英国や北欧で飲まれているエルダーフラワーコーディアル。最近では日本でもカフェなどで人気、注目を集めています。スウェーデンでは、エルダーフラワーをシロップに漬け込みエキスを抽出して、子どもと一緒に手作りする家庭も多いです。今回は子どもから大人まで、世代を問わず愛飲されているこの伝統ドリンクの作り方をご紹介します。
夏の訪れを告げるエルダーフラワー
スウェーデンでは、この花をシロップに漬けてエキスを抽出した「エルダーフラワーコーディアル」は、夏の定番ドリンク。子どもたちにも大人気であると同時に、大人にとっては幼少期の懐かしさを思い出すノスタルジックな飲み物でもあります。
年間を通してマーケットなどで購入できますが、6〜7月ごろは手作りする家庭も多いです。ここではエルダーフラワーを収穫するところから、コーディアルの作り方までご紹介します。
まずは、花の収穫から
エルダーフラワーの花粉に独特の香りが含まれているので、なるべく花粉を損なわないよう花を摘むのがポイント。そのため、お天気の良い、風のない日を選んで収穫するのがベストです。
用意するのは、園芸用はさみと収穫した花を入れる容器。それから、もしはじめて収穫するなら、植物辞典も用意しましょう。子どもたちと一緒に花の特徴を確認してから摘むのも楽しいものです。
収穫時には枝を固定してあげると、子どもでもはさみを入れやすくなります。収穫した花は下向きにせず、花粉が落ちぬよう、なるべく上を向けて容器に入れます。
「エルダーフラワーコーディアル」の材料と作り方
<材料>
・砂糖 850g
・水 1.5L
・クエン酸 30g
・レモン(ワックスが付いていないもの) 2個
<作り方>
1. エルダーフラワーの汚れを取り除く
2. 水を沸かし、沸騰したら砂糖を加えて溶かす
3. 砂糖が溶けたら、クエン酸を加える
4. 熱いうちに花と輪切りにしたレモンを加える
5. そのまま24〜48時間ほど置く
6. 網目の細かいザルまたは布巾で漉して完成
自家製エルダーフラワーコーディアルの楽しみ方
一般的な飲み方は、適量グラスやデカンタにとり、好みの味になるまで水を加えます。通常、市販されているコーディアルは4倍の水で割るように記載されていますが、今回の自家製コーディアルはコーディアルと水は、1:3の割合で美味しくいただけました。寒い時期にはお湯で割って飲むのも身体が温まります。
こちらではあまりみかけませんが、炭酸水で割ったり、白ワインに少し加えたり、お菓子作りの風味づけにも利用できます。
バリエーションも豊富!手軽に楽しめるコーディアル
同じ材料と作り方で、例えばミントやネトル、ラズベリーやブルーベリーなど他のハーブやフルーツでコーディアルを作ることもできます。マーケットでも、ブルーベリーやカシス、ラズベリー、リンゴンベリーなどのベリー系やルバーブなどのさまざまな種類のコーディアルが並んでいます。
フルーツを利用する場合は、砂糖が溶けた熱湯に入れた後、軽く煮出してから濾すと色鮮やかにできあがります。
自然の恵みが凝縮されたコーディアル、ぜひご家庭で作って飲んでお楽しみください。