2022年01月10日 公開

【習字・書道・書写の違い】字がきれいになるのはどれ?知育効果とおすすめポイント

子どもの習い事の定番「習字・書道・書写」。それぞれの違いについてご存じでしょうか?字が上手くなるだけではなく、地頭が良くなる「習字・書道・書写」。月謝がリーズナブルなことでも知られています。「習字・書道・書写」を習うメリット、身につく能力、知育効果を高めるコツなどをご紹介いたします。

字をきれいに書ける人は良い印象を与えます。
真面目、誠実、賢そう、仕事ができそう・・・整った字形は、その人の人柄や能力にまで、良いイメージを抱かせます。

小学校入学以降は、「手書きの文字」を見られる機会が多いです。
ノート、テストの記名、作文、黒板に意見や解答を書く・・・毎日の生活で字が上手であることは、自信につながりますし、周りにも好印象も与えてメリットが多いです。

子どもの時に「字を正しく、美しく書く習慣をつける」ことは、人生の財産になります。

文字を手書きのする機会が減った現代でも、「習字教室」、「書道教室」、「書写教室」は子どもの習い事の定番です。
人気のある「習字・書道・書写」ですが、それぞれ違いはあるのでしょうか?
それとも呼称が違うだけで、習う内容は一緒なのでしょうか?
どれも「字を正しく、美しく書く」ことが目的で、明確な違いはなさそうな気もします。

この記事では、習字・書道・書写の違い」、それぞれで身につく力、オンラインで習う場合などについてご紹介いたします。

習字・書道・書写の違い

意味学ぶ内容
習字主に筆で、文字の書き方を習うこと。硬筆の書き方も含まれます。
筆順、「とめ、はね、はらい」、字形バランスなどを見ながら、手本通りに書きます。

幼児、小学生の習い事としてもポピュラー。
書道筆を使って字を書く芸術。またそれを習うこと。文字で書く人の個性や感情を表す芸術表現です。
高校の芸術科の選択必修化科目。
こちらも「○○書道教室」のように、幼児、小学生の習い事の定番。

流派や会派が多くあり、書く文字、書体の特徴が違います。
「万人に認められる美しい書体を目指す。」
「型にはまらず、個性を生かした芸術系の文字を書く。」
など、さまざま。

お子さまの個性、身につけさせたい力を考えて選ぶと良いでしょう。
書写書き写すこと。毛筆、硬筆を使って文字を正しく、きれいに書き写します。
小学校、中学校の国語科で学ぶ、必修科目でもあります。

習字と書道は似ていますが、区別としては「習字は習い事」、「書写は小中学校の必修科目」という分け方となります。
習字≒書道とも言えます。

習い事としての書写は、習字や書道と比べて見かける率は低いです。
某大手教育サービス会社の書写教室は全国展開しているので、お住いの地域でもあるかもしれません。

習字・書道・書写は何歳から習える?

幼稚園年長、早くても年中から、生徒を募集している教室が一般的。4歳くらいから習い始めることができそうですね。
基本的に「静かに座っていられるお子さま」であれば受講可能。
教室が指定している年齢よりも幼い場合でも、面談後に受け入れてもらえることも多いので、まずは教室に問い合わせしてみましょう。

習字・書道・書写を習う場合、月謝の相場は?

週1回、月額3,000円台~7,000円台が相場です。
5,000円台~6,000円台で月謝を設定している教室が多いですね。
塾、英会話、水泳など、他の習い事と比べるとリーズナブルな料金設定と言えるでしょう。筆、硯、墨池、文鎮などの道具一式も5,000円以内で揃えられます。

習字・書道・書写教室の月謝例は以下の通り。

【日本習字教育財団認定】個人経営の習字教室
個人経営の書道教室大手教育サービス会社経営の書写教室
対象年齢幼児・小学生・中学生幼児~高校生小学6年生以下
入会金(税込)1,000円なし3,500円
会費(税込)12カ月 6,900円書誌代(税込500円/月)年2回に認定費用300円(1回につき)
月謝・週1回(税込)3,800円・幼年の部(幼稚園生~小学1年生) 2,500円

・学生の部(小学2年生~高校3年生) 4,000円


・かきかたor毛筆(どちらか1教科):3,300円

・かきかたと毛筆(2教科):4,950円

習字の知育効果とおすすめポイント

【習字の知育効果】

字が正しく、美しく書けるようになるのはもちろんのこと、集中力、忍耐力、巧緻性が身につきます。
正しい筆順でゆっくり書くので、文字を丁寧に書く習慣がつきます。
姿勢も良くなります。

また美しく見える美文字バランスが脳と手先に記憶されるので、どの文字を書いてもきれいに書けるようになります。習字を習っている人は、走り書きをしても字形が整っていることが多いです。

