことは良くありません。下手をすれば、親子関係が悪くなる事態もあり得ます。
ゲームやソーシャルメディアから距離を置くには、多くの場合「他の楽しみ」が必要です。できれば人とコミュニケーションが取れて、脳を活性化したり遊びながら学べるものが良いですね。
おすすめはカードゲームやボードゲーム。 家族や友達と会話をしながら、手を動かし、自分で考えるカードゲーム・ボードゲームは知育効果が高い遊びです。
アナログのカードゲームやボードゲームは、ゲーム、ソーシャルメディアなどのデジタルのコミュニケーションからの“小休止”にもなりますよ。
この記事では、地頭が良くなる脳トレ要素のあるカードゲームやボードゲームを「教科別」にご紹介いたします。楽しく遊びながら国語・算数・理科・社会の成績につながる学力も伸ばせる優れものばかりです。
カードゲーム・ボードゲームで非認知能力を伸ばそう!
カードゲームやボードゲームで遊ぶことで、学力テストやIQでは測れない「人生を生き抜く力=地頭の良さ」や非認知能力を養うこともできます。
ボードゲームで伸びる非認知能力 |
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自制心 | 複数人で遊ぶボードゲームは子どもの自制心を養います。 自分の順番を待つ、負けている時も泣かない、など「ゲームを成立させるために自分を抑える」ことがアンガーマネジメントを身につけることにもなります。 |
想像力 | さまざまな職業、キャラクターになってゲームの世界観を味わうことで想像力が育まれます。 |
自己肯定感 | ママパパのサポートありで良いので、ゲームを一通りさせることで「達成感」を感じさせてあげることで自己肯定感が育まれます。 お子さまが小さいうちはママパパが手加減して、勝たせてあげてもOK。 負けてしまった時も、投げ出さずゲームをやり遂げたことを褒めましょう。 |
主体性 | 相手の持ち札を予想して手札を選ぶ、ルーレットの出る数によって進路が変わるのを予測して、持っているポイントでアイテムをゲットしておく・・・ など、勝つためにどうしたら良いのかを自分で考えなくてはなりません。 負けそうだな、それは意味があるのか?と思っても、ママパパは口を出し過ぎないように。お子さまの自由にさせることで主体性が伸びます。 |
論理的思考力 | ゲームの手順を覚えるだけでも論理的思考力を高めます。お子さまが負けた時は、気持ちが落ち着いた時に「どうしたら勝てたのか、なぜ負けたのか」を簡単に教えてあげると良いでしょう。 「○○ちゃん、惜しかったね。もう少しでお姉ちゃんに勝てたかも・・・このカードはできるだけ早く出しておいた方が勝ちやすいよ!」などと勝つためのヒントをあたえることで、自分の頭でゲームのシミュレーションができるようになります。 |
問題解決力 | 負けそうな時、ゲームで行き詰まった時にどうやったら自分に有利な方向にゲームの流れを変えられるかを考えることで問題解決力が育ちます。 |
やり抜く力 | 子どもの集中力持続時間は年齢+1分程度。年齢が低いほど、ゲームをやりきることは難しいです。 まずは難易度の低い幼児向けボードゲームからはじめて、1ゲームをやり切りましょう。面倒でも、負けそうでもやり抜く経験が大切。 |
カードゲーム・ボードゲームの知育効果を高めるコツ
カードゲームやボードゲームの勝ち負けは精神的な強さ、余裕を育てます。知育効果を高めるために以下のことを意識して遊ぶと良いですね。
負けても怒らない。
→忍耐力と自制心を育みます。
未就学児で、家庭学習のドリルなどを嫌がる場合はカードゲームやボードゲームで脳を活性化してみてはいかがでしょうか?
