デカルコマニーは、フランス語で「転写画」を意味します。紙に絵の具などを塗り、絵の具が乾く前に紙を2つ折りにしたり、別の紙を押しつけたりする描画技法のことです。1歳と6歳の子どもと一緒に、自宅でデカルコマニーをやってみました!
デカルコマニーに必要な道具
・絵の具
・紙(厚めの画用紙が理想的)
絵の具は手についても落としやすいよう、水性絵の具(水彩絵の具やアクリル絵の具)を使うのがおすすめです。
そのほか、必要に応じて次のようなものを用意しておくと便利です。
・絵の具を出すためのパレット
・手を拭くタオルやウェットティッシュ
・筆などの絵を描く道具
・水もしくは洗濯のり
・汚れ防止に使う古新聞紙やブルーシート
ちなみに筆者は、今回うっかり汚れ防止のシートを敷き忘れ、終わったあとのテーブルをきれいにするのが大変でした……。おうちで取り組む場合は汚したくない場所をカバーするのを忘れずに!
手や洋服も汚れる可能性があるので、親子ともに汚れても良い服に着替えてから挑戦しましょう。
デカルコマニーは、直接チューブから絵の具を出したり、指で描いたりすることができますが、筆などを使っても良いですね。また、水や洗濯のりに絵の具をといておくと、絵の具が伸びやすく、また広がりやすくなります。絵の具の節約にもなりますよ!
デカルコマニーの楽しみ方
2つ折りにする場合は、片面に絵を描き、白紙の面に写し取るというのが基本的な手法ですが、子どもが全面に絵を描きたいというのであれば、それでももちろん大丈夫です。子どもの自由な感性にまかせて描いていきましょう。
6歳の長女は、最初に筆者がやってみせるとすぐにデカルコマニーの技法を理解したようで、紙の半面に指先に絵の具をつけて描きはじめました。「絵の具の感触が気持ちいい!」と大喜びです。
画用紙の色の重なりを見て笑い、自分の絵の具のついた手を見て笑い、「ぴて(見て)!ぴて!」と絵の具のついた手を見せびらかしては笑い……と、とにかく楽しそうです。
次女はきれいに2つ折りにできず、少しゆがんでしまいましたが、これも「予測不能なアート」、デカルコマニーの楽しさだと思います。
思いもよらない柄を楽しむ
決まった形を描くのではなく、思うままに画用紙に色をのせ、イメージを広げていくことができるデカルコマニーは、子どもたちに「自由に表現することの楽しさ」を教えるのにぴったりです。
家庭で取り組むときのポイント
たとえば机や床にあらかじめ汚しても良いように新聞紙やブルーシートを敷いておく、汚れた手を拭けるようにウェットティッシュを用意しておく、絵の具の使い過ぎが気になる場合は、あらかじめ絵の具をパレットなどに出し、水や洗濯のりなどを混ぜて量を増やしておく、といった準備をしておくと、のびのびとデカルコマニーを楽しめます。
描き終わったら、紙にのっている絵の具の量が多い場合があるので、しっかりと乾かしたあとに飾ったり保存したりするようにしましょう。
親子で「偶然できる模様」を楽しもう!
紙を重ねたあと、どんな模様が出てくるのか、ワクワクしながら紙を開いていく瞬間は、デカルコマニーならではの楽しみです。
汚れても良い場所と服、画用紙と絵の具さえあればはじめられるので、家庭でも気軽に取り組むことができます。ぜひ家族皆でデカルコマニーを楽しんでみてくださいね。