2021年05月06日 公開

体と心を鍛える!子どもの習い事に空手がおすすめな理由とは?

子どもの習い事の中でも人気がある空手。この記事では、子どもが空手を習うことのメリットやデメリット、どんな内容かなどを解説します。


2021年の東京オリンピックで正式種目となった空手。子どもの習い事の中でも人気があり、気になっている方も多いのではないでしょうか。この記事では、子どもが空手を習うことのメリットやデメリット、どんな内容かなど解説します。

これから子どもに空手を習わせるかどうか、迷っている方はぜひ参考にしてみてください。筆者の子どもも空手を習っているので、その経験もご紹介します。

習い事の空手とは?


空手をはじめるときは、まずは近くの道場を訪れてみるとよいでしょう。道場の雰囲気や指導者の人柄など、子どもに合うかがポイントになります。そこで気になるのが、稽古内容や空手の種類、流派、できるようになる年齢などではないでしょうか。

空手の稽古ではどんなことをしているの?

空手の習い事の稽古は、約60分ほどです。まず「準備運動」をしたあとで、「基本」「形(かた)」「組手」の3つの練習があります。
「基本」とは「立ち方・構え・突き・払い・受け・蹴り」などの動作です。「形」や「組手」のベースとなる動きなので必ず毎回の稽古で練習します。

「形」とは

「形」は「基本」を組み合わせた技です。試合では一人で技を展開し、精度、力強さ、美しさを競います。「基本」の動作がしっかりできていないと「形」に力が入らず、正しく美しい技にはなりません。
年に数回ある審査の基準では、級や段ごとに習得するべき「形」が決まっており、難易度も高くなっていきます。

「組手」とは

個人技の「型」に対し、「組手」は一対一の相手と戦う競技です。おおまかなルールはお互いが技を出し合い、相手の急所の寸前で突き技や蹴りを正しくきめます。組手で勝つためには、攻撃と受けの練習を繰り返しすることが大事です。

空手の種類や流派とは?


空手には種類と流派があります。
・相手と接触してはいけない寸止め空手の「伝統派空手」
・相手と接触攻撃ありの「フルコンタクト空手」

寸止め空手の「伝統派空手」には多くの流派が存在します。代表的なのは「松濤館流(しょうとうかんりゅう)」「剛柔流(ごうじゅうりゅう)」「糸東流(しとうりゅう)」「和道流(わどうりゅう)」の4つの流派です。

「伝統派空手」は2021年のオリンピック競技にもなっており、安全性を重視した寸止めルールで技を直接当てはいけません。しかし、攻撃が当たってしまうこともあり、激しい競技であることに変わりはないでしょう。

「フルコンタクト空手」の流派は、「極真会館(きょくしんかいかん)」「正道会館(せいどうかいかん)」「芦原会館(あしはらかいかん)」「士道会館(しどうかいかん)」などがあります。フルコンタクト空手は実践空手とも呼ばれ、相手に技を出しダメージを与える競技です。
道場ごとに流派が違うので、まずは近くの道場の流派を確認するとよいでしょう。

何歳から通えるの?

子どもの習い事の空手は、3~4歳ごろから始められます。道場によって異なるので確認してみましょう。筆者の子どもは小1から通い始めましたが、もっと小さいうちから始める子もたくさんいます。

しかし、小さいころから始めたらその分上達するとは限りません。しっかり動きを覚えられるようになってから空手を始めても、決して遅くはないでしょう。

気になる月謝・稽古の頻度は?

いざ子どもに空手を習わせようとなったとき、月謝などかかる費用や稽古回数はママパパにとって、気になるポイントです。

費用はどれくらいかかる?

空手の月謝は約3,000円~8,000円ほどです。稽古場所によって差が出ることが多く、学校の体育館や公民館などの公共施設で教えていると、比較的月謝が安いケースがあります。

道場を構えていたり、スポーツジムなどで教えていたりしている場合は、月謝が高めの傾向です。実際に筆者の子どもが通っている道場は、公共施設を借りて稽古を行っており、月謝は3,000円です。

また、空手には年に数回昇級・段審査があり、審査を受けるには審査料がその都度かかります。試合に参加する場合は、参加料が必要です。その他スポーツ保険への加入料、胴着や防具の費用など月謝以外にも費用がかかります。

稽古の頻度はどれくらい?