家族や友達と、勝敗がある上で楽しく遊べることは、語彙力、読解力、計算力、論理的思考力を総合的に高めます。
国語力を高めるカードゲーム3選
国語が得意な子は、他の教科も良くできる子が多いです。“国語力”は語彙力、読解力、コミュニケーション能力、論理的思考力など、さまざまな能力が複合されたものだからです。
ご紹介するカードゲームは、上記の能力を高めて国語の成績を上げる要素があるものです。
対象年齢以下のお子さまでしたら、ママパパがサポートしながら(安全に配慮した上で)挑戦してみてくださいね。
コトバーテル
商品名:コトバーテル
メーカー名:ClaGla
対象年齢6歳以上。4人または6人で遊びます。プレイ時間は10~20分なので、小さなお子さまもあきらめずに遊べるはず。
2人一組のチーム戦で、味方が書いた「5文字のことば」を当てるゲームです。
裏側がホワイトボードになっているお題ボードに「メロンパン」などのような、誰でも知っている5文字のことばを書きます。シャッフルされた「文字カード」、「特殊カード(濁点・段や行の指定ができる)」から、全員に7枚ずつ配ります。配られたカードでできるだけお題に近いことばを作り、味方に当ててもらいます。
1回で当てるのは難しいので、順番が来るたびに「文字の入れ替え」「新たにカードを引く」など、どれか一つだけアクションを行い、できるだけ早くお題にたどり着きましょう。
語彙力、コミュニケーション能力、推理力が鍛えられます。
カタカナーシ
商品名:カタカナーシ
メーカー名: 幻冬舎
対象年齢8歳以上、プレイ人数3~8人。リポーター・ゲスト・クリエーター・ログイン・・・お題の言葉をカタカナを使わずに説明して、みんなに当ててもらうパーティーゲームです。432個のお題と表現を制限するイベントカード、語彙力・論理的思考力・文章力が養われます。
【遊び方】
1.出題者はカードを1枚ひき、山札に見えている数字の言葉がお題となります。
2.出題者はお題をカタカナを使わずに説明し、みんなにお題が何かを当ててもらいます。解答は早い者順かつ、一人につき一度だけとなります。
3.正解が出たら、出題者と正解者はカードを1枚ずつもらえます。正解者が次の出題者となります。
4.得点はカード1枚につき1点。より早く10点取った人が勝ちです。
「単語だけで」、「ラップ風に」などの指示に従って説明しなくてはならないイベントカードは、難易度と面白さをアップさせて、ゲームがより盛り上がるでしょう。
ito (イト)
商品名:ito (イト)
メーカー名:アークライト(Arclight)
対象年齢8歳以上、プレイ人数は2~10人です。テーマについて会話をするだけなので、8歳以下のお子さまでも楽しめそうです。
1~100のカードが1枚ずつ配られ、与えられたテーマに従って自分の数字を言葉で表現します。数字は口に出してはいけません。例えばテーマが「食べ物の人気」の場合、持っているカードの数字が、自分の感覚でどの食べ物の人気度かを伝えあいます。73のカードを持つ人がシーチキンと表現したり、78のカードの人がみかんと表現したりするのを、みんなで比較しながら、お互いの数字の大小を予想します。価値観の違いを楽しみながら、語彙力・言い換える力・想像力が高められるでしょう。
遊び方は2つ。カードを小さい順に出し、全員がカードを出し切る、完全協力型の「クモノイト」と、会話をしながら100になりそうなペアを探す、駆け引き型の「アカイイト」です。小さなお子さまと遊ぶなら「クモノイト」がおすすめ。
【国語学習に必要な能力】
菊池浩匡(中学受験専門塾代表)『小学生の子の成績に最短で直結する勉強法』(2020年)実務教育出版において、国語ができるために必要なものとして“能力”と“知識”をあげています。
「正確に読む力」
「速く読む力」
「覚えながら読む力」
「語彙・背景知識(一般常識)」
「言い換える技術」
「理由をたどる技術」
「比べる技術」
参考資料:菊池浩匡『小学生の子の成績に最短で直結する勉強法』(2020年)実務教育出版p187―p193
知識は学校や塾で覚えることができますが、能力は活字を読むことで徐々についていきます。能力を伸ばすには、読書習慣をつけることです。語彙力を上げ、背景知識も増やすことにつながります。
また文部科学省は「これからの時代に求められる国語力」を以下の二つの領域に分けて定義しています。
2.考える力や,表す力などを支え,その基盤となる「国語の知識」や「教養・価値観・感性等」の領域
参考資料:第2 これからの時代に求められる国語力:文部科学省 (mext.go.jp)
国語力は読解力、論理的思考力、一般常識などさまざまな能力が複合された人間力とも言えるでしょう。
算数が得意になるカードゲーム・ボードゲーム3選
図形感覚、空間認識力、数量感覚などの算数センスは、五感を刺激するボードゲームで磨かれます。
「交換するアイテムの数量から自分の持っているアイテム価値を知る」
