イタリアでの初の女性医師でもあったマリア・モンテッソーリが約100年も前に確立した教育法、「モンテッソーリ教育」。世界の名だたる起業家が受けていたということで今世界中から注目されているモンテッソーリ教育の歴史を世界に広まった経緯や日本での受け入れられ方含めてご紹介します。
医師でもあり、教育者でもあるマリア・モンテッソーリ
大学卒業後、障害児の治療のための教育に携わり、大きな成果をあげました。
一例として、精神病院のこどもたちを観察し、独自の教育法で、知的水準を上げることに成功した功績が挙げられます。
その教育法は現在までにさまざまな効果を実証し、今では世界中でこの教育法が注目されています。マリアの考案したこの教育法は、「子どもが自らを成長させ、発達していく力を助け、上手に促す環境を整えていくこと」をベースに考えられています。
モンテッソーリ教育を施す施設「子どもの家」
それぞれの子どもたちみんなに訪れる「敏感期」に適応した教材・教具をそろえ、また、子どもたち自らが発達する力である「自己教育力」を育て、「自分1人で考え、解決することは楽しい!」と思えるように大人が導く。
そういった指導を徹底した、教員育成がおこなわれています。
日本でのモンテッソーリ教育の広まりと発展
モンテッソーリ教育と聞くと、「お受験対策」といった英才教育を思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん子どもたちの自主性や知的好奇心を育むといったことに変わりはありませんが、実際には、このモンテッソーリ教育は各家庭でも実践することのできる、発達障がいを持っていたり、十分な教育をうけることができない貧困家庭での教育法として発展してきたものです。
日本でモンテッソーリ教育を受けるには
従来の教育法である暗記という手法ではなく、実際に感じた感覚で身につけていく、といったことが重要視されています。
モンテッソーリ教育の理解を深めるおすすめの本
著者 :国際モンテッソーリ教育101年実行委員会(編)
出版社 :てらいんく
漢字に読み仮名がふってあり、小学生でも読むことのできる「マリア・モンテッソーリ」の伝記です。
イタリアで女性初となる医師になったマリアが、大変な努力をして脳の病気や障がい児の治療教育を研究し続け、学校を作ったり、子どもの家を設立した様子が描かれています。ここからモンテッソーリ教育は世界に広まります。途中2回の世界大戦が起こり、ヨーロッパからインドへ渡ったマリアはインドでも子どもの家を作ります。
「世界が平和になるための教育」とは何かを考えさせられる一冊でもあります。