2017年09月22日 公開
最近、多くの地域で待機児童の問題が深刻化しています。共働き家庭にとってはまさに死活問題。この問題を解決する救世主として注目されているのが「駅型保育園」です。では、駅型保育園とはどのような施設なのでしょうか?その魅力や実際の保育内容などをご紹介します。
最近、多くの地域で待機児童の問題が深刻化しています。共働き家庭にとってはまさに死活問題。この問題を解決する救世主として注目されているのが「駅型保育園」です。では、駅型保育園とはどのような施設なのでしょうか?その魅力や実際の保育内容などをご紹介します。
駅型保育園とは?
駅型保育園は、1994年に国が定めた「今後の子育てのための施策の基本的方向について(エンゼルプラン)」を受けてはじまりました。プランの目玉の一つが、駅ビルなどに設置された「駅型保育園」で、計画にともなって設立された財団がその経費の一部を助成するというモデル事業が実施されたのです。
このことをきっかけに、鉄道会社が中心となって駅型保育園の設置に取り組み、現在では都市部などで同様の施設が増えています。
駅型保育園の魅力とは?
駅型保育園といっても、認可園から認可外の施設まで運営形態はさまざまですが、駅型保育園ならではの共通の魅力についてご紹介します。
駅近だから通勤に便利!
駅型保育園は、その名の通り駅からすぐの場所にあることがほとんど。そのため通勤に便利なところが最大の魅力です。お子さまを保育園に送迎する時間の短縮にもなります。忙しい共働き家庭にとって、少しでも時間を節約できるのはうれしいですね。
働きやすさを考えた保育内容
駅型保育園には、早朝から夜遅くまで預かってくれる園や、登降園の際の持ち物ができるだけ少なくなるよう工夫している園などがたくさんあります。パパママの働きやすさを考えた保育を取り入れている園が多いのは魅力的ですね。
鉄道会社ごとに特色ある取り組みを行っているので、その内容をご紹介していきましょう。
駅型保育園の草分け「JR東日本グループ」
JR東日本グループは、1996年から「駅型保育園」の設置に取り組んでいる、草分け的企業です。駅型保育園以外にも、駅型学童や、子育て支援と高齢者福祉の複合施設の開設など、子育て支援のためのさまざまな取り組みを行っています。
JR東日本では「利用者を第一に考えたサービス」を大切にしています。延長保育の充実や子どもが長時間快適に過ごせる空間づくりなど、共働き家庭に優しい保育園を目指しています。
保育園はどこも駅から徒歩5分以内。通勤途中に預けることができるため、送迎にかかる時間をぐっと短縮できます。
開設地域は関東が中心ですが、宮城県や岩手県、新潟県にも開設されており、今後の広がりが期待されます。
お子さまの成長に合わせた幅広い支援「東急グループ」
駅型保育園は、どこも立地の良さが魅力。なかでも、東急電鉄を中核とする東急グループの駅型保育園は、駅の高架下や駅直結のビル内など、駅からの距離が極めて近いところが多いようです。
東急グループでは、駅型保育園だけではなく学童保育や習い事の教室なども展開しています。お子さまの成長に合わせて、必要に応じた施設を利用することができるのはうれしいですね。
特に、学童保育は東急が力を入れている事業の一つ。「キッズベースキャンプ」は公的な学童保育と違い、夕食などを用意してくれるほか、学校や自宅への送迎もしてくれます。共働き家庭の強い味方となってくれるでしょう。
食育に力を入れる「京王グループ」
京王電鉄を中心とする京王グループでは、「京王キッズプラッツ」という駅型保育園を展開しています。現在は東京都認証保育所が6カ所、認可保育所が2カ所、事業所内保育所が1カ所で、合計9つの駅型保育園を運営。どの施設も駅から徒歩3分以内と便利なのが特徴。なかには駅直結の園もあります。
京王グループの駅型保育園の特徴の一つに、「食育」に力を入れていることがあげられます。その一環として、沿線の駅名や歴史などを盛り込んだ「京王わくわくメニュー」を毎月実施。この取り組みには、食の楽しみや地域への親しみを感じてほしいという願いが込められているそうです。
住まい選びのポイントにも
今回ご紹介した以外の鉄道会社でも、駅型保育園をはじめとするさまざまな子育て支援に取り組んでいます。引っ越しを考えている方にとっては、子育て支援の充実した沿線かどうかも住まい選びの大きなポイントになりそうですね。
特に引っ越しの予定がない方も、現在お使いの沿線で駅型保育園を探してみてはいかがでしょうか。利用しやすい園が見つかるかもしれませんよ。