澄み渡る青い空。もくもくと広がる白い入道雲。緑の木々の梢を揺らして吹きぬけるさわやかな風。そして、遠く近くに響くのはセミ大合唱……。夏の風物詩と言えば、やはりセミですよね。今回は、セミたちをテーマにしたオススメの絵本を5冊、ご紹介します。
ちいさなタマゴから産まれたのは? 感動の写真絵本
著者 :(写真)新開孝、(構成・文)小杉みのり
出版社 :岩崎書店
その間セミたちは何を食べ、どんなふうに過ごしているのでしょうか?
意外に知られていないセミの生態が、迫力のある大きな写真と分かりやすい文体で綴られています。
木の幹に産み付けられたちいさなタマゴが成長していく姿は、まさに圧巻。
命の神秘に迫った、感動の写真絵本です。
えっ、そうなの!? セミって、あの虫の仲間?
著者 :海野和男
出版社 :新日本出版社
言われてみれば、あの「ツン!」と尖った針のような口はよく似ていますね。
知られざるセミの生態が、ギュッとたくさん詰まったワクワク図鑑です。
心が熱くなる、ひと夏の友情物語
著者 :中島宏幸
出版社 :ポプラ社
主人公のけんたくんとセミとの掛け合いが、まるで漫才のように楽しいのです。
でも、切なくさせるシーンも盛り込まれていて、思わずほろりとさせられてしまいます。
別れの時、ひとりと一匹の間で交わされる約束とは……?
心が熱くなる、ひと夏の友情物語。勇気をくれる素敵な絵本です。
相手を思いやる「優しさ」があふれる絵本
著者 :ふくざわゆみこ
出版社 :福音館書店
ふたりはモグラくんのお家で仲良く暮らしはじめます。
やがて季節は廻り、ある日、セミのこくんの背中にひびが入って……。
モグラくんとセミのこくんの出会いと別れを描いた、切なくも温かい友情の物語です。
「生きてるって、うれしいな!」喜びにあふれた絵本
著者 :工藤 ノリコ(作・絵)
出版社 :教育画劇
「セミくん、いよいよ今夜です」
はてさて、いったい何が起こるのでしょうか?
思わずにんまりと頬がゆるんでしまう、セミくんの快適な地中ライフも必見です。
生きる喜びにあふれた、さわやかな感動を呼ぶオススメの絵本です。
ひと夏の出会いと別れと成長の物語を、ぜひお子さまと!
でも、セミたちに残された時間はごくわずかです。ひと夏で消えてしまう儚い命。
だからこそ、セミたちの歌声は、力強く高らかに空へと響くのでしょう。
夏のひととき、生命力にあふれたセミたちの物語を、ぜひお子さまとご一緒に楽しんでくださいね。