「持ち札の得点を集計する」
などで計算力も鍛えられます。
モノポリー
商品名:モノポリー 日本版
メーカー名:ハズブロ(HASBRO)
対象年齢は8歳以上。プレイヤー数は2~6人です。
投票で選ばれた日本の名所22か所の土地や空港を売買して、一番のお金持ちを目指すゲーム。四則計算はもちろん所得税、水道料金、など生活するうえで必要なお金の出費も学べます。
子どもの頃に遊んだ!という大人も方も多いのではないでしょうか。
すごろくのようにサイコロをふって、止まったマスの指示に従います。土地を買ったり、税金を払ったり、刑務所に入れられたり・・・不動産投資、税や法律の仕組みを遊びながら学べます。
家やホテルを建ててレンタル料を得たり、他のプレイヤーと交渉して不動産を交換したりして、自分の財産を増やしましょう。他のプレイヤーが破産して、残った最後の一人が勝ちとなります。
マインクラフト ビルダーズ&バイオーム
商品名:マインクラフト ビルダーズ&バイオーム
メーカー名:ラベンスバーガー(Ravensburger)
対象年齢10歳以上、プレイヤー数は2~4人です。
敵と戦いながら、ブロックや資材を集めて世界を作ろう!人気ゲーム「マインクラフト」がボードゲームになりました。
カードをめくり、建築資材(木材、砂、石、黒曜石、エメラルド)を集めて建築をすることでポイントが獲得できます。ハートの個数で強さがわかる武器カードを使って、敵モブと戦いポイントを増やしたり、ボーナスを得たりして最高得点を目指します。
1プレイ3ラウンド制。「先を見越しながら資材を集めて、建築をする」+運要素もあるので小さなお子さまが、ママパパに勝つこともあります。
ポイントを計算、自分の世界構築を計画しながら進めるゲームです。計算力、想像力、創造力、推理力・・・他のプレイヤーの動きを見ながら、頭をフル活動させなくてはいけません。
クリーパー、スケルトン、エンダーマン、剣、TNT爆弾、弓矢などのマイクラおなじみキャラクター、アイテムで、お子さまの想像力を刺激します、また積み上げて遊べる木製ブロックで、マイクラの世界に入り込めるので、10歳以下のお子さまでもルールを覚えられるかと思います。
アルゴ
商品名:アルゴ
メーカー名:学研ステイフル(Gakken Sta:Ful)
6歳以上対象、1~4人で遊べます。算数オリンピック委員会 若杉栄二氏・東京大学数学科の学生有志・数学者ピーター・フランクル氏らが共同で開発した、世界100万部突破の世界的カードゲームです。
遊び方はシンプル。相手のカードの数字を、自分のカードの数字とゲーム進行で浮かび上がってくるヒントを基に当てていきます。カードの並べ方は小さい順に左から並べます。カードは白と黒がありますが、違う色で同じ数字がある場合は、黒の方が小さいとして左側に置きます。山札から、新しくカードを引いて並べる場合もこのルールに従います。このアルゴ基本ルールは、数量感覚を養うのに最適です。
アルゴは、大人と子どもが一緒に楽しく脳トレできる「簡単なルールで頭が良くなるゲーム」。数字を法則に従って推理することで、集中力・記憶力・分析力・論理的思考能力が高められます。
【算数学習に必要な能力】
得意、不得意が分かれやすい算数。「算数センスは生まれつきのもの」、「文系の子は勉強しても理解が遅い」などと言われがちです。遺伝によるものももちろんありますが、それだけではありません。後天的に算数力を高めて、算数が得意になることは可能です。
理解の速い子は図形感覚、空間認識力、数の感覚などの算数力がそうでない子に比べて高いです。算数力の高い子は学校や塾で解法を学べば、同系統の問題で切り口が違う問題も解けてしまいます。しかし算数力が低い子は切り口が変わるとわからなくなってしまいます。
国語同様、算数が得意になるためには“能力”と“知識”の両方が必要です。
菊池浩匡(中学受験専門塾代表)『小学生の子の成績に最短で直結する勉強法』(2020年)実務教育出版では算数ができるために必要な両輪として以下のような“能力”と“知識”を定義しました。
「数の大きさや割合の感覚」
「空間・立体の感覚」など
「公式や図の書き方などの解法」
知識は学校や塾で学べば良いのですが、能力はできるだけ幼いうちにセンスとして身につける必要があります。
数や形の概念を肌感覚として習得するなら、ボードゲーム、立体パズル、ブロック、百玉そろばんなどで遊ぶことがおすすめ。
楽しんでいるうちに算数力が鍛えられます。
理科が楽しくなるボードゲーム5選
一口に理科と言っても、習う分野が幅広く、暗記することも多いですよね。
生物・化学・物理・地学を次々に学び、知識として頭に残すには知的好奇心が高いことが必須です。
ご紹介するボードゲームは、生物や地学に興味を持つきっかけを作るものです。計算力や論理的思考力も養うので、表やグラフと組み合わさった記述式問題に対応できる力も育ちます。
宝石がいっぱい!
