2022年10月02日 公開

計算力アップのコツは「楽しく遊ぶこと」無理なく伸ばす!使える計算力

計算力アップのコツとおすすめ知育玩具をご紹介いたします。計算力を効率的に高めるには「子どもに合った学習法」でアプローチしましょう。計算ドリル、カードゲーム、言葉遊び、百玉そろばん・・・集中して計算に取り組めるもので学べば、計算力はどんどん伸びていきます!

お子さまの計算力を伸ばすために、フラッシュ暗算、計算ドリル、百ます計算などの「計算力トレーニング」に励んでいるご家庭も多いかと思います。

「計算力アップには毎日の反復練習が欠かせない。」
「できるだけ早いうちに数の概念を理解させた方が良い。」
「計算力を高めることで論理的思考力が育つ。」
「中学受験を考えるなら小学校低学年までに2桁×2桁の暗算をマスターすべき。」
など計算力を重要視する教育論は世の中に多いですよね。

なるほど確かに幼児期に計算力を高めておくことはメリットしかないでしょう。
多くの意見は正しく納得のいくものですが、お子さまによっては適さないこともあります。

年齢、性格、脳の成長度合いの個人差、家庭環境などによって、お子さまに合う計算力トレーニングは変わってきます。

特に未就学のうちは「楽しさのない計算力トレーニング」は避けてあげたいですね。
子どもの力量以上の問題量をやらせる、厳しく叱咤する、などのスパルタ詰め込み式で計算練習をさせてしまうと、勉強そのものにマイナスイメージがついてしまいます。
勉強しようとする度に「長時間拘束された疲労感」や「怒られた時の嫌な気持ち」がよみがえってきてしまい、学習意欲が低下。
脳が勉強=辛い、苦しい、面倒、つまらないと認識してしまうことで、勉強嫌いになってしまいます。

簡単な計算問題でも計算力トレーニングになります。無理せず「もっと解きたい!考えるのが楽しい!」と感じられる難易度と量からスタートしましょう。
この記事では、「楽しみながら計算力をアップするコツ」をご紹介しています。計算トレーニングをゲーム感覚で楽しんでいただけたら嬉しいです。

計算力とは

数の概念を理解し、数を使って計算する力です。四則演算を行う能力と言って良いでしょう。
時計を読む、予算内で買い物をする、料理で調味料を測る・・・日常生活でも計算力は必須です。

計算力の高さは、算数や数学の成績の良さに直結します。計算が速い子は工夫して、効率的に計算できます。頭の中で計算できるのはもちろん、数式を見た瞬間に「楽に解ける順番や入れ替え」ができるのです。
「物事を整理して考える力」が高いため、論理的思考力も高い子が多いです。

中学、高校、大学受験では論理的思考力が問われる文章題が出されます。
計算が速ければ、「出題者の意図を汲み取り、導き出すべき解答が何なのか?」について、考える時間が増えます。計算した数値を使って、さらに高度な計算を求められることも多いので、速く正しく計算できることは「合格力」を高めます。

脳の広範囲を鍛える!計算力トレーニング

計算をしている時、脳の広範囲が活性化されます。主に使われるのは以下の3つの部位です。

・前頭前野・・・記憶、学習と深く関わる部位。計画、思考に影響を与えます。脳の司令塔とも言われています。

・運動性前頭葉・・・運動機能を司ります。体の特定の場所に運動の指示や制御を行います。

・頭頂葉・・・体のさまざまな場所の感覚を認識するなど、複雑な動作をする部位。
数字、計算、空間認識など算数、数学の能力に関わります。

つまり計算を行うことで、運動能力や記憶力、ワーキングメモリを鍛えることになるのです。
計算をする際に、手先を動かすことで学習効果がより高まります。
計算を触覚と視覚を使って学ぶそろばん、百玉そろばん、立体4目並べなど想像力も育みます。
例えばそろばんでしたら、「そろばん玉を思い浮かべて計算する」ことで二桁以上の四則計算も暗算でできるようになります。

幼児期からできる計算力トレーニング「足して10!」


シンプルですが数の概念、暗算力が大きく伸びるトレーニング。

ママパパが数字を言って、お子さまがそれに足すと10になる数字を言う遊びです。
ママパパ「2!」
お子さま「8!」

のようにスピード重視で繰り返し行います。

加除計算を暗算でスピーディに行う訓練になります。小学校の最初の算数の壁とも言われる繰り上がり、繰り下がりの計算ミスを減らす効果もあり。

慣れてきたら足して15,50、100など数を変えてみましょう。

【幼児~小学生】王道の計算ドリルは「少し下のレベルを猛スピードで!」

シンプルな計算ドリルをひたすら毎日する方法は、昭和から行われてきた王道の計算力トレーニング。
お子さまのレベルに合ったもの、あるいは少し上のレベルのものを「ドリルに書いてある制限時間内」で解かせているご家庭も多いかと思います。その方法で制限時間内に、高い正答率でこなせているなら問題ないでしょう。
しかし、時間がかかり過ぎる、正答率が低いようでしたら問題数を減らす、またはレベルを下げると良いかもしれません。