空手の稽古の回数は週1回から5回あるところが多いです。筆者の子どもは、個人の判断で稽古の回数を決められる道場に、週4回ほど通っています。また、道場によっては昇級・段審査や試合の前などは、特別稽古が追加されることも。

稽古回数が多いと、他の習い事や予定との兼ね合いを考慮したり、体力面等で負担になることもあるので、家庭に合った道場を探すとよいかもしれませんね。

空手の習い事の5つのメリット


子どもの習い事の中で、男の子だけでなく女の子にも人気の空手。ただ、空手をしたことのないママパパには「なぜ人気なの?」「空手を習うと、どんな効果があるの?」とわからないことも多いのではないでしょうか。人気の理由は、空手をすることで得られるメリットにあるようです。早速確認していきましょう。

礼儀作法が身につく

空手は、礼儀礼節を重んじる武道です。どの空手道場でも必ず、稽古を入るときと終わりに礼をして、相手を尊重する気持ちを表します。

また、師範や先輩への挨拶の仕方、返事の仕方、正座の仕方、話の聞き方などの教えを通して、「周りの人に感謝する」「大きな声で挨拶をする」「礼儀正しくする」といった心得を学びます。小さい頃から学ぶことによって、日常生活において大切な礼儀作法を身に着けられるのです。

体幹が鍛えられる

空手は、体幹が鍛えられるスポーツです。体幹とは、体の胴体の軸をさしていて、あらゆる動作の基礎となる部分です。空手は体幹がしっかりしていないと、蹴りや突きなどの動作がぶれてしまい、うまく技をきめることができません。

空手の練習をしっかり積み重ねることで、自然と体幹が鍛えられていくのです。体幹が強くなることで、体力や運動能力の向上が期待できるのは大きなメリットと言えます。

精神面が鍛えられる

空手は個人競技です。仲間と共に相手と対戦することはないので、チームワークを身に着けることは難しいかもしれません。しかし、仲間と一緒に稽古することで切磋琢磨し、精神的にも強くなります。

さらに、空手の道場では「道場訓」というものがあり、精神的な心得を教えています。筆者の子どもが通う道場で唱和している、「道場訓」をご紹介します。

道場訓一、人格完成に努むること
一、誠の道を守ること
一、努力の精神を養うこと
一、礼儀を重んずること
一、血気の勇を戒むること

道場訓は道場によって違うこともありますが、具体的には「何事にも動じない強い意志を持つこと」を掲げています。このように心を鍛えることによって、精神面も強くなっていくと考えられています。

集中力がつく

空手は集中力が必要なスポーツです。
集中していないと、

・バランスが崩れて技が上手くできない
・相手の動きを見逃して隙を突かれてしまう
・怪我につながる恐れがある

などが考えられます。
このように空手をするときは集中力が欠かせないため、練習していくうちに自然と身につくようになります。

自信がつく

空手は、個人の技を極める競技です。年に数回、昇級・段審査があり、空手技術や武道を通した心の成長などを審査します。年齢や体の大きさ、力の強さに左右されることなく、努力次第で結果が出せるようになるのです。級ごとに帯の色も変わり、自分の力の成長を実感できるので、自信に繋がっていきます。

空手を習うときのデメリットは?

空手で強くなると、「乱暴になったりするのではないか」と心配する声も聞こえるかもしれません。しかし、強くなることは乱暴になるという意味ではありません。

本当に体も心も強い人とは、人に優しくすることができる人です。強くなるためにたくさんの稽古を重ねる必要がありますが、デメリットも出てくる場合があります。

ケガをすることもある

空手のデメリットは、怪我をしてしまう可能性があることです。特に、フルコンタクト空手での組手では、技を受けて怪我をすることもあるかもしれません。怪我をしないためにも、普段から集中してしっかり訓練する必要があります。

週に数回通うと負担が多くなる

空手の稽古回数は道場によって変わりますが、週に数回行うことが多いです。空手は基本となる動作を何度も繰り返して技を習得していきます。週に何回も稽古を重ねることで、上達が早くなる可能性もあるかもしれません。しかし稽古回数が多くなると、送迎が必要な場合はママパパの負担になる可能性もあります。

空手で心身ともに強くなろう!

体と心も鍛えて強くなれる空手。厳しいイメージですが、他の習い事では学べないようなたくさんのメリットがあります。

・礼儀作法が身につく
・体幹が鍛えられる
・精神面が鍛えられる
・集中力がつく
・自信がつく

空手に興味がある方はお子さんと一緒に、ぜひ近くの道場にいってみてはいかがでしょうか。

<参考文献>
「知ってる?空手道」著:町田直和(ベースボール・マガジン社)

「試合で勝てる!小学生の空手 上達のコツ50」
全日本空手道連名ナショナルチーム監督 香川政夫監修・全日本空手道連名監修協力(メイツ出版)

\ 手軽な親子のふれあい時間を提案中 /

この記事のライター

KAORI.Y
KAORI.Y

関東在住。男子2人(10歳、5歳)のアラフォーママ。元旅行会社勤務。お得な旅行プランを探すのが得意。ビーチリゾートと世界遺産が好き。