商品名:宝石がいっぱい!
メーカー名:アークライト(Arclight)
対象年齢4歳以上。2人~6人向けとなります。
宝石いっぱいの鉱山で、採掘者になってザクザク宝石を掘り当てよう!
1ゲーム5分程度の、幼児から遊べるボードゲームです。
鉱物や地質への興味を高めるきっかけになります。
採掘カードを裏側にして順番にめくっていきます。宝石カード、化石カード、金塊カード が出たら自分のものとなります。神経衰弱の要素と運ゲー要素が組み合わさった簡単なルールなので、小さなお子さまも遊べますし、鉱物や科学好きの小学生にもおすすめです。
キラキラした宝石トークン(模造宝石)にお子さまのテンションが上がるはず。
宝石の性質や歴史が覚えられるミニ宝石図鑑つき。
Dr.STONE ボードゲーム 千空と文明の灯
商品名:Dr.STONE ボードゲーム 千空と文明の灯
メーカー名:アークライト(Arclight)
対象年齢10歳以上。
人気アニメ『Dr.STONE』の世界観を楽しむボードゲーム。プレイ人数は1~4人、
プレイ時間30~90分です。
プレイヤーは各キャラクターになり切り、キャラクターの得意不得意を考慮してゲームを進めます。
プレイヤー同士がコミュニケーションをとりながら進めるストーリー体験型協力ゲーム。
それぞれのエピソードの中にある目的を達成するために、他プレイヤーと協力しながら、資材を集めたり、アイテムを作ったりします。
銅や木材などの素材を集めて、アイテムを作ってゴールを目指そう!
科学技術の進歩の過程や科学の面白さを知ることができる本格的科学漫画です。
科学の力で無人島脱出ゲーム
商品名:科学の力で無人島脱出ゲーム
メーカー名:くもん出版(KUMON PUBLISHING)
6歳以上対象。プレイヤー数は2~4人です。
科学調査団の船に乗った科学者たちが無人島でサバイバル!
文明の利器がない無人島では、「船から持ってきた道具」と「島にある材料」を使ってトラブルを解決しなくてはなりません。ミッションカードの問題をアイテムカードを組み合わせて解いていくことで「スキルポイント」をゲット。
すごろくのようにさいころを振って、止まったマスの指示に従います。ミッションマスに止まったら、ミッションカードをひき、持っているアイテムカードを組み合わせて解決します。
「海の水を飲める水にするには?」
「 島で道に迷わないように方位磁石を作るには?」などなど
理科の授業での理解を深める科学実験例をゲーム内で学べます。
宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル 光の反射
商品名:宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル 光の反射
メーカー名:学研ステイフル(Gakken Sta:Ful)
対象年齢5歳以上から。1人でも遊べます。
難関中学に多くの合格者を輩出している宮本算数教室の問題をボードゲームにしました。2022年日本おもちゃ大賞エデュケーショナル・トイ部門優秀賞。
ロケットの光を鏡に反射させて、ゴールを目指します。光の進路を予測して、ゴールに光を到達させようと試行錯誤することで、光の反射の理解を深め、論理的思考力を育みます。
エヴォリューション
商品名: エヴォリューション
メーカー名:アークライト(Arclight)
対象年齢12歳以上。プレイヤー数は2~6人です。
ロシアの生物学者ドミトリー・クノールが教育用に開発したゲームを元にした「生存競争ゲーム」。科学雑誌ネイチャーで取り上げられ、世界中の教育機関で採用されています。
自分の持っている動物種カードに餌を与え、進化させることで最強の生きものを創ろう!
