4/18~5/7まで、松屋銀座で開催している「MOE40th Anniversary 島田ゆか 酒井駒子 ヒグチユウコ ヨシタケシンスケ なかやみわ 5人展」。その5人のうちの一人である、人気絵本作家ヨシタケシンスケさんと、糸井重里さんのトークイベントが4/18に銀座の紙パルプ会館で行われました。イベントの様子を詳しくお伝えします。
実はデビュー5年目!ヨシタケシンスケさん
経歴を聞くだけだと、なんだかとても近寄りがたいのでは?と思ってしまいそうですが、ご本人いわく「怒られたくないから逃げ続けただけなのに、偶然道が開けた」と公言してしまう、とてもキュートなお人柄。今回は、『ほぼ日刊イトイ新聞』主宰者であり、コピーライターの糸井重里さんとのトークイベントを通して、ヨシタケシンスケさんの魅力を解明していきます。
知り合ったきっかけは『MOE』
お二人が知り合ったきっかけも『MOE』で、ヨシタケシンスケさんの巻頭特集だった際に、糸井さんとの対談が設けられたそうです。「そして今回が二度目となり、誰よりも今日という日を心待ちにしていました」とヨシタケシンスケさん。
流れに任せてこうなった【ヨシタケシンスケ】という作家
目的をもって努力に努力を重ねて、たどり着いたのが今の絵本作家という職業、というのとはちょっと違うようです。
「目的があるとその道みたいなものがつい見てみたくなるし、道が見えると早くたどり着きたくなるし、脇の景色を見たりもできなくなるし、どうしても目的があるってだけで、でき栄えとかも見えにくくなって、自分を驚かせてくれるようなものが見えないんですよね。」
そんな糸井さんの話を聞けば、「なるほど」と確かに納得。流れに任せて自然にたどり着いたからこそ、周りの景色を楽しみながら進めて、結果目的地に着いた、ということのようです。それがヨシタケシンスケさんの場合だと、イラストであり絵本だった、というわけですね。
がむしゃらに目的地に向かって進まないあたり、本当にヨシタケシンスケさんらしい。
しかし、もちろんだれもがそういった生き方ができるわけではなく、才能とセンス、また運も必要なのはいうまでもありません。
そんな自由人的なヨシタケシンスケさんですが、デビュー前にイラストレーターとして活動していた時代に出したイラスト集が、ある敏腕編集者の方の目に留まり、「絵本を出してみたら面白いのではないか」ということに……。こうして、デビュー作『りんごかもしれない』を出版するに至ったそうです。
見ないで描く、から描けるように
「見て比べて、違うと判断されるのが怖くて描けなかった」といい、とてもネガティブな性格で、「逃げ続けて今に至る」というヨシタケシンスケさん。そんな子どものような純粋さやユニークさが、絵本創作においても役立ち、また読者の共感を得ているのかもしれません。
「子どものころに絵で褒められたとかって経験は?」との糸井さんの問いに、「それが、全くないんですよね。大学の時も、自分が描いた絵を見た同級生に、そんなんでよくうちの大学に入れたな、といわれたくらいで……」とヨシタケシンスケさん。
そんな経歴も、絵本作家としては珍しがられているのだそうです。
独特の世界観=子どもの視点を大切に
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さらに知りたい人は、5/7まで開催中の展覧会で
ヨシタケシンスケさんはもとより、ほかの4人の人気絵本作家についても深く知れるチャンス。
ぜひこの機会をお見逃しなく!
開催概要
2018年4月18日(水)〜5月7日(月)
【会場】
松屋銀座8階イベントスクエア
http://www.matsuya.com/m_ginza/
【開場時間】
午前10:00〜午後8:00
(入場は閉場の30分前まで。最終日は午後5:00閉場)
【入場料】
一般800円、高校生600円、小中学生400円
【主催】
MOE40th 絵本作家展実行委員会/白泉社
【協力】
偕成社、童心社、PHP 研究所、福音館書店、ブロンズ新社、文溪堂
「撮った写真はぜひSNSでご紹介ください」と司会の女性。