赤ちゃんにはカラフルで視覚に訴えるイラスト、3歳くらいまでの子どもにはかわいらしいアニメ調のイラスト、6歳くらいまでの子どもには味わいのある情緒あふれるイラストと、イラストにスポットを当てて、年齢別に楽しめる、冬に読みたい日本昔ばなしの絵本を4冊ご紹介します。
0歳から楽しめる『いっすんぼうし』
著者 :水端 せり(脚色・構成)/長野 まりえ(絵)/あや 秀夫(文)
出版社 :永岡書店
子どもを授けてほしいと毎日神様に祈っていた夫婦の間に生まれたのは、小さくてかわいい指サイズの男の子「いっすんぼうし」。成長したいっすんぼうしは、都に向かいますが……。
人気がある日本昔ばなしのひとつ「いっすんぼうし」。
指先サイズのかわいいい主人公・いっすんぼうしが大活躍する物語です。
鮮やかな色使いのはっきりしたイラストは見やすく、文章もシンプルで文字数も抑えられているため、まだ集中していられる時間が短い月齢の低い赤ちゃんにはピッタリな一冊です。
ママバッグに入れておけるコンパクトなサイズの絵本なので、お出かけのとき持って行くと便利ですよ。
1~3歳頃にオススメ『つるのおんがえし』
著者 :水端 せり(脚色・構成)/宮尾 岳(絵)/あや 秀夫(文)
出版社 :永岡書店
冬のある日。貧しくても一生懸命働く若者が矢が刺さった鶴を助けてあげました。すると数日後、ひとりの美しい娘が、若者を訪ねてきたのです……。
恩返しをする日本昔ばなしの代表的な物語である「つるのおんがえし」。
鶴が人間の娘に変化して恩返しをするファンタジーテイストのストーリーが、小さなお子さま好みのかわいらしいアニメ調のイラストで描かれています。
鳥や動物に親しみを持ちはじめる3歳くらいまでの読み聞かせに、オススメの一冊です。
1~3歳頃までにオススメ『十二支のはなし 』
著者 : トマソン/沼田 かずみ
出版社 :ポプラ社
どうして干支に猫が入っていないのか?干支の由来がわかる、たのしい昔ばなしです。
ね、うし、とら……と、12匹もの動物が勢ぞろいする物語は、動物に親しみを持ちはじめる3歳くらいまでのお子さまの読み聞かせにピッタリ!
アニメのかわいらしい絵柄も、人気が高い理由のひとつです。
年末年始に読んであげれば、お子さまとの会話も弾みますね。
親子で楽しめるオススメの一冊です。
4~6歳頃にオススメ『かさじぞう』
著者 :文 瀬田 貞二,絵 赤羽 末吉
出版社 :福音館書店
ある年の大晦日、貧しいおじいさんはお正月に食べるお餅を買うために町に笠を売りに行きましたが、残念なことにまったく売れませんでした。仕方なく家に帰る途中、吹雪にあったおじいさんは野原で6人のお地蔵様に雪が降りかかっているのを見かけます。気の毒に思ったおじいさんは、持っていた笠を5つ、そして自分がかぶっていた笠を外してひとつ、それぞれお地蔵様にかけてあげましたが……。
6人のお地蔵様が恩返しをする、定番の昔ばなしです。
数多く絵本化されている「かさじぞう」の中で、今作は日本の伝統の和紙と扇面を使っていることが大きな特徴です。
昔ばなしにピッタリとあった、赤羽末吉さんが描く味わい深い墨を使ったイラストと、瀬田貞二さんが綴るあたたかい愛情を感じる文章で人気の高いこの作品。
大晦日の夜に、ぜひ親子で楽しみたい伝統の一冊です。