造物主となって、サバイバル能力の高い生物を創り、種の繁栄を目指すゲーム。生きものの生存競争や進化が学べます。
草食動物、肉食動物それぞれ強味、弱みがあり、進化で有利な特徴を身につけていくことで生き残っていけます。
草食動物は、肉食動物に捕食されますが、「水場」で安定的に餌を摂取できます。
肉食動物は、「自分よりサイズが小さい」相手しか捕食できず、「水場」から直接餌をとることができません。
【理科学習に必要な能力】
理科も暗記力が必要な教科ですが、丸暗記では対応が難しくなります。自分の実体験に結び付けてイメージしながら覚えていくことが大切です。
学ぶカテゴリーが広く、暗記量も相当な量になる理科。小学校の6年間で生物・化学・物理・地学の4分野にわたって幅広く学習します。
植物のつくり、水溶液の性質、気体の集め方、電磁石の性質、流水の働きと地層などを理解するには、自然体験や長期休みの自由研究などで知的好奇心を高めておくことが有効です。
落ちている花を分解してみる、食塩水を蒸発させて塩を取り出す、星の観察を家族で行う、など気負わない簡単な実験、観察で十分なので「五感を使って体験させる」ことが知的好奇心を育てます。
理科の授業で学ぶ際に、こうした体験がイメージとして浮かぶことで、より理解が深められます。
社会の知識が勝手に身につくボードゲーム5選
暗記力が成績に直結する社会。
47都道府県、歴史上の事件や人物(世界史、日本史)、日本の選挙制度・・・興味のある分野も、そうでない分野も、まずは頭に入れておかなくてはなりません。
また中学校受験の問題では、「教科書すべて+α」覚えていることが前提です。
「都道府県の場所と雨温図と農産物の特徴をあげて、該当する都道府県を選択させる。」
「国会議事堂の中央広間には、明治時代に議会活動などで活躍した3人の銅像がある。その3人を名前を漢字で書かせ、さらに行ったことを簡潔に記述させる。」
というような応用問題が出されます。
さらに中学校以降は、小学校で学んだことを土台に理解を深めていきます。
「覚えることがいっぱいで、社会が嫌い!」となる前に、ボードゲームで楽しく暗記してしまいましょう!
普段から新聞・ニュースを親子で見て、意見交換する習慣を持つのもおすすめです。政治・経済に興味が持てるようになります。
カタン
商品名:カタン スタンダード
メーカー名:GP Games
対象年齢8歳~。プレイ人数は3~4人です。(2人でも遊べるルールあり。)
1995年の発売以来、各国で受賞歴を持ち、40以上の言語で発売されている「ボードゲームの王様」。
無人の「カタン島」を舞台に陣取り合戦をする開拓ゲームです。経済活動の大まかな流れをつかめます。
ゲームの流れはシンプル。
足りない資源は他のプレイヤーと交渉して交換してもらいます。
他プレーヤーとの攻防でコミュニケーション能力や推理力が、サイコロやポイントの計算などで、計算力も鍛えられます。
桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番! ~ ボードゲーム
商品名:桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!
メーカー名:タカラトミーアーツ(TAKARATOMY A.R.T.S)
対象年齢6歳~、プレイヤー数は2~6人。
小学4年生で習う47都道府県を楽しく覚えちゃおう!
