2017年03月06日 公開

世界にはばたける子を育てるために【2】得意なものに気づかせる

将来わが子の活躍の場を世界に広げられるよう、幼児期から英語教育に力を入れているご家庭も多いですよね。しかし、「世界で生きる」という視点に立ったとき、英語力以外に育ててあげたい力があります。今回は【得意なものに気づかせることの大切さ】について紹介します。

将来わが子の活躍の場を世界に広げられるよう、幼児期から英語教育に力を入れているご家庭も多いですよね。しかし、「世界で生きる」という視点に立ったとき、英語力以外に育ててあげたい力があります。今回は【得意なものに気づかせることの大切さ】について紹介します。

グローバル社会で生きるために英語力以外に大切な力

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筆者は4年ほど前、家族で西オーストラリア・パースに移住。子育てを通してこちらの教育環境に接している中で、日本ではあまり価値を置いていないけれど、価値観の異なる広い世界で生きるためには、必要な力があることに気づきました。

前回は「創造性を育むこと」について述べましたが、今回は「得意なものに気づくことの大切さ」についてご紹介します。

子どもの得意なことを見つけて褒める!

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こちらの小学校では、先生方はよく子どもに「~が得意だね」「~があなたの良いところね」と声をかけています。

多くの生徒を見ているのに、本当によく気がつくなと感心します。しかも、必ず言葉にしてその子の優れた面や得意なことを褒めるのです。

筆者の娘は、11歳の時にパースに来ました。日本では可もなく不可もなく……ごく普通の女の子という印象。絵を描くのが好きでしたが、小学校では特に褒められることもありませんでした。

けれどパースに来てすぐの頃、娘が絵を描くことが好きだと見抜いた先生は、「とても丁寧に絵を描く」と褒めてくれました。そのおかげで、英語に不慣れだった時期も、娘は自信を失わずに学校に通うことができました。

また、自主的に絵を勉強するようになり、今はその道の将来も考えはじめています。

こうして、自分の好きなことと得意分野に気づいたこと、そしてそれが認められたことで、わが子が生き生きと力を発揮していく姿を目の当たりにしたわけです。

なぜ「得意なことに気づく」ことが大切か?

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人はみな、それぞれ個性を持った人間です。誰もが「割と得意なこと」と、「あまり得意じゃないこと」を持っています。

自分の得意なことがわかっていれば、自信を失うことが減ります。

「自分はどんな分野で活躍できる人間か」を自覚することは、将来仕事を得る際にももちろん重要ですよね。特にオーストラリアのような実力重視の社会では、自信を持って自分の得意分野をアピールすることは、とても大切なのです。

「得意なことに気づかせる教育」は、個人のためだけでなく、社会全体にとっても有益だといえます。なぜなら、多様な分野の特技・スキルを持った人々が、それぞれ適切な場所で活躍することで、社会全体をより活性化させ、発展させていくことにつながるからです。

自分の得意なことを自覚している人ほど、どんな世界の中でも居場所を見つけ、生きやすくなるのではないでしょうか。

親がわが子にしてあげるべきことは……?

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親として幼児期のわが子に対してできることは、まず、「子どもがどんなことをするのが好きなのかを見つけること」ではないでしょうか?

それは、大人がすすめたり働きかけなくても、子ども自身が自然に夢中になり、没頭するようなこと。そういったことをまず認め、励ましてあげることが大切かもしれません。

小さい子の他愛ない遊びの中にも、「組み立てるのが上手」「色彩感覚が豊か」などの個性が垣間見えます。子どもの姿を素直な目で見守り、「~が好きなんだね」「~がよくできたね」と声をかけてあげることが、お子さまにとって最大のサポートになるのではないでしょうか。

その延長として、お子さまが強い興味を示した分野の習い事に通わせるといった、適切な機会をもうけてあげるとよいかもしれません。

最後に

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日本の子育てや教育の中では、どちらかといえば「ほかの子よりできないこと」がフォーカスされがち。「すべてが標準以上であること」をついつい求めがちですよね。

しかし、本当はどの子にも得意不得意があります。

「どの子にも必ず得意なものがある」と思えば、できないことや不得手なことばかりに感じた時にも、気持ちが楽になれそうな気がしませんか?

まずは得意な分野を認め、それを存分に伸ばしていくことの大切さも、もう少し認知されたなら……。親子共に、「自分が好きで、得意なことがある」とわかれば、他人と違うことを恐れず、自信を持ってどんな環境でも生きていくことができるのではないでしょうか。

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この記事のライター