「制限時間オーバーしてしまう&間違いが多い」ことで、自分は計算が苦手だと思い込む子がいます。幼児期~小学校までの勉強は「自尊心を育み、自己肯定感を高める」ことが大切です。

計算トレーニングに限らず、勉強時間に「わかる、できた→勉強って楽しい!」と感じる機会をたくさん与えることが「勉強好きへの近道」

簡単に解ける計算問題を、お子さまができる限りの猛スピードで解いてもらいます。難易度が低ければ、ドリルに書いてある制限時間よりも短く設定しても良いでしょう。
時間制限を設けることで脳の処理能力が高められ、ワーキングメモリが鍛えられます。

ドリルが終わったら、ママパパは集中して取り組めたことを褒めてあげましょう。
満点だったら、子どもと一緒に大喜びします。間違えた場合も「惜しかったね。よく頑張った!」と頑張りを認めます。

親が褒め、認めることは小学生までの子どもにとって学習意欲の原動力となります。「もっと速く、正確に計算できるようになろう!」とやる気が高められます。

すみっコぐらし学習ドリル

商品名:すみっコぐらし学習ドリル 小学1年のたしざん ひきざん
著者名:鈴木二正 (監修)
出版社名:主婦と生活社

可愛いすみっこたちが、くり上がり・くり下がりを丁寧に解説します。
絵本を読む感覚で問題に取り組めるので、お勉強感なく計算トレーニングができます。未就学児の先取り学習にもおすすめ。
1回ごとにシールを貼る「ごほうび」があるのでモチベーションもアップ!
計算トレーニングができる計算ドリルは「小1~小4」対象のものがあります。

陰山メソッド 徹底反復「百ます計算」

商品名:<教育技術MOOK>陰山メソッド 徹底反復「百ます計算」
著者名:陰山 英男
出版社名:小学館

「どの子も2週間で基礎計算力が確実にUP!」
2週間同じ計算問題に取り組むことで暗算力も高められます。「百ます計算」で四則演算トレーニングを行うシンプルなドリル。
内容はたし算100問×2種、ひき算100問×2種、かけ算100問×2種、余りありのわり算100問です。
100問続けて計算することで集中力も育まれます。
ママパパ、兄弟でタイムトライアルをして「ゲーム感覚」で行っても楽しいですね。
まずは急がず、正確に計算しましょう。

【幼児~小学校低学年向け】視覚と触覚を使って計算する

計算のスピードが遅い、ミスが多い場合は、数の概念が身についていないかもしれません。頭の中で数をさまざまなイメージで思い浮かべることができるように、数を視覚と触覚を使って学ぶことをおすすめします。

【実際のお金を使って問題を出す】
「1円玉5枚で5円。10枚で10円だね。じゃあこのコイン(5円玉)で10円を表してみて。」
「ここにある小銭を大きい順に並べてみて。」
など、お子さまが自分でお金に触れて、金額を確かめながら答えが出せる問題を出します。

買い物に行ったときに、「いくら出せば足りそうかな?」とお子さまに聞き、買い物かごの中のだいたいの合計金額を出してもらうのも良いトレーニングです。
数量感覚と計算力が鍛えられます。
【100均のホワイトボードとマグネットで数遊び】
100均のホワイトボードとマグネットでできる「おはなし作り&数遊び」も数の概念と加除計算の練習になります。

<遊び例>
ママパパがホワイトボードにお皿を書いて、クッキーに見立てたマグネットを10個貼りつけ、横にくまの絵も描きます。
「くまさんの今日のおやつはクッキー10枚です。」と言います。

そして「そこにキツネさんがやってきました。○○ちゃん、キツネさん描いて~」
とお願いします。

それから「○○ちゃん、くまさんがクッキーを分けてくれるって言ってるよ。キツネさんはいくつもらえたかな?もらえた分、クッキーを取ってください。」と、問題を出します。

想像力も養われますし、数をイメージと視覚の両方で捉えられます。

お子さまが慣れてきたら、お話を全部作ってもらって、ママパパが聞き役になると良いでしょう。

理想は”遊びながら”計算力を鍛えること

「計算」が遊びの中に組み込まれていると、お勉強感がなく計算演習ができます。
お子さまが小さい場合は、簡単なトランプ遊びで数の概念を育ててあげると良いでしょう。
例えば「数が多い方が勝ち」の「せんそう」などで(手札を出して数の多い方が勝ち)、瞬間的に数の大小を識別する練習をしてみてはいかがでしょうか。

また神経衰弱はワーキングメモリ(短期記憶)を伸ばす効果が高いです。
ワーキングメモリを鍛えることで、算数の文章題に強くなります。出てきた数値や条件を整理しながら、問題に取り組めるようになります。

日常的に遊べる知育玩具でも、計算力トレーニングができるものがたくさんあります。
おもちゃに触りながら計算する、数を視覚化することで、計算が速く、正確にできるようになります。四則計算の答えが出る過程を理解することで論理的思考力も育ちます。
多くのママパパ、大手塾講師から支持されている「計算力を鍛えるベストセラー知育玩具」をご紹介いたします。