すごろくのように止まったマスの指示に従いながら、ゴールを目指します。収入や資産を増やして日本一の大社長を目指します。
日本の地名、都市を遊びながら完璧マスター。
プレイ時間は約30分~10時間以上まで。
1~10年など遊べる「年月設定」が自由にできます。お子さまの年齢、家族のスケジュールに合わせてお好みの時間を設定しましょう。
世界一周ゲーム
商品名:世界一周ゲーム (Weltreise)
メーカー名:ラベンスバーガー(Ravensburger)
対象年齢8歳~、プレイヤー数2~6人。
遊びと教育を結びつけた教育的玩具を作り続けているラベンスバーガー社のベストセラーボードゲーム。
世界を旅しながら都市の名前や位置関係が覚えられる!
さいころの運とプライベートジェットカード、特急ナードなどのアクションカードを上手に使って、目的地をたくさん回って、一番先に世界一周した人の勝ちです。先に上がりそうなプレーヤーを飛行機トラブルカードなどで、邪魔することもできます。
こども六法 すごろく
商品名:こども六法すごろく
メーカー名:幻冬舎(Gentosha)
対象年齢6歳~。子ども向けの法律書「こども六法」を基にしたボードゲームです。累進課税制度、ネットショッピングの罠、いじめの定義など、一生役立つ法律の知識・考え方をすごろくで身につけます。
「SNSで友達に何度も悪口を言ったら犯罪になることがあるよ」
「時代にあわなくなった法律はみんなで話し合ってかえられる!」
イラストと具体例が書かれたマス、クイズやイベントで、法律の理解が深まります。
人生ゲーム
商品名:人生ゲーム
メーカー名:タカラトミー(TAKARA TOMY)
対象年齢6歳~、プレイヤー数は2~6人。
ボードゲームの定番。子どものときに遊んでいたママパパも多いかと思います。
ルーレットに従って、人生を進めていくことで職業、経済の仕組み、保険や負債の考え方などを総括的に学べます。
給料日、火事、事故、結婚、転職・・・いろいろな事が起こるたびにお金のやり取りが発生するので、銀行家をお子さまにやってもらうのがおすすめ。四則計算の良いトレーニングになります。
ゲームのテイストを変えて楽しめる4つの追加エリア「スタートダッシュ、キャリアアップ、ギャンブル、ドリームトレジャー」をご用意。飽きずに繰り返し遊べます。
【社会科学習に必要な能力】
都道府県、歴史上の人物、日本・世界の気候区分・・・社会は「暗記力がものを言う」教科というイメージをお持ちのママパパは多いでしょう。「学校のテストや受験で良い成績を収める」という一面においては正にその通りです。
ただ中学受験、中学校以上では過去の政治的事件と現在の政治体系を絡めた記述式問題や、1960年代以降からの遠洋漁業の漁獲高の推移をまとめる記述問題など「知識を利用して、考察する力」が求められるようになります。暗記だけではなく、理解していることも求められるのです。
膨大な量の知識をただ暗記するのは、苦痛を感じる子もいます。歴史や地理にもともと興味を持ちやすい子であれば、覚えることを楽しめますが、そうでない場合はボードゲームやカードゲームで遊びながら覚えてしまうと良いでしょう。
特に小学4年生で覚える47都道府県は、早めに覚えておくのがおすすめ。4年生でいきなり覚えるよりも、気候や農産物、産業と関連付けてイメージしながら簡単に覚えられるはず。
歴史人物も人物そのものに興味が持てるような歴史漫画や歴史人物トランプなどで、想像力を高めると記憶に残りやすいです。
勝敗のあるカードゲーム・ボードゲームで考える楽しさを知ろう
忍耐力をつけ、集中力を高めるカードゲームやボードゲーム。勝ち負けがあるからこそ、子どもが勝てる方法を探すために「必死で考える」のです。この必死で考えることが、脳をフル活動させます。自分の知識、経験を総動員し、他プレイヤーの表情や言動からゲームの流れを読み取ることは、非常に効率の良い脳トレです。
未就学のお子さまですと、ゲームによってはルールを理解するまではママパパのサポートが必要かもしれません。
ルールを覚えたら、お子さま1人で自由にプレイさせましょう。すぐに負けてしまうようであれば、周りが手加減して「勝つ経験」も刺せると良いでしょう。勝ち負けを経験しながら、1人で考えることが思考力を鍛えます。
また時にはママパパも本気でボードゲームを楽しんでみましょう。家族で遊ぶことで「考えるって楽しいな!」と気づくきっかけになります。