2018年01月31日 公開

成功例として有名なスウェーデンの少子化対策とは?

2016年の日本の出生率(合計特殊出生率)は1.44人。このまま人口が減少し続けると、2053年には1億人を割るといわれています。日本のみならず、今や世界中の重要課題である少子化対策。対策を成功させている数少ない国の一つがスウェーデンです。この記事ではスウェーデンの少子化対策をご紹介します!

2016年の日本の出生率(合計特殊出生率)は1.44人。このまま人口が減少し続けると、2053年には1億人を割るといわれています。日本のみならず、今や世界中の重要課題である少子化対策。対策を成功させている数少ない国の一つがスウェーデンです。この記事ではスウェーデンの少子化対策をご紹介します!

長い歴史を持つ、スウェーデンの少子化対策

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1930年代まで、出生率が減少を続けていたスウェーデン。

出生率の低下を食い止めるために、女性が働きながら子どもを育てられる環境を整える必要がありました。これがスウェーデンの少子化対策のはじまりです。

それ以来、1947年の児童手当導入、1960年の児童福祉法制定、その後の義務教育費の無償化など、子育て支援策が進められてきました。同時に、男女平等政策の推進、公的保育の整備など、子どものいる女性も働きやすい環境が整備され、現在に至っています。

それでは、少子化対策の具体例を見てみましょう。

手厚い両親手当

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スウェーデンの少子化対策として有名なのは、出産・育児休業中に収入補填が受けられる「両親手当(保険)」でしょう。

両親手当は、世界で初めて男女ともに取得できる育児休業制度として、1974年に導入されました。

子ども1人につき、両親あわせて390日まで、勤務時の給与の約8割が支払われます。さらに、その後90日までは一定額を受けることも可能です。

日数、支給額とも、非常に手厚い制度ですね。

男性の育休取得促進のための仕掛け

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スウェーデンの制度には、男性の育児への参加を促す効果的な仕掛けも組み込まれています。

例えば、先述の「両親手当」では、手当の対象となる480日のうち、各60日は父親、母親がそれぞれ取得する分と決まっていて、相手がその日数を利用することはできません。父親と母親が割り当て分を超えて取得する日数が均等になるほど、税金が還付されるという均等ボーナス制度も導入されています。

そのためか、スウェーデンの男性の育休取得率は、9割近いといわれています。

フレキシブルに利用できる

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両親手当が日本の育休制度と大きく違う点は、日数や支給額だけではありません。育児の都合に合わせてフレキシブルに利用できる点も特徴的です。

まず、子どもが8歳になるまでの間であれば、いつでもとることができます。

また、連続して取得する必要はなく、1日単位はもちろん、8分の1日にまで分割して利用することもできます。

日本のように、「育児休業=長期休業」一択ではないことが、両親が休業する際や仕事復帰する際のハードルを下げていると考えられます。

そのほかにも、さまざまな制度が

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スウェーデンには両親手当以外にも、子どもを産んで育てやすいさまざまな制度があります。その一部をご紹介しましょう。

・スピード・プレミアム
2年6カ月以内に次の子どもを出産すると、前の子どもと同額の両親手当が支給される

・時短勤務
子どもが8歳になるまで、両親は労働時間を最大4分の1短縮することができる

・看護休暇
12歳未満の子どもが病気になったときのために、年間120日まで有給休暇が与えられている

・公的保育制度の充実
法律により、両親の入所希望後3~4カ月以内に、自宅にできるだけ近い場所で保育サービスが提供されなければならない、と定められている

総合的なビジョンのある、スウェーデンの少子化対策

スウェーデンの少子化対策は、男女平等の観点から、家庭と仕事の両立がしやすい社会を目指して進められてきました。

保育施設を増やす、といったことだけではなく、充実した育休制度や男性の育児参加、多様な働き方への理解など、さまざまなテーマから取り組んだ結果、成功モデルになったといえそうですね。

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