くもんの玉そろばん


商品名:くもんの玉そろばん120 WC-21
販売元:くもん出版(KUMON PUBLISHING)

対象年齢3歳~。
青と赤の玉を自由に動かして、120までの数をマスターしよう!差し替えられる数シートを使って、数量感覚や助数詞の学習ができます。
数の大小、割合を視覚と触覚を使って、感覚的に身につけることができます。幼児期に「算数の基礎力」が伸ばせるロングセラー知育玩具。

算数アクティビティセット キューブ ブロック


商品名: MathLinkシリーズ 算数アクティビティセット キューブ ブロック 115個入り
販売元:ラーニングリソーシズ (Learning Resources)

対象年齢4歳~。
全面ジョイント可能なカラフルブロックで自由に遊ぶことで、数量感覚を養い、四則計算のトレーニングができます。
ブロック遊び、アクティビティカードを使った課題に取り組むことで「算数力」が伸びていきます。数の大小、たし算、ひき算、かけ算、わり算、10進法、分数、面積、体積・・・算数に必要とされる知識と能力を遊びながら習得できます。

立体4目並べ


商品名:平和工業(Heiwa Kougyou) 立体4目並べ
販売元:平和工業(Heiwa Kougyou)

対象年齢6歳~。
数の概念と空間認識力を鍛えるゲーム。
先手と後手を決め、順番に球を1個ずつ棒に差し込み自分の色の球が縦・横・斜め、いずれかに4個並べば勝ちです。
自分の球の数と位置をさまざまな角度から見る、相手の次の動きを読み「球の置き方をシミュレーション」する、ことで想像力と論理的思考力も高められます。

コヨーテ


商品名:ニューゲームズオーダー コヨーテ 日本語版
販売元:ニューゲームズオーダー(New Games Order)

対象年齢10歳~。
四則計算の暗算トレーニングにおすすめ。コミュニケーション能力と洞察力も磨けます。小さなお子さまはママパパや、お兄さん、お姉さんと組むと良いでしょう。

持ち札を自分のおでこの前に掲げ、他のプレイヤーから見えるようにします。自分には持ち札の数字はわかりません。他プレイヤーのカードの数字から、全員のカードの数の合計を予想します。
そしてその数よりも小さいと予測できる数字を、プレイヤーが順番に言っていきます。前のプレイヤーが言った数字が合計値を超えていると思ったら「コヨーテ!」と言います。

掛け声があったら、全員のカードを見せ合い答え合わせ。
前のプレイヤーの数字が合計値を下回っていたら、「コヨーテ!」と言った人の負けです。
その逆であれば、前のプレイヤーが負けとなります。

計算力アップトレーニングで身につく力

計算ドリル、トランプ遊び、知育玩具などで計算力アップトレーニングを反復して行うことは、全教科の成績アップに直結する以下の能力を育みます。

・集中力
たくさんの問題を解かせようと漫然とドリルをやらせるのは非効率。
短時間でも良いので集中して計算問題に取り組む習慣をつけたいですね。
・ワーキングメモリ
特に加減乗除が混ざった計算は、「情報を一時的に記憶しながら、それを用いて作業を行う能力」を高めます。
・暗算力
そろばん玉、知育玩具、お金などで数字を視覚化することで、計算を頭の中でイメージしながらできるようになります。
数年間継続してそろばんを習ったことのある人が、2桁以上の四則計算を暗算でできるのは脳内にそろばんがあり、それを使うことができるからです。
・論理的思考力
計算力が高められることで工夫をして、最短で簡潔に解答が出せるようになります。この工夫をするには、数量感覚と「計算の決まり」を知識として持っていなければなりません。

例えば
75×99と言う計算問題を見て、ひっ算で75×99を解こうとすると面倒くささを感じますよね。
しかし工夫をして計算することに慣れていれば
75×(100-1)=7500-75=7425
と簡単に解くことができます。

工夫が苦手なお子さまには「工夫して計算する問題」に繰り返し触れさせてあげましょう。計算法則やテクニックを覚えることでひらめき力も養われます。

計算力は”褒めて”伸ばす

算力をアップさせるには反復練習が欠かせません。計算の反復学習を継続するコツは「子どもの集中力が続く時間内で、適度な難易度の問題に取り組ませる」ことです。ダラダラと長時間、決められた量が終わるまで机にしばりつけることは避けたいですね。「計算」自体に苦手意識を持たせてしまいます。

先にも述べた通り、子どもの学習意欲を高めるのはママパパの褒め言葉です。
計算間違いが多い、計算速度がイマイチで褒めるところがない・・・と言う場合でも「褒めるところ」を見つけて、褒めましょう。
静かに座っていられた、数字がきれいに書けているなど、良い点を探して「頑張ったね!」「良くできたね!」と声がけすることで、子どもは計算にポジティブなイメージを持つことができます。

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この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。