お盆休みや年末年始などのまとまった休日。日本では、行楽地や大型施設に出かける子育て家族が多いでしょう。しかし、オーストラリアにはレジャー施設など、遊ぶ場所が多くありません。では、オージー子育て家族は休日をどんな風に過ごすのか?BBQやビーチにキャンプなど、美しい自然の中で開放感に浸り、リラックスする休日の様子をお伝えします。
オーストラリアの子育て家族は休日をどう過ごす?
一方、行楽地やレジャー施設に張り切って出かけてみたものの、混雑していたり、スケジュールがびっしりだったり……。お金をかけて行ったのに、子どもは疲れてぐずり、パパママも疲労困憊、というパターンも珍しくないのでは?
筆者の住むオーストラリア・パースでは、日本のような有料の豪華な娯楽施設が少ないです。連休は「ロング・ウィークエンド」と呼ばれ、子育て家族にとってはやはり貴重な休日ですが……。
では、オーストラリアの家庭は、どんな風に「わが子との休日」を過ごすのでしょうか?ポピュラーな3つの方法を紹介したいと思います。
家族が集まれば、最も手軽な楽しみはBBQ
こちらに住んでみて思うのは、BBQとは単なる「食事」ではなく、身近な人たちとともに過ごすための、最も手軽なアクティビティだということです。
パースでは、観光地として有名なキングス・パークから、国立公園、住宅地の公園に至るまで、あらゆるところにBBQの調理台があります。驚きなのは、誰でもいつでも、予約なしに無料で使用できること!遊具やベンチと同じような感覚です。スイッチ1つで点火でき、使い方も簡単。公共の設備として、清掃や燃料の補充などの維持管理が行なわれています。
休日には、食材を持った子ども連れがどこからともなくやってきて、BBQをはじめます。
子どもたちを遊具で遊ばせながら、大人たちはのんびりと屋外で食事を楽しむのが、オージー流。食べ物があれば、ほかには何もいりません。
Botanic Gardens and Parks Authority – Kings Park
散歩に出かけるように、ビーチへ
インド洋に面した都市パース。公共交通機関で行けるビーチもありますし、自家用車でのアクセスも便利。海岸に近い無料駐車場も豊富に用意されています。
驚くことに、ほとんどのビーチには、無料のシャワー(水)・更衣室・トイレが設置されており、誰でも気軽に安心して使用できます。休日にビーチを訪れると、小さい子どもを砂浜で遊ばせる家族連れをたくさん見かけます。
ビーチに飽きたら、近くの公園の芝生の上で一休み。お腹が空いたら持参した食べ物やカフェのテイクアウトをパクリ。
子どもたちは好きなだけ遊び、大人は時間を忘れてのんびりと過ごす……。これがオージー家族の休日のスタイルです。
Guide to Cottesloe Beach, Perth – Tourism Australia
キャンプで大自然を満喫する
【キャラバン・パーク】と呼ばれるキャンプ施設は、郊外の至るところにあり、トイレや温水シャワー、調理設備も整っているところが多いです。連休には、家族連れのキャンピングカーやテントでにぎわいます。
豊かな大自然の中では、ただのお茶も、焼いただけのソーセージも、なぜかいつもより美味しい!子どもが食べ物をこぼしても、イライラすることもありません。テントを立てたり荷物を運んだりするのはちょっと手間ですが、家族で協力するのもよい経験です。
「食べて寝る」という当たり前のことが、特別な体験になってしまうのがキャンプの魅力。オーストラリアの家族にとっては、自然の中でゆったりと過ごすことこそ、贅沢な「休日の過ごし方」です。
Caravan park accommodation Margaret River – Gracetown Caravan Park
おわりに
ですが次第に、こちらの人々は、休日に「何もせず、ただリラックスして過ごす」ことを大切にしているのだ、と理解しました。特に、美しい自然の中で開放感に浸ること。そのための設備が誰でも手軽に利用できるようになっていますし、自然を守ることについて人々の意識が高いと感じます。その点、オーストラリアの社会は素晴らしいな、と思います。
日本で日々忙しく過ごすパパママたちも、時にはオージー流の休日を味わってみてはいかがでしょうか。