子どもにとって身近な生き物である「アリ」。そんなアリが主人公の絵本を読んで、アリの世界を体験してみませんか。古典的な名作から、アリの生態がよく分かるもの、アリの気持ちになって冒険できるものなど、いろいろなアリの絵本を集めました。絵本を読んだあとは、アリを探しに外に出てみましょう。
ありの巣の様子がよくわかる絵本
著者 :たむら しげる
出版社 :ポプラ社
ある暑い日、ありはすいかをみつけます。巣に運ぼうとするのですが、ありにとってスイカは大きすぎてとても運べません。そこで小さくちぎって、みんなで少しずつ運ぶことに。
絵本にはありの巣のようすが細かく描かれており、見るたびに楽しい発見があるでしょう。
たくさんのありたちがみんなですいかを巣に運んでいく、そんな全員でやりとげる喜びやユーモアも取り入れていて、楽しみながら読める作品です。真っ赤なすいかも美味しそうに描かれており、夏に読むとすいかが食べたくなりますよ。
1歳くらいの子どもから楽しめる絵本
著者 :西村 敏雄
出版社 :白泉社
アリを乗せたバスがどこを走っていくのでしょうか?アリがみんなで赤いバスに乗り、出かけていくと山があったり森があったり。でも正体は…。ページをめくるたびに楽しい発見が待っています。対象年齢は1歳からで、アリのことがまだわからない年齢の子どもでも楽しめる絵本です。
乗り物好きな子どもや、生き物に興味を持ち始めた子どもにもおすすめです。
アリの生態がよくわかる写真の絵本
著者 :丸山宗利(文) 島田 拓、小松 貴(写真)
出版社 :あかね書房
写真をふんだんに使用した、図鑑のような絵本です。絵本ではアリの生態をたっぷりの写真とともに紹介しています。世界の珍しいアリ、女王アリの生活などのほか、アリが行列するしくみ、巣のなかで植物の種を発芽させないひみつ、アブラムシを育てる牧場などが登場します。
アリの生態をもっと知りたい子ども、生物に興味がある子どもに手に取って欲しい作品です。
人間の世界にまぎれこんたアリの冒険
著者 :C.V.オールズバーグ(作)村上春樹(訳)
出版社 :あすなろ書房
ワクワクドキドキしながら読み進めることができる、アリの目線で描いた冒険ストーリーです。
アリたちは女王さまのため、クリスタルを求めて冒険に出ます。しかし、そんななかで2ひきの「いけないアリ」が登場します。砂糖つぼに住み着くことにした2ひきのアリは、人間の世界でいろいろなハプニングにあいます。
子どもは「アリから見た人間のくらしはこんなふうに見えるんだ!」と興奮しながら読み進めるでしょう。読んでいくうちに、いつの間にかアリの気持ちになって人間の世界を体験できる、ワクワクドキドキできるお話です。
アリが登場する名作といえばこれ
著者 :蜂飼 耳(文) かわかみ たかこ(絵)
出版社 :岩崎書店
イソップ絵本の中でも最も有名な作品のひとつ「アリとキリギリス」。こちらの絵本は、詩人蜂飼耳氏による優しい語り口と、淡い色彩の絵が魅力です。
暑い日も一生懸命はたらくアリを見て、からかうキリギリス。それでもアリたちは働きつづけます。やがて寒い冬が来て、きりぎりすはどうなってしまうのでしょうか。
なまけて遊んでばかりいると、後でとんでもない思いをすることがわかる名作です。