【おすすめポイント】

1.落ち着きがないお子さまも、習字をやることで情緒が安定する時間が生まれます。
2.見た形を正しく捉える訓練ができます。
3.記名、板書写しが早くきれいに書けるので、学習効率がアップ。

書道の知育効果とおすすめポイント

【書道の知育効果】

整った、美しい字が書けるようになり、集中力、忍耐力、巧緻性、表現力が育まれます。
正しい字を書きつつも、その人の「表現力を発揮できる」のが書道の楽しさのひとつ。

【おすすめポイント】

1.流派や会派によって学べる文字、書体が違うので、好みに合わせて選べます。
2.情緒を安定させ、自己肯定感が高める効果があります。
3.文字を通して自己表現力がアップ。

書写の知育効果とおすすめポイント

【書写の知育効果】

お手本に忠実に写して、正しい字形を頭と手先に覚えこませる書写。
誰もが認めるきれいな字の書き方を「型」として身につけます。
集中力、忍耐力、巧緻性、観察力が鍛えられます。

【おすすめポイント】
1.学校の書写の授業でも集中力を発揮しやすくなります。
2.ノートをきれいな字で素早く書けるので、学習効率が上がります。
3.お手本を忠実に書くことの繰り返しで、字形が整います

習字・書道・書写を習うと地頭が良くなる!情緒安定効果も


習字・書道・書写は、脳の司令塔とも言われる脳の前頭前野を活性化させます。前頭前野は集中力、判断力、記憶力、創造力など、いわゆる「地頭の良さ」につながる能力を支配しています。

また感情のコントロールも行っています。子どもは前頭前野が未発達なため、感情爆発(癇癪)を起こしがちです。
習字・書道・書写に継続して取り組むことで、脳がリラックス状態になり、情緒も安定します。

どれが上達が早い?字が上手くなるのは?

結論から申し上げますと、習字・書道・書写のどれを習っても字は上手くなります。また3つとも正しい姿勢、礼儀作法が習得できます。

強いて言えば、

習字、書写=誰からも認められる整った字形が身につく。

書道=流派、会派ごとの特色のある美しい文字が書ける。芸術要素も求めるならおすすめ。

という違いがあります。

習字・書道・書写はオンラインでも習える!

2020年のコロナ禍以降、学習塾、英会話、ダンスなどさまざまな習い事がオンラインで受講できるようになりました。
先生の書き方、アドバイスを元に練習する「習字・書道・書写」も、オンラインで習うことも可能です。
月謝は3,000円台~6,000円前後の教室が一般的。

オンラインならではのメリットもあります。

・送迎不要

・ご家庭のスケジュールに合わせて受講時間が決められる。

・先生の手元をズームで確認できる。

・練習したい箇所はリピートして確認できる。

・マンツーマンレッスンまたは少人数レッスン
など・・・

楽しく続けるコツは「見る、褒める」


小学校低学年までのお子さまは特に、「ママパパが見守る、褒めて認める」ことで学習意欲と効果が高まります。

レッスンの内容、感想を子どもに聞く、持ち帰った作品を見て、褒める、作品を家の中で飾る、など「親が興味を持ち、成果を認める」姿勢を見せることが、「習字・書道・書写」を継続するコツです。

なかなか上達しない、級が上がらない場合も、焦る必要はありません。お子さまが集中して楽しめているなら、「字の上達」以外の知育効果が必ずあります。
小学3年生以降から、字形が整っていく子が多いです。

習字・書道・書写はマイペースで頑張れる習い事

集中力を高め、自分と向き合う習字・書道・書写は、人と比べず「自分のペース」で頑張れる習い事。
ママパパも勉強系、スポーツ系の習い事に比べて、他の子との比較、競争で心をざわつかせることが少ないのではないしょうか?
30分以上静かに過ごすことは、幼児、低学年児にとってかなり忍耐力が必要です。ぜひ1レッスンごとの頑張り、進歩を認めて褒めてあげましょう。級・段の上がるスピードもアップするかもしれません。

「文字を美しく書く」ことは、心を鎮めて集中力を高めます。自分の書こうとする文字の形状を、注意深く見ることは観察力を伸ばすだけではなく、「習字(または書道・書写)以外」とは関係ない”雑念”をなくします。
心を無にして集中する感覚を身につけることは、勉強(受験、就職対策含む)の効率アップにも直結!「字の上達+地頭力アップ」を目指すなら、習字・書道・書写を習ってみてはいかがでしょうか。

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この記事のライター

AOTANAOAO
AOTANAOAO

2015年よりライターと鞄・アパレル雑貨メーカーのWEBモデルの仕事をしています。Chiik!!では幼稚園入試、英語学童、インターナショナルスクール、親子で作れる知育玩具などの記事を執筆。 教育・健康・レジャー・ファッションなど、「日常生活がより豊かに楽しく送れる」ような情報記事を書いております。