小学生になると、子どもが1人で留守番をしなければならない場面が増えてきます。子どもが安全に過ごすためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。小学1年生の長女がいる筆者が、実体験を交えながら解説します。
小学生は留守番の機会が増える
特に共働きの場合には、やむを得ず、子どもだけで留守番をさせなければならない時間帯ができてしまうことが多いのです。
そのため、小学校生活がはじまるまでに「子どもが留守番中に安全に過ごせる体制」を整えておくことが大切です。
留守番のルールを作る
留守番ルールの例として、次のようなものが挙げられます。
インターホンや電話が鳴ったときの対応
子どもの安全を考えると、インターホンや電話には原則対応しない、もしくは家族以外は出ない、と決めておくのが良いと思います。
筆者は、長女に初めて留守番をお願いしたとき、インターホンの対処法を教えるのをうっかり忘れていました。インターホンが鳴ったとき、長女は焦ってマンションの各部屋に備わっている「非常」ボタンを押してしまい、筆者は管理会社に平謝りする事態に陥りました。
1人で心細いときに突然音が鳴るのは怖いものです。子どもがパニックにならないよう、ルールを明確に決めておくことをおすすめします。
危ない場所やものから遠ざける
筆者は長女に留守番を頼むとき、窓が開かないように追加錠をつけ、キッチンの入り口につけているゲートを閉めて外出します。
小学生であっても、窓から転落したり、不在時に火事を起こしたりという事故が多数起きています。「もう小学生だから大丈夫」と思い込まず、危険のあるものはできるだけ遠ざけておくと安心です。
友だちを勝手に呼ばない
何か事故が起きてしまったとき、大人のいない室内では対応が遅れる可能性があります。また、盛り上がって騒いでしまったとき、子どもだけでは制止したりコントロールしたりするのは難しいからです。
同様の理由で、筆者は親が不在のお友だちの家にも上がってはいけないと教えています。お友だちに誘われたときは、近所の児童館へ一緒に行くようにすすめています。
帰宅時・外出時に注意
家に帰ってきたときは、周りを確認して、自分を見ている人がいないか確認してから、家の鍵を出すように教えておきましょう。
家に誰もいなくても、「ただいま」と大きな声を出して入るというのも防犯対策になります。扉を閉めたら、靴をぬいだり荷物を置いたりするよりも先に鍵をかける、ということも大切です。
また、子どもが最後に家を出る場合は、戸締りの手順について教えておく必要があります。
外出時には玄関の鍵をかけ、必ず扉が本当にロックされているかチェックする、ということはもちろんですが、消灯の確認やカーテンを閉めるといった細かい手順も忘れずに伝えておきましょう。
家族への連絡手段を用意しておく
自宅の固定電話があれば、使い方を教えておきましょう。子ども用の携帯電話を連絡手段として使う場合は、充電ができているか外出前に必ず確認してあげてください。
筆者は充電が切れていることに気づかず外出してしまい、家に戻ったら連絡を取ろうとした長女が涙目になっていたことがあります。
留守番ルールを書いた紙に、両親や祖父母など主要な連絡先一覧を書いておくのもおすすめです。
災害が起きたときのために
万が一のときのために、子どもと災害が起きたときのシミュレーションをしておきましょう。家からの避難経路や、火事や地震が起きたときはエレベーターは使わないことなども、事前に教えておく必要があります。
暗い時間帯に災害が起きたときのため、懐中電灯のありかと使い方は最低限教えておきましょう。
また、「困ったことや不安なことがあったら頼る場所」も共有しておく必要があります。近所の仲良しのお友だちの家や、マンションであれば管理人室などでも良いですね。
筆者の友人の体験談ですが、子どもが留守番をしているときに家のブレーカーが落ちてしまい、帰ってきたら子どもが真っ暗な寒い部屋で毛布にくるまり泣いていたことがあったそうです。
何らかの事情で、電話で連絡が取れなくなってしまったときにも、子どもが自分の安全を守れるよう、できる限りの対策を講じておきたいところです。
留守番も練習が必要!
そのため、小学校に上がったときに留守番をしなければいけないことがわかっているなら、入学前の時期に近所に短時間出かけるなどして、留守番の練習をはじめておくことをおすすめします。
筆者の長女も、はじめての留守番は年長児のときでした。明るい時間帯に15分程度留守番をお願いしたのですが、やはり最初は緊張していたようで、ずっとリビングのソファから動かなかったそうです。
何度か留守番の練習を繰り返すうちに、課題も見えてきます。大人も子どもも不安にならずに済むよう、小学校入学前に、ご家庭の留守番ルールを固められると良いですね。