子育ての方法は国や文化によってさまざまです。同じように、育児にまつわる制度や習慣にも 地域や人々の特色が色濃く出ます。イギリスでの子育てはどんな感じ?育休制度や学校は? イギリス在住の日本人のお母さんたちから、イギリスでの子育ての良いところを聞いてみました。
1、ベビーカーで何処でも行ける!
たとえば、地下鉄や2階建てバスが縦横無尽に走り回るロンドン。お母さんたちはみんなベビーカーにお子さんを乗せたまま乗車します。満員電車でも文句を言う人はいません。
特に地下鉄では、日本のようにエレベーターなどの設備が整っていない駅がほとんど。エスカレーターすらない場所もあります。もちろん駅員さんを呼べば手伝ってくれますが、その前に必ず誰かが手を差し伸べてくれます。
レストランやその他のお店でも、ベビーカーのままの入店が可能。まさに、 赤ちゃん連れに優しい社会なのです。
2、お母さんを助ける仕組みがたくさん
働き方にバリエーションが多いのもイギリスの特徴。会社では、フルタイム勤務の人とパートタイム(アルバイトではなく時短勤務のこと)勤務の人が職務や役職に関係なく一緒に働いています。また、育休を取っている人がいる場合、その期間だけ新しく人を雇い入れることが当たり前です。
もちろん育休制度も充実しており、取得率も高め。最近では、この期間をお父さんだけでなく、お祖父ちゃんお祖母ちゃんにまで適用することができるようになりました。働きたい人が働ける、自分の働きたい形を選ぶことができる制度が出来上がっているようです。
3、学校編:授業や宿題も個性重視
宿題も自分で考えてまとめたり、調べものをしたりするようなものが多いそう。ただ、多くの場合でお父さんお母さんのサポートが必要になるので、その点は日本より大変かも?
4、学校編:多様性を学ぶ
また、差別の対象になりやすい宗教や人種は授業でも積極的に取り上げます。ここでもみんなで考えたり調べたりしながら、他の人を尊重することを学んでいきます。こうした事柄は日本の学校では余り大きく取り上げないので、 イギリスでのメリットと感じているお母さんが多いようです。
5、遊び場は大きな公園
ただイギリスでは、11歳以下のお子さんの外出には親の同伴が義務付けられています。全ての送り迎えはもちろん、お友達と遊びに行くのにも付いていかなければなりません。安全のためとはいえ、時には負担になることもあるようです。
番外編:日本の教育でいいなと思うこと
運動会や文化祭といった学校行事
一方、イギリスの学校は日本に比べ、あまり行事に力を入れないようです。小学校の運動会や文化祭ではお母さんたちにセッティングを任されるため、お子さんたちもそこまで熱狂しないそうです。
部活があること
子どもはイギリスで育てたい! 7つの理由――住んでわかった。子育てと教育から見える日本へのヒント : 浅見 実花 : 本 : Amazon
著者:浅見実花
出版:祥伝社